表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/11

結界魔法

 動物や魔物が食べる分を考えて多少は残しつつも多く果物を集めて満足し、次は何をしようか考える。

 とりあえず安全な気の上まで飛び葉っぱに座り込む。

 この胸のあたりに感じる不思議な力をもっと何かに使えないか探り探り操る。

 操っていけば操るほどその力はどんどん体に馴染み、扱いやすくなっていく。


 ソウルタブを見て結界魔法の存在を思い出し次はこれをやってみようと思いどうやって発動するのか色々試してみる。


「う~ん、結界って安易にイメージすると包み込むって感じなんだよな」


 自分を取り囲む箱をイメージしてみると体から微かに不思議な力が抜けるような感覚がした。


「この結界も不思議な力を使うのか!

イメージしたら体の外に出たってことは、この不思議な力を外に出すようにしなきゃいけないのか」


 もう一度結界をイメージし体から不思議な力が抜けていくのを集中して感じ取る。

 それをしばらく続けると、感覚は分かってきた所で少し疲れてきた。

 それと、わかった事は一つ、体から不思議な力を出した事で体の中にある残量が減っている。

 これってもしかしてと思い、ソウルタブを開くとMPが67も減っていた。


 ソウルタブを出したまま体から不思議な力を出す感覚を試してみると、MPが1ずつ減っていく。


「これMPだったのか!!

魔力って奴か。

なるほどなぁ~」


 そう言えばとふと思い出す。

 富裕や千里眼でやった時は減っていく感覚は無かったなと。


 ソウルタブを出しっぱなしに次は千里眼をやってみる。

 ちゃんと発動しているけど魔力の消費はない。


「体内で使う分にはこのMPは消費されずに使えるって事だな。

ほんと不思議な力だなぁ~」


 消費した分、今ある量で全てを千里眼に使って見たら見える距離が短くなっていた。

 じゃあ逆にこのMPが増えて注ぎ込めば注ぎ込むほど能力の性能が上がるって事かな……?

 きっとそうだよな!


 はやる気持ちを抑え結界魔法の発動に励む。


 いくらやっても結界の発動は出来なかった。

 イメージしてるとちゃんと魔力が抜ける感覚あるんだけどなぁ~と考える。


 体内から放出される量が少なくて満足に結界が形成されないって事かな?

 今度はたくさん魔力を出せないかの練習をする。

 チョロチョロと抜けていく感覚にもっと魔力を押しこむように流すと全身から痛みが走った。


「うぐぅぅ!?

な、何今の!?」


 痛みで集中力が途切れ葉っぱの上で寝転ぶ。


 だいぶ痛みも引いたしまた練習するかと胡座をかいて体外に魔力を出してみると、変化に気がつく。


 さっきはチョロチョロだったのにチョロロロ~って流れが良くなってるようなスムーズさがあり、放出される量が増えている。


 さっきのって無理やりこじ開けるような真似をしたから全身に痛みが出て少し扉が空いたとかかな?と考えた。

 もう一度試してみて更に放出される量が増えるか試してみるかと、やってみる。


「うっ、ぐううううう……。

滅茶苦茶痛い……」


 またしばらく休んで魔力を出してみたら思った通りの結果になった。


 無理やりこじ開けていくか……、よし!!と気合を入れてそれを何度も行った。





 10回試した所で物凄くダルくなり今日はこの辺にしようと寝転ぶと、もう夜になっていた。


 夢中になっていて気が付かなかったけど自分の体が微かに光っている。

 特に何をした訳でもないのに。


 不思議なものだと適当に考え星を眺めてウトウトして眠てしまった。





 翌日、目を覚ますと、感じるMPは全快していた。


「よし!今日もやるか!」


 昨日の練習を始めると昨日最後にやった時よりかなり体外に放出を出来るようになっていた。


 これならと考え、また自分を囲む透明な壁をイメージすると、MPが勝手に体の外に出て何かを形作る感覚があった。

 そして、MP消費も止まり何かが完成したような感じがする。


 自分を取り囲むように自分のMPを感じる。


 手を伸ばすと、見えない壁に阻まれた。


「ちゃんと出来てる~~~~!!」


 嬉しくて無意識に羽に魔力を送り飛び立とうとして見えない壁にぶつかり、ベシャっと葉っぱに墜落する。


「いってぇ……」


 額を擦りながら起き上がる。


「一応出来たけど……、次はどうするか。

ていうかどうやって出るか……」


 見えない壁をペタペタ触って手口を探しても自分がイメージした通りの物なら出口なんて見つかるはずも無い。

 とりあえず直接繋がっている感じはしないけど、この見えない壁からは僕の魔力は感じる。

 自分の魔力なんだからなんとか出来ないか壁に手を触れながら目を瞑り集中する。

 壁から感じる自分の魔力を自在に操れないか……。

 こう……手を触れている部分に穴が開くとか……。


 そうするとスッと手に触れている感覚は無くなり外に手を出せるようになった。


「自分の魔力なら操れる?って事か」


 なら結界を解くイメージをすると簡単に消えた。


「……こんなもんなのか……。

難しく考えてた自分が馬鹿馬鹿しい……」


 どうでも良くなって空を飛び、頑丈な枝の方に移ってから昨日食べかけだった果物を無限収納から取り出して食べた。

 まる一日放置してた訳だけど果物は瑞々しいままだった。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ