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少女は異世界ゲームで名を揚げる。~ギルド『放課後クラブ』はエンジョイプレイを満喫するようです~  作者: ゆめみじ18
第8章「FRO~幻想VS現実~」西暦2034年10月18日

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第167話「メンテ中の会話」

《メンテナンスに入りますので全プレイヤーは自動的に世界樹バンクへ移動します》

 仮想世界【世界樹バンク:グリゴロスの部屋、1号室『ホーム』】


「あれ? チームとして勝ったのか負けたのかわからないぞ?」

「それも含めて審議中なのでしょウ」

「そうか、ってなんでお前ここにいる!?」

「のりかかった船デス、まあお気になさらず」

 グリゴロスとファランクスはオンラインゲームイベントから抜け出し、世界樹バンクへ強制送還させられていた。

 と、ここでピコリン。とイベントの結果発表となった。


〈突如として開いた上空10000メートルに空いた『空の穴』は日本とブラジルに出現。日本の地球防衛軍はこれを辛くも防衛に成功した。だがブラジルの情勢は芳しくない模様……。『空の穴』は落下し、日本の秋葉原の地面に突き刺さる。地上からの進行が容易になったこの状態から、地球防衛軍は異世界アンノーンへとなだれ込む。そこには広大な草原と山々が広がっていて何も無かった。だが、探索を続けて都市らしき場所を発見。そこは温泉湧き出る地下都市だった。次回『温泉地下都市イイユダナ』こうご期待!〉


「ほう、次は地下か」

「爆裂魔法が打てませんね、地盤が崩壊してしまいます」

 開幕そっちの心配かよ……とも思ったが、確かに攻撃が全く使えないとただのお荷物以外でもなんでもない。実際お荷物だったファランクス。

 と、そこへ。ヤエザキがグリゴロスの世界樹バンクへやって来た。

「やっほー約束通り来たよー。いやー皆に離脱するって言うのしんどかったわさー」

「ちなみにあのギルド。もしかして自分で作ったのか?」

「そうだよ。自分で作って、大きくなったらそのあと抜ける。なんか人生って感じだね」

「複雑だな……今からでも戻るか?」

「いや、いいよ。こっちの方が面白そうだし。あーそれと、私。異世界攻略軍から【裏切者】認定されたからさ。全部の武器やステータス・アビリティ効果が半分になってるから」

「マジか! あいや、前にそんなこと聞いたな……」

 リアリティならでわのペナルティだった。緊張感があってゲームとしては良いが、された人間の心境からすると。かなり複雑だろう。

「そんな気にすること無いよ。強くなったらペナルティも解除されるらしいしさ」

「そうなのか。よかった、一生だったらどうしようかと」

 流石にそこまで鬼畜ではないらしい。

 と、もう一人。グリゴロスの部屋に新たな来訪者が来た。

「おいーっす」

「あ、お姉ちゃん」

「姉さん……てことはこのゲームの社長さん!? 何でこんな所に」

「妹に合うのに許可なぞいるのか~?」

 何というか、気持ちとても軽い印象を受けたグリゴロス。ヤエザキは言の葉を制す。

「何? なんか用?」

「いやなに、ただ直に感想を聞きたかっただけさ。そちらの二人組が『ドラゴン・スピード』でいいのか?」

 どうやらファンタジアリアリティ・オンラインの事だったらしい。

「ああ、そうだ」

「はじめましてデス」

 二人してお辞儀をする、無礼があったら大変だからだ。

「……うん、よろしい。とりあえず顔合わせだけしたかった感じだから。そんな感じで、じゃあまたなあ~」

 そう言って、天上院姫/農林水サンはログアウトした。

「なんだったんだ?」

「さあ、お姉ちゃんのことだからわかんない」

 怪しい人物だということだけは解った。

 すると、ピコリン! と公式から。次のイベント内容の詳細が画面に映し出された。


 イベントシナリオ。

〈温泉地下都市イイユダナには、謎の巨大な地下空間が広がっていた。異世界攻略軍、地球防衛軍とどちらも知らない未知の遺跡。そこは高度な人口AIによって守られていた。AIは両軍の最強プレイヤーを的確に割り出し。戦闘能力をコピー、各地下層に設置。古代の遺跡は何を守るのか?〉

 イベントルール。

〈制限時間無制限。2つの軍の内、どちらが速く。地下五階までたどり着き、クリア出来るかの競争です。ボス1名対プレイヤー30名とのレイドバトルです。なお、本物のプレイヤー『浮遊超気』『ナナナ・カルメル』『湘南桃花』『不動武』『農林水サン』は参加出来ません。難易度はとても高いです、十分な準備をしてから挑みましょう〉

 現在公開可能の情報。

 地下一階、VS四重奏『浮遊超気ふゆうたつき』。天候は暴風。

 地下二階、VS放課後クラブ『ナナナ・カルメル』。天候は大雨。

 地下三階、VS非理法権天『湘南桃花しょうなんももか』天候は大日照り。

 地下四階、VS最果ての軍勢『不動武ふどうたける』天候は大寒波。

 地下五階、VS紅の夜総団『農林水サン』。天候は雷雨。


 グリゴロスは「あーこういうボスラッシュは一度やってみたかったんだよな。て、天候まで変わるのか」と思った。ファランクスはそれとは別のアビリティ一覧を見る。

「アビリティがメンテナンスのバージョンアップで更新されてます。イベントに参加する前にこちらの設定をいじりましょう」

 ヤエザキは釘を刺すように言う。

「一度戦闘が始まったら。アビリティや道具やらを整理する時間も限られる。ここは最前線組から離れて、一旦様子を見てから作戦を考えましょう」

「イベントが来ても第一陣から飛び込むなって事か、おっけい」

 経験者たちはここはワンテンポ落ち着くように促す、確かにヤエザキと戦い始めてからは。何もアビリティとか動かせなかったので了承する。


《メンテナンスは終了しました。シーズン2へ入ります、では皆様。よい旅を》

 運営からのゴーサインが出た、やたら速いなと思いながら。『ドラゴン・スピード』は遅れるの覚悟で準備を進める。

 速く続きをやりたい最前線組はもう動き出していた。


「よし、動き始めたけど。今日はもう21時だ、明日の15時ぐらいからここで集合しよう」

「おっけい。そのあと整理整頓ね」

「異議なしです」

 互いに互いの顔を見合わせて、この場は3人とも。いったんログアウトする形となった。


 現実世界で目覚めた今泉速人/グリゴロスは、物思いにふける。

「中々に濃ゆい一日だったな、だがもう夜だ。寝よう」

 速人はそのまま、また横になり。今度こそ寝た。

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名を上げる。ボカロBGM:最終決戦~ファイナルバトル~
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