じゃがいもとスペアリブの肉じゃが風
オリジナルレシピの紹介をラノベ風にしてみました。
今日もお仕事頑張った。
疲れた身体で家路につく。
寄り道はしない。
真直ぐ家に帰って食事を作らなければいけないから。
僕が我が家の食事当番。
別に僕のお嫁さんが料理が出来ない訳じゃない。僕は料理が好きだからやっている。
感心する人もいるけど、結婚して一緒になったのなら、家事を分担するのは当然じゃないのかな?
僕の名前はハヤト。前世は日本人だった。気付いたらこの世界に転生して、農家の三男として育った。唯一のチートは16歳にして結婚、農家の後継ぎに収まっていること。先月、幼馴染の彼女と結婚したばかりの新婚ほやほや。
その為に幼少の頃から女の子を大切にして、一緒に遊んだ。
周囲の男の子にはからかわれたけど、彼等には幼馴染の女の子の重要性が分かっていない。
未だに戦場で一旗あげて来るとか、厨二病から卒業が出来ていない人もいる。
勝負は産まれたときから始まっているのに。
美人と言う程では無いけど、器量は抜群の幼馴染の彼女。更に彼女の家には男子がいなかったので、長女である彼女と結婚した僕が農家を継ぐことになった。
やはり僕は正解だ。
このまま、幼馴染の彼女と幸せな家庭生活を送り、人生を勝ち上がりさせて貰いたい。
豊かな人生を歩む為には日々の食事に気を配ることも大切と考えている。
問題は夕飯のメインだ。農家なので、食材はいつも市場に出せない二級品の野菜がメインになる。直径が2~3センチのジャガイモ、玉葱、茹でたりするだけではさすがに飽きが来る。
僕には秘策がある。
先日、市場で豚のスペアリブが2割引きで売られていたので、素早く確保、冷凍庫にしまってある。今日はそれを使うつもり。
①ジャガイモ
小径のものであれば10個程度、ジャガイモの皮は美味しいので、皮は剥かずに流水とたわしでしっかり泥を落とす。
芽と緑色になっている部分には毒があるので、そこだけ包丁で切って、捨てる。
下拵えの終わったジャガイモは味が染み込みやすい圧力鍋の一番下の場所に置く。
②玉葱
玉葱も小径であれば五個程度、小径のものが無ければ、大径の玉葱をくし切りにするも良し。
切った玉ねぎは圧力鍋の下から二番目、ジャガイモの隙間に入れる感じで置いて行く。
③スペアリブ
じゃがいもと同量のお肉を鍋の中の一番上にそのまま乗せる。
④味付け
割り下を作るイメージで、
醤油:みりん:砂糖:水=4:3:2:1
ジャガイモがギリギリ水面に収まるまで割り下を注ぐ。
⑤隠し味
味に締りを持たせる為に鷹の爪を2本投入。
⑥煮込み
後は灰汁取りシートを上に被せて、圧力鍋に火をかける。
圧力が上がってきてから10分しっかり煮込んで火を落とす。
蓋が開けられるまで待つ。
⑦仕上げ
鍋を開けて、器に移す前に肉だけは食べ易い大きさに切り、器の中で汁に浸かる様に下に沈める。
ジャガイモ、玉葱はそのまま器に移すだけで大丈夫。
スペアリブは冷凍庫にしまっておけば日持ちがするので、安いときに購入することがコツ。
割り下で作られた甘辛のたれと骨から抽出された出汁、肉の脂身三つの相性が非常に良い。
熱々、ホクホクのジャガイモ、つゆがたっぷり染み込んだ玉葱、汁気たっぷりのお肉の順番に口に入れるのがルール。ジャガイモの味が薄いと感じたら、味の濃い玉葱、旨味たっぷりのお肉、口の中が脂っこくなったら、ジャガイモを食べる。このループが止まらない。ジャガイモが主食にもなり、これ一品だけでご飯無しでもいける美味しさ。
敢えて残したジャガイモの皮から出る泥臭さが逆に美味しさを引き立てる。スペアリブは食べるのが面倒ではあるものの、骨付き肉でなければこの旨味を出すことが出来ない。そして、骨の部分は食べ難いけど、骨に張り付いた薄皮が一番おいしい。
僕の可愛いお嫁さんが帰ってきた。
また、自慢の料理を紹介します。
掲載可能なレシピを募集してます。