イースの入院生活
イースはベッドの上で外を見る。
あぁ、筋トレしたいな。
筋肉落ちたらどうしよ。
イースの頭の中は筋肉でいっぱいだった。
この脳筋が!
イースは病院に運ばれてきた時、全身の筋肉が断裂し、身体中から出血もあった。
幸いなのは骨折が無かった事だけ。
イースの体は絶対安静の状態なのだ。
イース「暇だな。筋トレしたいな。でも動くと激痛だし。無理だな。どうしよ?」
イースの独り言は止まらなかった。
そんな事をしていると、マリンがお見舞いに来てくれた。
マリン「イース!来たよ!」
イース「マリン。ありがと。でも声が大きいから。周りに迷惑だからね?」
マリン「ごめん、ごめん。」
イース「皆はケガは無かった?」
マリン「あの時はイースだけだよ。」
イース「才能ありの人達はやっぱり強いね。俺も少しでも近づけるように頑張らなきゃな。」
マリン「十分強いじゃん。でも、私もイースを守れるように強くなるよ。」
イースはキセルに火をつけて吸い始める。
マリン「ここ病室だけど良いの?」
イース「たぶん。」
マリン「あと一週間くらいで、体動かして良いって。それまで無理しちゃダメだよ。」
イース「うん。そもそも痛くて動けないよ。」
マリン「パーティーの皆は、ソロで動いてるよ。そのうちお見舞いにくると思う。退院の日は皆で迎えにくるね。」
イース「うん。ありがとう。あぁ、早く退院したいよ。」
そして、マリンは帰って行った。
それから2日後には医者から体を動かして良いと言われたので、ストレッチしたり、歩いたりして体を慣らす。
さすがに痛みはまだある。
イースは体を慣らしながら軽い筋トレを始めた。
内容は逆立ち腕立て、木の枝に足をかけてやるコウモリ腹筋、軽く狼走り10キロ。
医者と看護士達には、とても怒られたがイースは体が動くので続けた。
そして、4日後。
イースの退院の日。
イースが荷物を持って病院を出ると、マリン、シスカ、アイビス、スミス、ソド、ルシア、プラシュが待っていた。
7人「退院おめでとう。」
イース「皆、ありがとう。」
8人は笑顔でパーティーの泊まる宿屋に歩いていく。
木の影に1人の女性の姿があった。
リリィ「退院おめでとう。さて、手紙置いたから帰りますか。本当、サタン様に気に入られたんだから。イース。近いうちに会いましょう。」
リリィは空中に出した黒い穴に入ると姿を消したのだった。




