第136話「繋がる世界と街の復興」★
異世界ドリーム・サーガ世界地図
現実世界2034年8月1日。
第2世代機『シンクロギア』から新たに乗り換える新機種、第4世代機『ミラーフォース00(ダブルオー)』オープンベータテストは紆余曲折あり幕を閉じた。
現実世界2034年9月1日。
夏休みも終わり、学校の授業が始まり。季節が夏から秋に移り変わるころ。
前回発生した接合性的に鑑みて、失敗や成功を噛みしめながら。更にパワーアップした新機種。
第4世代機『MFC000(ミラーフォースコンバートオーズ)』が世に出され、安定化させることで終止符をつける狙いだ。性能は『MF00(ミラーフォースダブルオー)』とほぼ変わらないのでテストプレイ時期はなし。
人々がこの新しい機種の愛称を『ケルベロス』と呼ぶのにそう時間はかからなかった。
元々、00(ダブルオー)。【双頭の写し鏡】に固執する理由は天上院姫には無いのだ。【世界は彼女の手の外に零れ出ない】ことが解った以上。昔の本能の赴くままに、好き勝手に遊ぶ体制に戻らなくてはならない。でなければ彼女の【本当の夢】には遠く及ばないのだ。
ただ一つ、違うこと、変わったことと言えば。それらを支える仲間たちや友達、研究者。そして何より天上院咲という存在だった。【独りじゃない】それだけでもう、【何でもできる】そんな気がした。
そんなわけで天上院姫はゲーム『エレメンタルマスターオンライン』にログインする。
「『MFC000(ミラーフォースコンバートオーズ)』、起動!」
▼『EMO』へようこそ。
▼チュートリアル部屋へ入ります。
▼ゲームが更新されました。バージョン1.4.1『繋がる世界と街の復興』をプレイします。
▼全てのワールドが解放されました。
▼全ての国にワープゾーンが設置されました、いつでも転移可能です。プレイ開始場所を選択してください。
「じゃあ、技の連合国キャット。アルテマ島始まり市に転移で」
▼技の連合国キャット、アルテマ島、始まり市へログインします。それではよい旅を。
機械的にそう言ったシステム音と共に、光に包まれた天上院姫はヒメとして。この世界にログインした。




