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うちの旦那は変わり者。

作者: 小狐 紅葉

私は紅桃子。旧姓橘桃子3年前に結婚したばかりの新婚です。

そして、こっちは旦那の紅椛。小説家らしい。らしいとゆうのは私自身見たことがないのだ。旦那に見せてと言っても猛烈に拒否られてしまうからだ。


私たちの出会いは高校生の頃、同じクラスで、同じ部活で、同じ趣味ですぐに仲良くなった。

うちの旦那は内気で内面をさらけ出すのが苦手だ。高校生の頃は無理して明るく振舞ってたらしく、仕事をして、付き合っている間に明るく振舞うのがきつくなったらしく、私に打ち明けて振る舞うのを辞めた

高校3年の卒業式、旦那から呼び出され告白された。私も旦那の事は悪くないと思っていたし、話してて楽しかったから交際をOKした。そして私は進学、旦那は就職だったので、お互いが休みの日は遊びに出かけたりした。最初は悪くないから付き合っていたのだが、旦那の内面に触れ、優しさを知り、本当の意味で好きになっていた。

そして私の4年生大学を卒業を気に両親に挨拶をし、めでたく結婚した。

それから3年たった今

「椛、私子供欲しいんだけど」

そう、私は計7年もこの人と居るけど未だに処女だ。そして旦那も童貞だ

「え!?あ、あのその!?体は大事にしようね?」

これの一点張りだ。優しさと内気が合体して、この調子だ。仕方がない、今までやりたくなかったけど最終手段だ!

その日の晩、旦那と映画鑑賞をした。旦那の大好きな映画で、この映画を観てるとテンションが上がる。

「このシーンは○○と☆☆の心が通じあって!」

よし!この時に旦那グラスに酒を注ぐ!

旦那はお酒が苦手らしい。小さい頃に梅ジュースと梅酒を間違って飲んで記憶が飛んで以来トラウマらしい。

「あ、ありがとう」

そう言いながら旦那はグラスの酒を疑いもせずに飲んだ

(計画通り!)

と思った矢先、旦那は私の方へ倒れた

「や、やだぁ!急にそんな!……?」

旦那が襲ってきたかと思ったら、旦那は私の膝の上で気持ちよさそうに寝息を立てていた

「え?ちょっ?え?」

部屋では旦那の寝息と映画の音だけが虚しく響いた…


次の日

旦那が編集者さんとの打ち合わせに向かった。

最初は何も言わずに出ていってたし、あの無性欲の正体か浮気を疑っていたので尾行してみた。

けど、そこに居たのは普通に男の人だった。後に旦那に聴いてみると、小中で一緒だった友人の編集者さんだと説明と謝罪をしてくれた(なぜ謝罪をしたのかは分からない)

そして今日!私は旦那の無性欲の理由を探るべく!旦那の仕事部屋へと、足を踏み入れた。


数10分後

は!やってしまった!私は気がつくと旦那の仕事部屋似合った小説とゆうかラノベを読み漁ってしまった。なかなか面白く、心惹かれる内容に年甲斐もなく胸がドキドキしていた。

よし!このラノベを買おう!そう思い、作者名をみた

「紅の楓…と、よし!」

ドサッ!

私がラノベの作者名をメモし終わると同時に後ろから何かが落ちる音がした。私が恐る恐る振り向くと

「あ、な、何してるの?ま、まさか読んだ…?」

顔面蒼白な旦那でした。

「え?あ、おかえり!ちょっと掃除してたら目に止まって……だめ、だったかな…?」

私がそうゆうと旦那は顔を真っ赤にして塞ぎ込んだ。私は慌てて旦那を宥めると

「……しろかった?」

「お!…面白かった?」

どうやら感想を求めているらしい

「面白かった!読んでて心惹かれるわ!胸がドキドキするわ!展開にハラハラするわ!すっっっごく面白かったよ!」

私が感想をゆうと旦那は小さく

「ありがとう」

と、呟いた

?『ありがとう』?

謎に思った、けどよく考えてみた

(楓って、モミジだよね?紅の楓…紅のモミジ…紅の椛…紅椛!?)

ピースががっちりハマった

「ま、まさか、あなたの?」

そう聞くと照れくさそうに

「そ、そう///」

と、笑った

この日初めて、旦那の作品を読み、ファンになりました。(そして、この作者が旦那とゆう優越感に浸った)


今日は旦那の実家からお義母さんが来ることになっていた。とてもイイお義母さんだけど、旦那の事がちょっとバカし好きすぎる。

「もみちゃん、桃子さんに迷惑かけてない?」

けど今日の訪問の目的は私の事のようだ

「迷惑……しか掛けてないかも……」

いつも以上にタジタジな旦那

「子作りしてる?」

「///!?な!?何ゆってんのオカン!///」

お義母さんも50代。こうゆう話は敏感なようだ

「お兄ちゃんはダメ女ハンター。弟は遊ばれ。あなたが頼りなのよ!孫の顔」

「!?☆○°#///」

旦那は赤面、私は笑いこらえ、お義母さんは真顔。そんなカオス空間が広がっていた

「とにかく、あなたは優しすぎるの。1ヵ月!1ヵ月でどうするか決めなさい。ゆっくり夫婦で考えるのよ」

そう行って帰ろうとするお義母さんに泊るように説得したが「ホテルとってるの♪」と返され帰っていった


んで、どうします?

どうしましょう。

言葉なく会話してみたけど、やはり急にどうしろとも言えず、その日は眠った


翌朝

「夜、友達に聞いたら『子作りしろ。あと惚気殺す』って帰ってきました」

「そうですか」

そして沈黙…

「考えまとまらないので、仕事します」

「まだあと29日あるしね」

旦那は仕事部屋に向かった


そして1ヵ月後

「子作りします」

旦那からは言えないとのことで、私がお義母さんに告げた

「そう、なら何も言わないわ。モミちゃんに頑張れって伝えといて」

そしてお義母さんは帰った


「やりますか」

旦那の希望で、電気は消し、月明かりの中でシた。してるときも旦那は優しく、ホントに好きなんだなぁと実感した


数ヶ月後

「女の子ですよ」

産まれました。出産は自宅でした。とても痛かった。でも、聞いた話によると男性の金玉を思いっきり蹴った時の痛みは、子供を同時に6人出産した時と等しいらしい(そんなの耐えられん)

妊娠中は仕事を休んで子供のために頑張る!そう決めたけど、旦那が家事炊事を全てこなしてしまった。結婚して1度も旦那が家事炊事をしたとこを見たことなかったから最初は心配だったけど、まさかのまさかで、料理は上手いし家事もそこそこ出来る。なかなかの優良物件だったようだ(女として負けた気が…)

そして一大イベント!

「名前…どうする?」

「私は無理。キラキラになりそう」

「だよね…」

「椛が決めてよ」

「えぇ…善処するよ…」


「紺「ダメ」千佳子「普通すぎ」香織「もう一声」」

こんな感じでかれこれ1時間は名前決めをしていた

「椛。私達の苗字『紅』だって忘れてないよね?『紅 紺』『紅 千佳子』『紅 香織』微妙でしょ?」

私がそうゆうと旦那は

「桃子は寝てて。考えとくから」

まるで高校時代の旦那が戻ってきたかのような表情だった。

「わかった。無理しないでね」

「分かってる。おやすみ」

出産の疲れがあったのか海底に沈む様に眠りについた


「……子…桃…子……桃子!」

はっ!

何時間寝ただろうか。当たりはすっかり暗くなっていた

「で?決まったの?」

そう聞くと子供のような笑顔で

「『紅 若葉』ってどうかな?」

『紅 若葉』…語呂もいい

「うんいいと思う!」

よかった。と言って旦那はベットに顔を埋めた

「よろしくね。若葉」

「わぁうぅ」

部屋に笑い声がこだました。


「ぎゃあぁぁあ!おんぎゃあぁぁぁ!」

「はいはい!今行くから!椛!お風呂代わりに洗っといて」

「わかった!」

騒がしくもやりがいのある子育てが始まり、旦那も妊娠中の時以来家事などを率先してしてくれるようになった

「桃子!」

「なに!?」

今は忙しいのに!

「大好き!」

///!!

これからもこの幸せは続きそうだ♪


数年後

「椛!こっちこっち!」

「パパおっそ〜い!」

「まって!そんな、走らなくても!」

「もう、ネクタイ曲がってる。しっかりしてよね」

「してよね!」

「ご、ごめん」

「じゃあ行くわよ〜モミちゃんもっと寄って寄って!せーの!はいチーズ!」

カシャッ!

「あぁあ、ガッチガチじゃん」

「パパカッコわるーい」

「えぇ!?」

「「「あははははっ!」」」


うちの旦那は変わり者だ♪

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