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転生しました!妖精に……


 この世界ラズールに転生した。


 眠っていた意識が徐々に覚醒し目が覚める。

 今度は長く眠っていた様な気がする。

 目を擦りながら起き上がりまずすることと言ったら一つ。


「ソウルタブオープン」


____________________

シロー 0歳 男 妖精族 Lv1

職業:無職Lv1

称号:渡来者


HP15/15 MP200/200


力:2

体:2

知:217

心:340

運:88


固有スキル

浮遊 千里眼


スキル

無限収納MAX

全言語理解MAX

結界魔法MAX

____________________


「……猫人族じゃない……?

ナニコレ?」


 ほんとなにこれ?

 ふざけんなよ!!


 自分の体を見てみると全裸で背中には半透明で綺麗な羽が生えている。

 周りも見てみると何もかもが大きく見える……。

 今時分が座っている葉っぱもかなり大きい。


「力と体が2しかないぞ……

これでどうやって生きていけばいいんだああああ!!」


 僕の少し高音の声が辺りに響く。


 しばらく呆然とし時間を無駄に過ごす。

 やっと現実逃避から戻ってきても絶望しかなく落ち込む。


 とりあえず自分の力を把握してなんとしてでも生き残らないと。


「この固有スキル試してみるか……」


 浮遊とは?と考えるとあることに気がつく。

 自分の体が凄く軽く感じるのだ。


 背中の羽も体の一部として違和感を感じなく、動かすことも出来る。

 

 軽くパタパタと動かしてみるが浮き上がるなんてことは無い。

 思いっきりパタパタしてみても同じだ。


「う~んお……良くわからん」


 浮遊をとにかく意識してみると、なんとなくモヤっとした何かを体の奥底で感じる。


 初めての感覚に少し興奮を覚えそのモヤっとした何かを注意深く感じてみる。

 胸の奥に何か温かい小さな塊みたいなのを感じる……。

 それが浮遊への鍵になると思い何か他に感じ取れないか試行錯誤しているとそれが少しずつ体の隅々まで流れていってるのを感じ取れた。


「なんか不思議な感じだ」


 全身が温かい何かに包まれているような心が軽くなって行くような……。

 この胸のあたりから全身に流れてる何かを羽に集中してみたら飛べるかな?


 そう考え勝手に流れているそれを意識して動かしてみようと奮闘する。

 放出されるエネルギーを一転に送るイメージでやってみると少しずつだけど変化は起きてきた。

 胸のあたりから無尽蔵に全身に流れていたそれが羽の方へ向いてきてるのだ。


 すると体がどんどん軽くなっていき、続けているとフワッとした感覚があった。

 集中の為に瞑っていた目を開けると、自分は空に飛んでいた。


「おおおおお!

すげぇ!」


 パタパタと羽を羽ばたかせ右に左に、上下、前後ろと自由に飛べる!


 もっと早く飛べないかと羽にもっと不思議な力を送るとスピードが上がった。

 不思議な力を全て羽に集中したらどれだけ早くなるんだろうと考え楽しくなってくる。


「最初は絶望したけど案外楽しめるな」


 大空を飛び気分が良くなる。


 この容量で今度は目に集めてみると千里眼が出来るのかな?


 僕は大きな木の枝に座り、今度は不思議な力を目に集中してみる。

 さっきよりもこの不思議な力が扱い易くなっているような気がする。

 それはさておき、目に力を送ってみると視野が広がり遠くの物もはっきりと見えるようになってきた。

 胸に感じていた力の全てを目に集めるとどんどん遠くの物が見えて来る。


「やっぱ何もかもがデカく見えるなぁ~」


 のんびりと色んな物を見ていると、不意にお腹がなる。

 お腹が空き何か食べ物がないかと探し、果物をイメージすると、頭の中に果物のある場所が浮かんでくる。

 方角と距離も把握できるし近くに何があるのかもわかる。

 その方向を見てみると頭に浮かんだ光景があった。


「おお!すごいな!!

これも千里眼の力なのか?

まあいいや、とにかく食べに行こう」


 千里眼を辞め、再び不思議な力を羽に移す。


 浮遊して果物のある場所へと飛んだ。



 果物の所に辿り付きなんとなくこれは食べれると感じて齧りつく。


「あっま!!

凄く甘くて美味しいな!」


 赤く丸いりんごのような果物は凄く柔らかく小さな齧り跡が出来ていた。

 水分も多く溢れ出る果汁をジュルジュルと飲み込む。



「ゲプっ、もう食えない……」


 まだほとんど残っているが体が小さくて食べきれない。

 これをなんとかして持って帰れないから考えて思い出す。


「無限収納で持っていけるか?」


 この果物に手を当てて別の空間に収納するイメージをすると、フッと果物が無くなった。


「便利だなぁ~」


 見渡せばそこら中にあるからどんどん収納していく。

 よくわからないけど無限収納に入れたものは頭の中でちゃんと把握出来ている。

 次はちゃんと取り出せるかだ。


 果物を収納空間から一個取り出すイメージをすると目の前に現れて落下した。

 ベチャッと潰れる音がして下を見ると果物が潰れ飛散している。


「う、うん。

ちゃんと取り出せるな!」


 気を取り直して僕は果物集めに興じた。



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