シスカの心
少し遡る。
シスカはボウの勝手な言動が許せなかった。
許せない。許さない。許さない。許さない。許せる訳がない。殺す。殺す。殺す!
シスカは生きてきて、初めて心から相手を殺したいと思った。
シスカの景色が変わる。
そこは実家のリビング。
部屋には、黒髪、黒目の自分が立っていた。
シスカ?「あらあら。お嬢様が何のようかしら?」
シスカ「あなたは~・・・誰~?」
シスカ?「分からないの?がっかりね。」
シスカ「私~?」
シスカ?「正解。明るい道しか知らないあなたにしては理解が早いわね。」
シスカ「ここは~?」
シスカ?「あなたの心の中よ。まだ形は保ってるわね。それじゃ。」
シスカ?が指をならすと、部屋の中は暗くなり、壁にはヒビ、テーブルやイスは朽ち果てている。
シスカ「!」
シスカ?「不思議に思う事は無いわ。これが今のあなた。」
シスカ「だって~お父様が・・・」
シスカ?「別に綺麗な部屋じゃなくたって良いじゃない。あなたは信じていた教会に裏切られたのよ。綺麗事をいっても父上は帰って来ない。」
シスカ「でも、私は・・・神につかえる・・・」
シスカ?「正直になりなさい。神などいない。わかったでしょ?」
シスカ「・・・」
シスカ?「あなたは、今、窮地に立たされ、仲間の危機。良いの?このままで。」
シスカ「・・・何とかしなきゃです~」
シスカ?「それで良いわ。私があなたに少しだけ力を上げる。何とか逃げきりなさい。勝てないけど、逃げる事はできる。」
シスカ「あなたは一体~」
シスカ?「光あるところに影があるでしょ?あなたは光。私は影。また、会いましょう。」
シスカ「うん。頑張るね~!」
シスカの意識が現実に戻ると、力が漲るのを感じた。
しかし、よく見ると、金色の中に黒色のオーラが混じっており、シスカの目が紫から黒に変化した。
ボウ「堕落したか。これだから異端者は。悪あがきでもしてくれ?」
シスカ「・・・イース。下ろして下さい。」
シスカの口調が変わり、雰囲気も変わる。
シスカは、イースの背中からおりて自分の武器である大槌を持つ。
シスカ「・・・勝手な事ばかり。ぶっ飛ばす!」
こうしてイース達の戦いが始まる。




