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山奥に達人


イースがフジマウンテンの森を歩いて抜ける時だった。


イースの歩いていく先で1人の白髪オールバックのおじさんが巨大な熊の動物(レッドベアAランク魔獣)と相対していた。


おじさんは、左手に30cmくらいしかない鞘に入った短刀を持ち、口にはキセルをくわえて立っていた。


熊は口からヨダレを滴しながら唸っていた。


熊がしびれを切らして、おじさんを爪で切り裂くために飛びかかった瞬間。


一瞬、音が消える。


そして、すぐ熊の首が宙を舞い、体は地面に倒れた。


ドスーーーン


おじ「よし。しばらく熊肉で食ってけるぞ。」


イースは何も見えなかった。


そして、イースは思う。


やっぱり才能ありの人は強い


と。


おじさんはキセルの煙を吐きながら、離れた場所にいたイースの方を見た。


おじさん「おや。青年!迷ったのか?」


イースは人見知りを発動させながら、何とか答える。


イース「いえ・・・。おじさんと熊の戦いがすごくて・・・。」


おじさん「おじさんって言うなよ。こう見えて20代前半だぞ?」


イース「・・・ごめ・・・なさい。」


おじさん「まぁ、こんな所で話しててもな。近くに家あるから来いよ。」


イース「・・・は・・・い・・・。」


おじさんの案内でイースは山の奥にあった小屋にいくのだった。


小屋は木造一階建ての小さい建物だった。


おじさんは小屋に入っていく。


おじさん「おい。早く入れ。茶くらい出す。」


イース「・・・はい。」


イースは緊張しながら小屋に入ると、おじさんに椅子に座るように言われ、イースは椅子に座る。


おじさんはイースが座るとお茶を出し、自分も座る。


そして、キセルに火をつけ吸い始める。


おじさん「ここにはどうして来たんだ?」


イース「・・・ジョ・・カ・・・連邦・・・に行く・・・途中・・・です。」


おじさん「え!?めっちゃ遠いじゃねぇか。1人でか?」


イースは黙って頷く。


おじさん「そうか。よっぽど自分に自信あるんだな。すごい才能持ち何だろう?」


イース「・・・ちが・・・い・・・ます。」


おじさん「言えないってか。まぁ、良いや。今日はもうくらいから泊まっていけ。飯も出してやるから安心しろ。」


イース「・・・あり・・がと・・・ござい・・・ます。」


おじさんは、そう言ってキセルを吸いながら立ち上がり、キッチンに向かっていった。


その後、イースはおじさんにご飯をつくってもらい、風呂に入って寝た。


久々に動物(魔獣)を警戒しなくて良い環境でイースはグッスリ休む事ができた。


翌朝、おじさんは朝食も用意してくれて、一緒に食べた。


食後、おじさんが急に言った。


おじさん「食後の運動代わりに手合わせしようぜ」

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