第108話「VSゼノ・イフリート」
咲のステータスに至っては、殆ど何も変わっていなかった。流石自称エンジョイ勢、やることが非効率的である。
「お姉ちゃーん!」
と、そこへハーフドラゴンの魔法剣士、蒼葉がやってきた。
「私はあなたの姉になった覚えはないんだけどな、ショタっ子君」
「えへへー僕より年上は皆お姉ちゃんかお兄ちゃんなんだー」
見た目9歳ぐらいなんですけどこの子は……。
「それって殆どの人物に兄姉って言ってるってことか……」
「そうだよ~」
「まぁいいや。折角だしボス戦行きましょ、懐かしのイフリート戦よ」
「うん、いいよ~」
改めてお互いのステータスを確認する二人であった。
◆ゲームプロフィール◆
ゲーム名:サキ
プレイ時間:EMO410時間、CWO200時間
種族:人間
称号:おひとよし、まっしろなみちにひかりをさすもの、最吉最善の幸運者
所属ギルド:放課後クラブ
職業:魔法剣士
サブ職業:モンスター研究家
レベル:15
ゲーム名:サキ
装備:全部初期装備+ジーラダガー・オーデリィー【深い闇】
◆バトルデータ◆
3章で使った主な技
〈森羅万象の円舞〉〈雷速鼠動〉〈超天元突破・巨神殺し〉〈太陽・大回転剣〉〈時刻斬〉〈防音クリアボディ〉
◆ゲームプロフィール◆
ゲーム名:蒼葉
プレイ時間:不明
種族:ハーフドラゴン
称号:無邪気な楽天家
所属ギルド:放課後クラブ
職業:ナイト
サブ職業:生産職の牧場主
レベル:20
装備1:ネオライト・フェザーソード
装備2:流星のコート
装備3:幻聖剣物語の小説
装備4:フェイのネックレス【改+3】
装備5:風の精霊ヒルドの手袋【改+1】
装備6:リセットジェットブーツ
装備7:軽量版オールド・ミラーシールド
装備8:灼眼のシャナンの小説
アイテム1:マグロ肉
アイテム2:鷹の目
◆バトルデータ◆
3章で使った主な技
特になし
◆
イフリート。咲たちが一番最初に戦ったボス相手だ、あの時はフレア一発全体攻撃でHPが確定で1残るというとんでもプレイをかましてきたが今回はどうだろうか……?
「ツワモノよ、よかろう……我を倒せたら褒美をくれてやろう」
灼熱の業火のフィールドで、二人は第4世代機の性能を噛みしめながら構える。
それが〈ゼノ・イフリート〉へと姿を変える。そして懐かしのセリフを吐くのだ。
「かぁ! フレア!」
途端にサキと蒼葉のHPが1まで減る。レベルが上がってもHP1確定はそのままらしい。だが、次が違った。爆風により体が一番後ろのフィールドの端まで吹き飛ばされた。
「ふはははは! どうしたその程度か……ッ!?」
瞬間、ノコノコと歩き進む。サキと蒼葉であったが、歴戦の猛者を思わせる覇気でゼノ・イフリートの気迫を蹴落とす。
「さぁ、最終決戦のつもりでいくよ!」
「うん! いくよ~」
走る二人、咆哮するイフリート。
「かぁ! フレア!」
その時、軽量版オールド・ミラーシールドが炸裂した。反射と鈍足の追加効果だ。
「何だと!? この我が遅く……ッ」
サキは〈雷速鼠動〉で急速接近。ジーラダガー・オーデリィー【深い闇】で一突き。〈ゼノ・イフリート〉に鈍足と深い闇の効果が付加された。
「何だこれは!? お前何をした!?」
「さぁ、私にも何をしたかわからない」
瞬間、10万ボルトを食らったような電撃がイフリートに走り。上へ吹き飛んで星になったと思ったら、星から落下してきた。深い闇による訳が分からない攻撃である。
「この我が……こんな一瞬で……!?」
「二人とも成長してるって事よ!」
「てことよ~」
次の瞬間、イフリートは爆発四散した。
▼ゼノ・イフリートが退治されました。
▼アイテムを手に入れました。
そういえば一か月前に倒した。【VS連結の軍勢・プロト】の宝箱開封もまだだった、村に帰ったら今度こそ開けようと思ったサキであった。




