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蒼龍ノ爪痕-わしジジイ、白髪少女になる。あと龍娘にもなれる-  作者: 東山ルイ
シーズン1 いざMIH(メイド・イン・ヘブン)学園へ
24/97

24 あんなに可愛い女の子始めて見たもん……

「警察だァ!! クソッタレの強盗犯はどこだァ!?」


 事件が起きてから3分ほど経ち、警官たちがテレポートかなにかで店内に現れた。

 随分職務怠慢だな、と思いつつ、メビウスは真っ先に手を上げて拳銃を地面に投げる。


「そこにいるだろう? 大きな声を出すな。この身体だと耳が良く聴こえすぎるのだ」


「あー? ……あ。わぁぁあ」


「なぜ股間を隠すのかさっぱり分からないが、そこにいる連中は私が撃った。事情聴取なら受けるので、まずモアという高校生を連れてきてほしい──」


「えっ!? 君が撃ったの?」


「そうだが?」


 すこしくらい悪びれろよ、と警官は感じたかもしれないが、今回に関しては全くの正当防衛なので問題はない。


「わ、分かった。過剰防衛にはならないはずだから、一応連行するよ?」


「ああ」


 メビウスは警官との会話を終え、彼らが謎の白髪少女の護送方法を話し合っている途中、最前の少女ラッキーナの元へ向かう。


「すまないね。しばらく警察署のお世話になる。連絡先だけでも交換しておこうか?」


「ぇ、あ、は……うん!」


 メビウスとラッキーナは携帯電話を取り出す。

 こうして見ると、モアが渡してきたスマートフォンはなかなか骨董品のようだ。こちらのものには実体があるのに対し、ラッキーナのスマホの大半は現実として存在すらしていない。画面と本体がホログラムでできている、いわゆるスマートウォッチの形式だからだ。


「日進月歩じゃのう……」


 ボソリとつぶやいた独り言は、ひとりの少女の心を射止める。


「ちょ、ちょっと待ってください!!」


 表情はいまにも爆発しそうなほど、赤くなっていた。

 なぜかは分からないが、ラッキーナは手で縦の長方形のジェスチャーをした。


「しゃ、写真撮って良いでしゅか!?」


「なら一緒に撮ろう。いまはセルフィーが流行りだと言うしな」


「え、あ、あい!」


 ラッキーナはメビウスと顔をくっつける。頬の温度は熱いほどだった。

 メビウスは苦笑いして、「緊張することもないだろう」と言う。


「き、緊張もしますよっ!! あんなに可愛い女の子始めて見たもん……」


 魂→72歳、男性。可愛いと評価され、奇怪な気分になる。しかも、女の子として。


「……。モアやフロンティアくんだけが例外だと思っていたが」


「お友だちですか?」


「妹とその友だちだよ。それより、自撮りするのなら急いだほうが良いぞ? 連絡先も交換しなくてはならないしな」


「そ、そうです……そうだね! すぐ画面つくるね!!」


 目まぐるしく表情が変わるものの、基本的には無理した笑顔だ。これでは『フォトジュニック』とやらで『バズらない』のでは? と思ったメビウスは、ラッキーナに提言した。


「もうすこし自然に笑ったほうが良いと思うぞ」


「あ……だったらさ……さっきの表情見せて」


 メビウスは若干咳込み、とびっきりの笑顔を見せてやろうと老人臭い喋り方をした。


「どうじゃ?」


 そして、彼女は笑ってくれた。

 ラッキーナの笑顔は、メビウスの亡き妻バンデージにそっくりだった。

暑すぎて脳がバグりそう。というかもうバグってそう。TSジジイ書いてる時点でねえ……。

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