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【詩集】Shangri-La

なにげない夜に吹く風に

作者: 野鶴善明


 なにげない夜

 小川のほとりを

 ぶらぶら歩く

 なにげない夜の

 さりげない風

 ねむたげな柳を

 そっと揺らして


 まっすぐ家へ

 帰りたくない気分だから

 こんな気持ちを

 持って帰りたくないから

 汚れた空に

 ひっそり息づく

 薄い星を見上げる


 風よ

 風よ

 僕の心を

 吹き抜けておくれ

 僕の心を

 洗っておくれ


  嘘やいつわり

  邪険な想いは

  軽いうちに

  振り払ったほうがいい

  心にこびりつく前に

  拭き取ったほうがいい


  誰かの期待だとか

  誰かの憎しみだとか

  自分の欲だとか

  自分の怨みだとか

  そんなつまらないことは

  どうでもよくて


  願うことは

  たわいもないこと

  きれいに笑って

  きれいに暮らしたい

  心安らかに

  生きてゆきたい

  ただそれだけ


 なにも思わず

 なにも考えず

 よけいなものを

 心から追い払う

 ただ風を感じて

 なにげない夜に吹く

 さりげない風を感じて


 風よ

 風よ

 僕の心を

 清めておくれ

 心ほのかに

 澄みわたるまで

 風に吹かれて歩きたい



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