森の異変
イース達は森の探索を始めた。
イース、マリン、スミス、プラシュのグループと、アイビス、シスカ、ソド、ルシアのグループに分かれて探索を行う。
探しても、探しても魔獣はいない。
マリン「静かだね。鳥一匹もいないよ。食料が心配だね。」
イース「動物の気配が全くしないね。不思議だな。」
スミス「森に魔獣がいなくなる理由で考えられるのは、何らかの理由で魔獣が全滅したか、強い個体が現れた事で魔獣が森から逃げたかの2つかな。でも、魔獣が全滅するくらいの何があれば、俺達にも影響でなくちゃおかしい。そうすれば、強い個体が現れたが可能性が高いかな。しかも、強い魔獣のフォレストベアとかもいないから、難易度SS以上だろうね。」
プラシュ「それ、けっこうヤバいですよね!?」
スミス「そうだね。探索結果によっては森を離れる事も考えないといけないかな。」
マリン「森の外には、魔族の町があるのかな?」
スミス「あるだろうね。魔族にはエルフ族、獣族、龍族、悪魔族、巨人族等の種族がいるらしい。本でしか見たことないけど。」
マリン「人間はいないの?」
スミス「分からないな。行ったって人がいないし、本とかには載ってなかったな。」
イース達は魔獣がいない森を探索しながら進んでいき、途中で食べれる野草を採取していった。
一方、アイビス達め同じように考えながら、野草を採取していた。
シスカ「魔獣いませんね~」
ソド「油断はダメ。」
アイビス「そうよ。集中しなさい。」
ルシア「あ!皆、ここ見て!」
木の根本には大きな爪で引っ掻いたような跡があった。
ルシア「大分、大きな魔獣だな。縄張りに入ってるかもしれないから、武器を構えろ。」
3人は頷くと、武器を持って戦闘準備をして、探索を続ける。
が、何も出てこない。
森は鳥のさえずりもせず、風もないのでシーンとしている。
シスカ「何もいませんね~」
アイビス「でも、あの爪の大きさからすると、5メートル以上の魔獣じゃない?」
シスカ「それは大物ですね~」
アイビス達が気を緩めた瞬間、後ろから視線を感じ、振り返る。
すると、そこにいたのは、白い毛並み、つり上がった赤い目、口から伸びる鋭い牙。
大きな狼がこちらをジッと睨み付けていたのだった。




