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○239日前



本作のコミカライズを担当してくださったぺぷ先生と新しいコミカライズがスタートしますのでご連絡です。

『愛され聖女は闇落ち悪役を救いたい』

KADOKAWA フロースコミック様にて

漫画/ぺぷ先生 キャラクター原案/春野薫久先生

コミカライズ2025/08/29日より開始です。




デスゲーム漫画の黒幕殺人鬼の妹に転生して失敗した。小説版にはない二人のその後も収録したコミック最終巻⑥巻が発売中です。


そして本作が韓国のRIDIさん(電子ストアサイトです。国内でいうシーモアさんやピッコマさんです)

RIDIAWARD2024(2024年のお祭り)の次に来るマンガ賞を受賞しました。ありがとうございます。




 兄に怒鳴られてから十日。私はびくびくした気持ちで休み明けの登校日を迎えた。なぜならこの一週間、私と兄は会っていないからだ。


 驚き提供をしようにも両親が交代で仕事を休み私を見ていて、お母さんやお父さんは私が兄に近づくと異常行動が出ることを理解しており、紙工作を始めることすら止められていた。兄は私の部屋に来る素振りもなく、リビングでお父さんやお母さんと話をしている声を聴くけど、同じ家にいながら姿を見ない日々が続いていた。


 本当に、不安しかない。


 死体安置箱の虫をぐちゃぐちゃにしたこともあるし、突然感情的になったこともある。朝ご飯は部屋で食べたから別だけど、母曰く「久しぶりの学校だけどはしゃがないこと。ちゃんとお兄ちゃんの言うこと聞いてね」なんて言っていたから今日私は兄と登校しなければならないのだろう。


 戦々恐々しながら俯いているとリビングに兄が現れた。暫く私を見つめた後、にこりとほほ笑む。


「おはよ舞。じゃあ行こうか」


 弁当作りはしていないし、私も兄も着替えは済んでいる。何もおかしなことは言ってないのに、兄が笑いながら取った行動が不自然すぎて私は目を丸くした。


 兄が、私の手を掴んでいる。トラックに轢かれたから両親の手前ということなのかもしれない。しかし気を取り直して両親に見送られ家を出ても、兄は私と手を繋ぐのをやめない。私は横断歩道で立ち止まった兄に問いかけた。


「なんで、お兄ちゃん私の手、掴んでるの?」

「何でってなんで?」


 オウム返しをされ言葉に詰まる。兄の手は冷たくて、生きているかどうか危うい温度だ。私はどちらかというといつも爆熱! って感じだから対照的だと思う。不快感はない。


 だけど、親も見てないのになぜ腕を掴まれているのか分からない。このまま川に突き落とすとか、車道に押し出すならまだしも兄は私を歩道側に歩かせているし、信号待ちをしている今、私を後ろに追いやっている。手はぎゅっと握りしめたままで。


「あの、お兄ちゃん?」

「なにさっきから。一体どうしたの?」


 兄は私の言動を不快そうに不審がる。いやどう見てもおかしいのは兄のほうだ。目を瞬いている間に兄は「青になった」と言いながら私の手を引き歩いていく。


 一体、兄に何が起きてる……?


 私は戸惑いながら、兄に手を引かれていたのだった。




本作のコミカライズを担当してくださったぺぷ先生と新しいコミカライズがスタートしますのでご連絡です。

『愛され聖女は闇落ち悪役を救いたい』

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