とある冒険者ギルドで
イース達は翡翠の湖の探索を終え、首都に戻ってきた。
イースは、翡翠の湖て入手した魚人の鱗などの素材が入った大きなリュックを背負っていた。
マリン「やっと帰って来た!さっさと換金して休もうよ!」
他の四人は返事をし、冒険者ギルドに向かって歩いていく。
冒険者ギルドの出入口につくと、中から話し声が聞こえた。
男「お嬢ちゃん。ここは子供が来るところじゃないぞ!早くママのところに帰りな!ハッハッハー!」
イース達が中に入ると、男と周りにいる男の仲間であろう人相の悪い男達が大笑いしている。
笑ってる相手は、緑のポニーテール、胸はミカン、スレンダーな体の女の子だった。
背も低いが、背中には大きな大剣を背負い、その姿は異様だった。
周りからみれば、10歳くらいに見えるだろう。
女「・・・」
女は不機嫌な様子で無視して受付に向かう。
男「おいおい。無視するなよ。おちびちゃん!」
男達はさらに女の子に絡んでいく。
女「・・・うっさい。」
女の子は小声で呟くと、背中の大剣に手をかけた。
すると、ギルド内の空気が震えだし、男達の表情もひきつる。
大剣の女の子、めっちゃ強いじゃん。
って、女の子も顔がひきつり、冷や汗を流していた。
って、違うんかい!
ギルマス「ソドやめてよ~。どうしてもって言うなら私が相手だぞ!」
笑顔でギルドマスターがキャピッてしている。
ソドと呼ばれた女の子はギルマスを見る。
ソド「メイさん。ケンカ吹っ掛けたのはそっち。私、悪くない。」
メイ「だからって、SランクとBランクじゃ勝負にならないぞ~!やめときな!」
ギルマスのメイの後ろから副ギルマスのクロスも現れる。
クロス「うすらトンカチ共。騒ぐな。殺すぞ。」
クロスの額には血管が浮き出し、ぶちキレていた。
メイ「まあまあ。クロちゃん。起こらないで!」
メイがウィンクする。
クロス「マスター。仕事に戻ってください。てか、俺より年上が何してんですか。」
メイの目がつり上がる。
メイ「おい!私の年、何言おうとしてんだ!この小僧!」
クロス「あ?やんのか!このロリババァ!」
メイとクロスがにらみ合いになると、二人の威圧でギルドの建物が大きく揺れ始め、ギルド内にいた低ランクの冒険者達は意識を失って倒れていく。
ソドに絡んだ男達も泡を吹いて倒れてしまった。
フローラ「マスター!副!仕事に邪魔です!部屋に戻ってください!さぁ、皆さんも終わりですよ~!」
メイ「フローラに言われたらやめなきゃね!ソドちゃんも、もう終わりね。」
クロス「チッ。もういいわ。」
メイとクロスは、自分の部屋に戻って行った。
ギルドに静寂が訪れた。
そのうち、気をつけ失った冒険者達も目を覚ます。
イース「すご・・・」
マリン「すごかったね!」
シスカ、アイビス、スミスは、一斉に頷いた。
アイビス「早く素材の換金に行こうよ!」
マリン「そうだね!行こう!行こう!」
マリン達は素材換金所で、魚人等の素材を換金し、大分、財布も潤った。
隣の受付には、ソドが何やら話していた。
ソド「1人でダンジョン行きたい。」
フローラ「規定で無理です。パーティーでお願いします。」
ソド「友達いないから無理。」
フローラ「え?寂しい事言わないで~!1人はダメです。無理なものは無理です。」
ソド「イジワル。」
フローラ「してません!」
ソドは話にならず、困ってる様子だった。
マリン「うちらと一緒に行く?」
ソド「・・・良いの?」
マリン「皆、良いよね?」
四人は頷いた。
マリン「良いって!希望のダンジョンある?」
ソド「漆黒の洞窟。」
マリン「私達、パーティーランクBだから入れないかも!」
フローラ「それは大丈夫ですよ。ソドさんは冒険者ランクSなので、ソドさんがいれば、難易度Aの漆黒の洞窟に入れます。」
マリン「やった!じゃぁ、一緒に行こうよ!」
ソド「よろしく。」
こうして、ソドとパーティーを組む事に決まった。
男「ちょっと良いかな?」
後ろを見ると、白髪の肩までの長さ、細身、メガネをかけた男が立っていた。
スミス「誰?」
ルシア「俺はルシア。ソロで活動してたんだけど、ダンジョンに挑戦したくて仲間を探してたんだ。そしたら、話が聞こえてね。もし良ければ、俺も仲間に入れてくれないかな。才能は魔法使いだから、役に立つと思うよ。」
アイビス「魔法使いがいれば、遠距離攻撃だから戦略の幅が広がるから良いかもね。って別に誉めてる訳じゃないから!勘違いしないでよね!」
スミス「遠距離攻撃は魅力だね。良いじゃないかな。」
マリン「じゃぁ、ルシアも加入決定!よろしくね!」
こうしてフローズヴィトニルに新なワンコ、もとい狼のメンバーが増えたのだった。
その後、イース達はソドとルシアの歓迎会を酒場を開き、朝まで宴会を続けたのだった。
その後、皆は二日酔いで動けなくなっていたのは、別の話。




