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きっとお前のせい。

作者: 乾 稀

文章中にトークアプリを入れてみたくてやってみました。ちょっと上手くないですね。いや、下手ですね。勉強します。

 ―少し遅めのバレンタインです。生徒会に入る前から好きでした。もしよかったら付き合ってください。―


 義理チョコで終わったはずのバレンタインが鮮やかに色づきだした。生徒会と部活の後輩。少し小さくて可愛い彼女から僕は生まれて初めて告白をされた。


 嬉しくて嬉しくて。考える間もなく了承した。いや、してしまった。あの日から僕は少しずつ大切なものを失っていった。



 話が広まるのは早いもので、生徒の色恋沙汰に興味津々な変態教師の伊東にはすぐに知られた。


「生徒会内部で恋愛されると少し困るな。本人達が上手く立ち回れるなら別にいいけど。」一応生徒会執行部の顧問だ。


「お前らマジかぁ!!えっ、マジかぁ!!マジかぁ……まあ頑張れよ、会長笑笑」この頭の悪そうなのは三年副会長の児島亮太朗。野球部部長でもある。


「えーっΣ(゜ロ゜;)意外、えっ、本当なの??良かったの(・_・?)」顔文字が浮かんできそうな話し方の彼女は三年書記の藤井ひな。バレー部部長。


「……」無言で僕と目を逸らした彼女は三年会計の今野英美。バスケ部。僕との選挙で負けて会長落ちした。ちなみに一票差だった。小学校までは問題なく話せたが中一から一言も話していない。僕はこいつが嫌いだ。


「なんか笑笑会長と副会長で恋愛って笑笑すごいな笑笑」児島が僕に絡み付いてきた。少し補足すると、僕の彼女は二年副会長。副会長は二年生と三年生に一人ずついる。


「遅ハァハァました…ハァハァ…」息を上げて生徒会室に入ってきたのは二年副会長の日野幸穂。


 執行部の定例会は始業時刻の一時間前から行われる。正直面倒臭い。多少遅刻しても認めてあげよう。彼女だし。


「遅いよさちー。」今初めて喋った彼女は二年書記の田中。何部か覚えていない。多分この話にもう出てこない。


「よし、じゃあ始めます。今日は二週間後にある地域連携プロジェクトについてで――



 休み時間、僕は藤井に呼び出された。


「これで良いの??」珍しく顔文字が浮かばない。怒っているらしい。


「何が?」とりあえず聞き返してみた。


「葵ちゃんのこと好きだったんじゃなかったの?」藤井が一歩詰め寄ってきた。


「好きだったけど、でも、そもそも脈無しだったでしょ」僕はそれに合わせて一歩引いた。


「知らなかったのΣ(´□`;)えっ、誰も教えてくれなかった??」僕が意外な反応をしたらしい。また顔文字が浮かんできた。


「なんのこと?なに?」

「葵ちゃん、君のこと好きだったんだよ( ˙-˙ )」

「( ˙-˙ )」伝染した。


 チャイムが鳴った。詳しく聞きたかったが教室に戻ることになった。



 葵ちゃん、というのは僕がついこの間まで好きだった人で、約二年の片想いだった。中学時代の時間の半分はこの子のことをずっと考えていた。実は今隣の席だ。好きな人に積極的に話しかけにいく人もいるけれど、僕はできない。だがそもそも、もう好きではない。だから大丈夫。問題ない。


 というわけにはいかない。二年続いた恋が簡単に終わるわけはなかった。それに、今さっき両想いだったと告げられたばかりで。彼女の視線は冷ややかだった。以前より話しかけにくい。


 それからは毎日が辛かった。たまに授業で「隣の席の人とペア組んでくださーい」という指示がある。英語なんかは頻度が高い。その間僕達は無表情で教科書を読む。ちなみに英語の教科担任は伊東だ。伊東は仏のような顔で僕達のことには触れなかった。腹が立つ優しさだった。



 僕は幸穂と部活動が終わったらなるべく一緒に帰るようにしていた。部内は察した状態で、ニヤニヤの中僕達は帰った。


 彼女と過ごした時間はとても微妙なものだった。


「幸穂のクラスで最近面白いことあった?」

「うーん、なんですかね。思いつきません」

「そっか」

「はい」


 暫く無言。


「そういえばこの前ね、伊東が突然クシャミしてさ、チョークの粉が全部舞い上がって伊東がすごく汚くなって面白かったんだよ」

「そうですか」

「そうそう」


 暫く無言。


「こ、この前幸穂の好きなアイドルがテレビに出てたね?見た?」

「えっ!!詳しく教えてください!!」

「録画してあるよ。コピーとる?」

「おお!!」



 無愛想に感じるけれど、結構可愛いところもある。部活の遠征で三年生は新潟まで遠出することになっている。


「先輩、」

「ん?」

「明日から少し会えなくなっちゃいますね」

「そうだね。でも3泊くらいだし。今の100億倍くらい強くなって帰ってくるよ」

「寂しいです」

「急にどうした可愛いな。」

「あの、寂しくないように、その、キス……とか、したいなって……」


「それから、先輩」

「なに?」

「0には何をかけても0ですよっ」




「あ、今まで教えてなかったけど、俺のメアド。スマホじゃないからRINEはやってないの。」

「分かりました。いっぱいメールしましょうね」



 ある日の昼休み。数少ない友達を頼ることにした。日野と同じ小学校で、少しは彼女に詳しいかもしれない。


「ねね、香坂香坂、聞いておくれよ。幸穂と全然会話ができないんだ。それに、この前メアド教えたのに連絡来ないし。俺のこと嫌いなのかな……」

「は?そんなの本人に聞けよ。」

「……怖い。」

「そうなの?付き合って失敗したかもな。葵のこと本当はまだ好きなんじゃないの?」

「そうなのかもしれない。でも、だから別れるなんてことするような人間じゃないよ、俺は。」

「本音は?」

「人生早々にしてしくじった。」

「まあそういうなって。頑張れ、応援してるから!!」

「ありがとう、あ、会話のネタ一緒に考えてくれない?」

「えー??まあ、少しくらいならいいけどさ」

「勲章級の働きに感謝」


 その後僕と香坂は昼休みをたっぷり使って作戦会議した。



 香坂:さち、起きてる?

 さっちー(-ω-):起きてますよ?なんですか?

 香坂:友達が一緒にいても楽しくないって。

 さっちー(-ω-):どういうことですか?

 香坂:実はあいつさ、葵のこと好きで、本当は両想いだったのにお前のせいで邪魔されたんだ。

 さっちー(-ω-):葵…先輩、ですか?

 香坂:そうそう。小学校のブラバンで一緒だったんじゃない?

 さっちー(-ω-):そうですね。でも何のことですか?

 香坂:まあ、あいつ可愛いからね。気が変わるのもまあ分からなくはない。

 さっちー(-ω-):それ誰のこと言ってるんですか?

 香坂:え?気づかなかった?

  さっちー(-ω-):誰のことですか……

 香坂:最近お前の彼氏から愚痴しか聞かされないから俺も困るんだわ。もっとしっかりしてね。彼女さん。

 さっちー(-ω-):私の愚痴ですか……?

 香坂:ん?うん、そうだよ?まあ言わないけど。告げ口したみたいになるし。

 さっちー(-ω-):いえ、もっと詳しく教えてほしいです。

 香坂:えー、どうしよっかな、あいつとの仲もあるし

 さっちー(-ω-):お願いします。

 香坂:わかった。あいつには言うなよ?

 さっちー(-ω-):当たり前です。

 香坂:実は――




「幸穂、一緒に帰ろ」毎回微妙な会話しかなかったけれど僕は幸穂が好きだった。楽しいかと聞かれてイエスとは言えない。それでも時間の流れは早くて、小さな彼女とはぐれないように、握った手にこめる力は少しずつ強くなる。


「最近寒くなってきたね」

「そうですね。」

「鼻声だね。風邪引いちゃった?」

「そうみたいです。」

「なんか熱っぽそうだね。目腫れてるし。風邪か?病院行った方いいかもよ?」

「大丈夫です。元気なのだけが取り柄ですから」


 彼女の家が近づいてきた。


「先輩、」

「ん?どした?」幸穂から話しかけてくる事は滅多にない。

「先輩は私で良かったんですか?」


 何も答えられなかった。代わりに精一杯笑いかけた、つもりだった。彼女にはどう映っただろう。僕はどんな顔をしていただろう。


「先輩、大好きです。」


 寂しい笑顔だった。



 さっちー(-ω-):こうた先輩

 香坂:どしたどした?笑

 さっちー(-ω-):今日聞いたんです。私で良かったか。

 香坂:あー、彼氏のことか。

 さっちー(-ω-):はい。なんか、先輩の言ってたこと本当だったみたいです。あ、いや、疑ってたって訳では無いんですが……

 香坂:いや、そういうことだろ笑

 さっちー(-ω-):本当に違うんです。逆に信じたかったんです。

 香坂:俺を?いや、彼氏か。

 さっちー(-ω-):はい。大好きでしたから……笑

 香坂:でした?もう変わっちゃったの?

 さっちー(-ω-):はい。好きは好きでも、一緒に居られない好きです。

 香坂:いみふ笑

 さっちー(-ω-):好きな人には好きな人と一緒にいて、それで、幸せになってほしいです。

 香坂:へぇ。そんなにあいつのこと好きなんだね。あいつが羨ましいよ。

 さっちー(-ω-):それで、別れようと思うんです。

 香坂:ふーん?まあいいんじゃない?笑俺は特に反対はしないけど?笑

 さっちー(-ω-):今まで相談に乗ってくださってありがとうございました。

 香坂:いいよいいよ笑俺も幸穂のこと妹みたいに好きだからさ。

 さっちー(-ω-):ありがとうございます笑

 香坂:幸穂は俺のことどう思う?笑

 さっちー(-ω-):頼りになる先輩……?笑

 香坂:そっかー笑ねぇ、今度どっか行こうよ。

 さっちー(-ω-):え、急にですね?何するんですか?

 香坂:幸穂を慰める会

 さっちー(-ω-):あ…ありがとうございます…

 香坂:じゃあ決まりだね。来週の日曜日に神社の鳥居前集合で。

 さっちー(-ω-):はい。他には誰が?

 香坂:え?俺とお前。

 さっちー(-ω-):??

 香坂:え、嫌なの?

 さっちー(-ω-):いや、そうではないです。でもなんていうか、二人ですか?

 香坂:何?笑俺が嫌なら嫌って言えよ笑笑

 さっちー(-ω-):そういう意味じゃないです汗行きます。

 香坂:よし笑じゃあおやすみ。

 さっちー(-ω-):おやすみなさいです。




 香坂:はぁーホントウザい。皆さんご存知の生徒会役員ですよ。とりまあの二人は死刑www

 りょーたろ:おい、何のことだよ。

 入瀬:誰?生徒会?あ、分かりましたwww

 香坂:さすがヒロキwww

 小山:おい、本人がRINEやってないのに悪口言うのは最低だろ。しかも学年グルで言うことじゃないだろ。

 ゆーり:だからね。最低じゃん。そういうのやめなよ?

 香坂:ごめんごめん。グループ間違っただけ。本当に申し訳ない。

 エミ:こうた、何があったの?

 香坂:個チャ来いww

 りょーたろ:ほんとクズだなお前。堂々と陰口宣言するなよ。

 香坂:だから悪かったって。

 りょーたろ:お前がそんな風に部内の雰囲気悪くしたからこの前も分裂しかけただろ?

 香坂:は?調子のんな?笑全部俺のせい?おかしいだろ笑

 小山:お前のせいだよ。ふざけんな。

 香坂:はいはいわかりました。僕が悪いデース。

 こっこ:みんなやめなよ……

 ひなぴょん:どうなってんのこれ?




 その日から一週間は会っていない。避けていた訳では無いけれど、この前のことは少し引っかかっていたかもしれない。でも答えは出た。やっぱり僕は幸穂が好きだ。葵は関係ない。


「幸穂、今日帰ろ?」

「先輩…あの、今日は、ごめんなさい…」

「そっか…じゃあ、今度ね?」

「はい……今度。また。さようなら。」

「ばいばーい」


 なるべく普通に対応したつもりだったけど少し動揺した。どこで僕は間違ってしまったんだろう。その日は部活のメンバーと久しぶりに帰ることになった。帰ろうと靴を履いたとき、足元に違和感を感じた。虫……?取り出して見ると小さく折り畳んだ紙切れだった。


『先輩へ。先輩は私といて楽しいですか?先輩とこのまま一緒にいてもいいのかなって最近思うことがよくあります。私には自信がありません。このまま付き合っていてもこの関係が変わることはないと思います。別れてください。振り回すみたいになってしまってごめんなさい。先輩がつまらなそうだったのは気付いていました。でも、何を話したらいいのか分からなくて。ダメな私でごめんなさい。さようなら。P.S.メールは、私が使ってるケータイは親のもので、恥ずかしくて使えなかったんです。』


「……」

「お、どした?」


 紙を見せた。


「追いかけないの?」

「俺ひどいことしちゃったのかな。」

「聞いてこいよ」

「うん。」


 僕の家は大体学校と幸穂の家の中間くらいにある。荷物が邪魔で走れなかったから家に一度置いて。


「おかえりなさい。え、どこ行くの?」

「忘れ物」

「もう暗いから明日でいいでしょ」

「そういうわけにはいかないかも」

「明日にしなさい」

「はーい。」


 まさか母親のせいでタイムロスするとは思わなかった。僕は走った。




 後ろから追いつくつもりだったけど途中で会わなかった。もう家の中にいるのか、違う道で友達と帰ったのか。少し待つことにした。


 暫くすると幸穂歩いてきたのが見えた。少し迷った。でも、今の気持ちは何としても伝えたい。


「さ、幸穂」

「先輩……」

「俺、お前のこと好きだから!!別れるとか、そういう風に解決したくはないから!!」

「そうですか……わざわざありがとうございます。もう、帰ってください。」

「っ……」


 完全に。


「あの、じゃあ、また明日」

「……じゃあね」

「」


 最後が聞き取れなかったけれど、もう振り返る気分ではなかった。




「ごめんなさい。やっぱり好きです。ごめんなさい。ごめんなさい。」

 伝えたかった。でも声が出なかった。こんな終わり方をするくらいなら告白しなければよかった。バド部の後輩として、生徒会の後輩として、それなら。先輩の隣には行けないけれど、先輩の世界に居続ける事はできたかもしれない。でも、先輩が悪いんです。先輩は、優しすぎたから……



 先輩、初めての彼女って言ってくれてたな。私が最初でごめんなさい。思い返すと全く中身なかったな……きっと先輩ならこんな私のことでも記憶には留めておいてくれると思うけど。それはとても辛い、やったのは自分だけど。私がこういう別れ方をされたら納得いかないと思う。でも、先輩は優しいから、私以外でも。先輩には私のことなんか忘れて欲しい。どこで間違っちゃったのかな…



 さっちー(-ω-):別れました。

 香坂:へー?よかったね。もう悩まなくていいんじゃない?

 さっちー(-ω-):よかったです。でも辛いです

 香坂:もう忘れればいいと思うぞ?

 さっちー(-ω-):努力はしてます

 香坂:他の人探せば?

 さっちー(-ω-):んー。

 香坂:俺とかダメ?

 さっちー(-ω-):え?笑

 香坂:本気だよ

 さっちー(-ω-):もしかしてそのために別れさせたんですか?

 香坂:そんなわけないじゃーん笑笑

 さっちー(-ω-):真面目に答えてください。今までのって嘘だったんですか?

  香坂:は?笑疑ってるの?笑

 さっちー(-ω-):はい。疑ってます。

 香坂:俺は悩んでる幸穂が嫌だったから助けただけだよ

 さっちー(-ω-):別に頼んではいません。答えて。

 香坂:…本当だよ。友達と彼女をわざと別れさせようとする奴に見えるの?

 さっちー(-ω-):そこまでは言ってませんけど……

 香坂:けど?何?別れる決断をしたのはお前だろ。

 さっちー(-ω-):そうです……私です。でも先輩がそそのかしたのかもしれない

 香坂:人のせいにするのはやめろよ。そもそも俺は嘘なんかついてない。

 さっちー(-ω-):ちょっと考えさせてください





 どうしよう。もしかして取り返しのつかない事をしてしまったかもしれない。香坂先輩が嘘をつく人だとは思ってはいないけど信用できない気がしてきた。本人に聞くしか……でも、あんな振り方したばっかりだから……




【《新規メール作成 Toゆうり》今さっき幸穂に振られた。なんとか連絡とれないかな……】



【《1件のメッセージを受信しました》悠里だよー。んー。このメール見てから、幸穂ちゃんにRINEしてはみたの。いっつも幸穂ちゃんの話ばっかりしてて幸せそうだったよー、とかって。でも反応がないの。既読無視されちゃう。てかやばいよ!!これ!!昨日のRINEの学年グルで香坂が……一応フォローはしたつもりだったんだけど……スクショ送るね!!香坂、最近幸穂ちゃんと付き合ってるって噂もあるし……あんま信じないほうがいいよ?あいつ。】



 添付画像を見たけれどよく分からなかった。なんで香坂が?幸穂との関係は?遊ばれてたの?今まで過ごした時間が途端にガラクタに思えてきた。幸穂のことで頭がいっぱい、というわけではなかったけれど、それでも全部消えたような気がして。頭が真っ白になるってこういうことなんだろうか。


 空っぽの心と思考の中には幸穂への怒りしか湧いてこなかった。ただ、はっきりした証拠はない。もしかしたら一人一人の勘違いから大きく事が発展してしまったのかもしれない。でも許せなかった。強く握ったら壊れてしまいそうな女の子だった。いっそ壊してしまえばいいのかもしれない。「死ね」って安易に言う人は嫌いだけれど、この言葉はもしかしたら今の自分のために今まであったのかもしれない。そんな気分だ。


【《新規メール作成 Toゆうり》ごめん。もういいわ。もう話したくないって言ってもらっていい?もうやだわ。仲介なんかさせてごめんね。でも、もう本当に話なんかしたい気分じゃない。きっとこれから話すこともない。】


【《1件のメッセージを受信しました》私は別にいいよ笑こういうの嫌いじゃないし。まあ他人事だから言えるんだけどね。私も前、相談乗ってもらったりしたし。でも、後悔しない?】


【《新規メール作成 Toゆうり》しない。むしろ今までの自分を後悔してる。ありがとね。申し訳ない。】


【《1件のメッセージを受信しました》返信きた。スクショ送るね】


[添付画像]

 ゆーり:あのね、言いにくいんだけど。

 ゆーり:既読は付いてるから見てるってことにするよ?

 ゆーり:あのね、かいちょーがもう話したくないって。

 さっちー(-ω-):え……?

 ゆーり:あなたの元カレでしょ

 さっちー(-ω-):あー、はいwそんなこと言ってたんですかww

 ゆーり:うん。ごめんね?

 さっちー(-ω-):私は大丈夫です!!先輩こそわざわざすいません。ありがとうございましたwwm(_ _)m

 ゆーり:いえいえー




 これで終わった。初めての彼女がこんなんだったとは。死ね。





 先輩と完全にすれ違ってしまった。後戻りできなくなっちゃった。もしかしたら最初から同じところにすらいなかったのかもしれないけれど。



 さっちー(-ω-):先輩。

 香坂:なんですか

 さっちー(-ω-):今までごめんなさい。

 香坂:なんのこと?

 さっちー(-ω-):もう忘れます。私のほうが勘違いしてたのかもしれません。

 香坂:で?

 さっちー(-ω-):ごめんなさい。こんな私でも仲良くしてくれますか。

 香坂:もういいよ笑終わったことは気にするなよ笑むしろこっちから仲良くしてって頼みたいくらい。

 さっちー(-ω-):ありがとうございます。

 香坂:それで、どう?俺と付き合うというのは

 さっちー(-ω-):よろしくお願いします。

 香坂:やった




【《1件のメッセージを受信しました》悠里だよ!!やっぱり幸穂ちゃんと香坂付き合ってるみたいだね。噂は本当だったみたいだよ。別れて正解だったよ。葵ちゃんのことも幸穂ちゃんのことも、なんか、ドンマイ……元気出せよ!!】



 やっぱりか。最初から間違ってたんだな。



展開が飛んでたりしてるでしょうか。

友達から聞いた実話にストーリーを盛り込んだ感じなので、説明したら長くなるところは端折ってたり、逆に無駄な説明してたり。


もしかしたら何を伝えたいのか分からない小説になってしまったかもしれません。

「へー、こんなこともあるんだー」くらいの気持ちで読んでいただけたのであれば私としては満足です。


この後日談として、自暴自棄になった主人公君は葵ちゃんに告白をします。葵ちゃんに振られることで自分自身を崩せるだけ崩したかったのかも知れません。ですがOKされてしまいます。香坂としては面白くない展開ですね。


また、香坂と幸穂はこの後1週間持っていません。それでも元の先輩後輩の関係に戻って楽しくやっていたみたいです。個人的には香坂は嫌いですが、彼のような上手い立ち回りに憧れたりしちゃいます。


知らないところで実はたくさんの人が繋がりを持っているようです。こわいですね。

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