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少女は異世界ゲームで名を揚げる。~ギルド『放課後クラブ』はエンジョイプレイを満喫するようです~  作者: ゆめみじ18
第7章「EMO~心のエレメンタル~」西暦2034年9月13日

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第154話「紅白頂上戦争4」

「ハア! ことわり歪曲わいきょくさせる! 重力の向きを変更! 南を下に! 北を上に!!」

 誰かがそう唱えると、世の理がそのように実現した。

 ただし、最果ての島自体は何も変わってない。変わったのは人間1人1人の重力の向きだ。


 野営地に避難した天上院姉妹。

 ヤエザキと農林水サンは休憩がてら、コップ一杯の水を飲もうとしていた。だが……。【自分の重心が南へ傾く】あるものは後ろに、前に、横に重心が引っ張られる。地に足を付けるとは言うが。足の下が空じゃあ何も付かない。

「休憩ぐらいさせろおー!」

『うわあああああ――!!』

 紅組は真っ逆さまにしたに落ちる。

「白組大将オリオン座はどこだ!」

「北です! つまり上です!」

「エベレスト登れってレベルじゃねーんだぞ! ふざけんな!」

「仕方ねえ! 空を飛ぶのは禁止されてるんだ。全員壁走りしながらジャンプ装置で飛べ!!」

 と、紅組は次々とうえへ登り始めた。


「何で皆当たり前のように壁走りのスキル持ってるのよ……」

 ヤエザキは壁走りのスキルは持っていない。

「仕方ない、ヤエザキは念波で【ポリゴンを掴め】!」

 農林水サンがヤエザキに落ちながら助言する。

「そうか! 念波:吸着!」

 そう言って、ヤエザキは地面に右手で吸着する。そうして、コップ一杯の水を空中でキャッチし、飲み干して喉の渇きを潤す。


 と、そこへ。間髪入れずに白組の敵兵が現れる。

「最果ての軍勢陰陽系第4位、M! いざ参る!」

「お姉ちゃん下がってて。私が相手をする!」

 ヤエザキは、長剣を抜き。壁(じめん?)にくっ付きながら臨戦態勢を取る。

「ふむ。そうか、ならこの一戦。傍観させてもらおう」

 Mは何やら能力を錬成中だった。そしてそれは、ヤエザキが一呼吸するうちには、完了してしまっていた。

『ムテキ! イリュージョン! インビジブル! クロックアップ!』

「は!?」

 Mは容赦がなかった。ヤエザキは一瞬動揺する。

 一定時間無敵状態になってから、幻覚を見せて、増えて。その間に身体加速を使って、一気に畳みかけてきた。

 三連撃の高速攻撃をまともに受けてから、これはまともな方法では勝てないなと思ったヤエザキは瞳を閉じて。『念波:サーチ』を使い、ポリゴン空間の敵プレイヤーの動きを的確に捉えて。4撃目の攻撃は長剣ではじき返した。

 両名はステータス画面を確認する。心のエレメンタルの数値を再確認するためだ。


 名前:ヤエザキ

 武器:片手剣

 特殊能力:身体強化エボリューション

 弱点:長期戦になるとすぐスタミナ切れになる。

 心のエレメンタル:最終決戦

 心の感情値:800

 心のMAX値:1000


 名前:M

 武器:9mm拳銃

 特殊能力:理不尽な現実スーパースター

 弱点:ゲームをやりすぎる

 心のエレメンタル:不敗

 心の感情値:1200

 心のMAX値:3000


(まずい、能力でも心でも負けてる! 感情を削るか、加勢を頼まないと負ける!)

 ヤエザキの思考は冷静だった。というか、最果ての軍勢が。一人一人天上院姫レベルで強いのが最も厄介である。一人一人が何かしらのゲームでトップに君臨する強さ。1対1じゃ真正面で挑んでも勝てない。

 Mは一呼吸の間をおいてから、対戦相手に声を投げかける。

「来ないのなら、こっちから行くぞ」

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名を上げる。ボカロBGM:最終決戦~ファイナルバトル~
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