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第一章 プロローグ

小説初投稿です。

 思い返してみれば、私――レミリアーヌ・エリシス・グラースが持っている前世の記憶は、生まれたときから頭の中に存在していた。ただ、赤ん坊の時はそれを認識できなかっただけだった。


 成長して知能が発達するにつれ、それらの記憶は自然と自分自身に消化されていったように思う。

 例えば数の概念を獲得しなければ、数学知識はただの記号の羅列であり理解のしようがない。

 そういうことだったのだろう。


 そうして五歳になる頃には概ね前世の記憶は消化しきっていた。

 周りからは聡い子供として将来を期待されたものだが……ただの早熟な凡人なんです。ごめんなさい。


 いやそれどころか、前世から引きずったこの性格は、現状にあまりにもミスマッチだった。

 基本的に小心者のコミュ障に今世の立場はちょっと……いや、かなり辛い……


 なにしろ、エルフ族の四つしかない貴族家の直系女子なのだ。

 前世で就職後、参加者数人のプレゼン練習であがって頭真っ白になってしまっていた私には、十万余のエルフ部族の惣領家の生まれというのは、あまりにも荷が重すぎた。

 ストレスフル生活をエルフの寿命で千年。この世の地獄かな?


 ということで金目の物をカバンに突っ込んで、シルバ――従魔の銀狼――と一緒に逃げ出した十八の夜。

 目指すは一人ぼっちでも実力で生きていける(って聞いた)冒険者である。


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