表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
知り合いの女子は全員ヤンデレになった。  作者: ゆきいろ
アイセブンドラマ撮影
62/98

城田亜梨沙ルートBADEND

 

 外は風が凄く、一歩出れば風に飛ばされそうにも思える。今日は昼から季節外れの台風が接近するとテレビのアナウンサーも言っていた。


 亜梨沙姉ちゃんと久遠を探しに行くが二人は簡単に見つからないそして風だけでなく雨まで降ってきてしまった。


「おーい、にいに」


「久遠? よかった。取り敢えずそこの公園の屋根に入るぞ」


 久遠が見つかり、急いで公園のベンチがある屋根へと急ぐ。久遠の服はびしょびしょで少し透けていたがそんな事は気にしない。


「久遠、亜梨沙姉ちゃんはどこだ」


「亜梨沙ちゃんなら先に帰ってるって言ってたよ」


「そうか仲直りしたんだな」


「……うんちゃんと話して仲直りしたんだ」


 俺としても二人が険悪のままでは嫌だった為久遠の言葉に安堵する。


「てかにいにあっち向いてて」


「え…あ!? 悪い」


 ここでそっぽを向いて久遠の透けた服を見ないようにする。


「てかにいにこそ家で待ってればよかったのに」


「二人の事が心配でなそれに家にいちゃ居心地が悪かったから」


「そうなんだね、雨止んだね」


 今まで降っていた雨は急に止んで風だけがまだ強く吹いているが何とか家に帰れそうである。


「ただいま」


「よかったあんた達無事だったのね」


 家の玄関の扉を開けていきなり母さんが抱き着いてきた。


「うわ何母さん急に」


 そして母さんに聞かされた事に衝撃を受けた。


「亜梨沙姉ちゃんが死んだ……はは母さん何冗談言ってんだよ」


 正直最初は信じられないでいた。


「今さっき警察から連絡があって、近くの川で遺体が見つかったらしいの。そしたら亜梨沙ちゃんの身分証が出てきたみたい。どうやらさっきの台風のせいで川付近の土手で足を滑らせて川に落ちたらしくて警察は事故だって」


 リビングで泣き崩れる亜梨沙姉ちゃんの両親。


「嘘だろ……」


 そこで俺の体も崩れ落ちた壁にもたれ掛かり涙が流れてくる。


「彰人君私ね。両親に反対されてでもいいから、彰人君の赤ちゃん産みたいんだ。けどねもし本当に認めてくれなかった時彰人君は私と駆け落ちしてくれる……?」


「俺は」


 両親と話す前、俺はまだ中途半端で亜梨沙姉ちゃんが言う駆け落ちなど考えてもいなかったし、答えられる事すら出来なかった。


「クソ、クソ、クソぉぉぉ」


 俺は壁をドンドンドンと何度も叩いて叫ぶ。


「亜梨沙ちゃんごめんね、でもにいにはずっと私の物だから誰にも渡さないって決めてたの。だからお姉ちゃんと一緒に天国から見ててね亜梨沙ちゃん」


 久遠は一人リビングから廊下に出て自分の部屋へと入る、久遠は壁にかけてあったコルクボードを裏返すと、無数の写真がコルクボードに貼られていた。無数の写真の中から一枚の写真に注目し、マジックペンを手に取り城田亜梨沙の写った写真にバツを書く。


 城田亜梨沙ルートBADEND

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ