表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

幽霊になって家族に会いに来たのに、私の扱いがひどすぎて悲しい。

 お盆、死者が帰ってくる季節だ。


 私は帰ってきた。一年ぶりに、幽霊として!! まさか、幽霊になれるとは思っていなかった。


 私は去年交通事故で死んだ。40歳のときである。子供は二人いて、4人家族だった。


 折角帰ってきたんだ。家族の顔が見たいな。


 帰ってきた場所は自分の家の中で、見覚えの塊だ。懐かしいなぁ......早死にしたことが悔やまれる。


 ただ、家族がいない。だーれもいない。真昼間に帰ってきたのに。


 カレンダーを見ると、赤い文字で、旅行!! って書いてある。私への墓参りはないっぽい。悲しい。


 仕方ないし、家の中を回ろうかな。幽霊になったし、壁抜けエイッ!


 抜けれなかった。


 妻の部屋に入ってみる。


 な、なんだこれは......


 そこにはブランド品の数々。我が保険金を生贄にブランド品を召喚ッ!? 悲しい。


 次に家の仏壇を見に行く。扉が閉まってるのでパカッと開く。私は口がパカッと開いてしまう。


 遺影がイエイってしたやつになっとる......


 そういえば、私のお墓ってどうなっているんだろう......


 めっちゃ心配になってきた。


 代々うちのお墓はあそこの墓地にあるし、そこに行くか。


 空を飛べば一発で行けるじゃん! 空へゴー!


 飛べなかった。


 幽霊って何もいいことないじゃん......


 徒歩で向かう。一時間もかかってトホホ......な感じ。


 お墓はちゃんとあった。一安心。


 かと思ったが、そうもいかなかった。


 黒服の集団がなにやら私の墓を取り囲む。全員知らない人だ。


 墓参り代行だ......!


 よし、成仏しよ。


 私は天界に帰った。悲しい。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ