番外編7「夏休みの自由研究2」
2018年:初代VRMMO機の原型は軍事用機材、第0世代機『マトリックス』が極秘裏に研究が進む。
2020年:天上院姉妹誕生。アミューズメント施設に置かれている格闘ゲーム型のVRMMO機器、第1世代機『ログインダイバー』リリース。
2025年:天上院姫(5歳)がフリーソフト、【世界樹の種】をネットの海に公開する。【1つの】メインプログラムが自身のゲームプログラムを自動でバランス修正するプログラムであった。この時は永久機関の発想は無く、寝て起きてプログラムの修正を365日行う休眠の自動化。特筆すべきは【永遠を目指した1人の人間】をベースにしている所である。なので使い捨ての乾電池と一緒でありながら。フリーソフトだったので誰でも簡単に改造出来た。
2032年XX月:天上院姫、神道社にとにかく入社。第2世代機『シンクロギア』に天上院姫は関わっていない【無監修】である。【2つの】メインプログラムが互いを修正し合うことで自身をメンテナンスしており、ゲームを滞りなく運営・維持している。【天上院姫は無監修である】。
2033年:天上院姫は、運営ギルド『紅の夜総団』としてゲームソフト『エレメンタルマスターオンライン』βテスト時代攻略組の中でトップの座についていた。
2033年4月:ヘルメット型のVR機『シンクロギア』のソフト『エレメンタルマスターオンライン』が発売される。
2033年5月XX日:機能限定版簡易型のARシンクロギア『名無し』を天上院姫は破棄したが、他の研究者が研究を続行する。第3世代機『おーぐまー』誕生。
2034年6月21日~30日。天上院姫が、神道社の代表取締役社長になる。
2034年7月1日。第2世代機『シンクロギア』の上位互換へ進化させる方向で運営は動く。第4世代機『ミラーフォース00(ダブルオー)』を天上院姫【完全監修】による実験開始。形状は2つのリングが並んだ円冠状の器具。
天上院姫は一呼吸おいてから続ける。
「まぁ前提歴史はこんな感じか」
天上院咲は、まるで学校の授業のような長々とした解説に。うとうと、と寝息を立てていた。
「おい、私の武勇伝はそんなに眠かったか?」
「いや、なんか久々に静かな部屋に入ったから心が落ち着いちゃって」
おかげで新しい技のヒントも得られたが、今は関係ないので保留にしておく。本当に勉強や宿題をやっているような実感がわいてきてしまった咲であった。
咲は、あんまり突っ込んで話をすると。製作者側の苦労が浮き彫りになって。まとめるのが大変そうだと思ったので、さっき言った言葉をメモに取り。それと会社内を写真でも取ってノートのページ数を稼ぐ寸法でなんとか乗り切る算段に変えて。神道社を出て、1日は終わらせることにした。




