3話 理不尽な世界と赤髪少女
僕はびっくりした、そうものすごくびっくりした。
だって何もないんだもん。いや広場はあるよ?あと空気とか
まあひとまず人がいないところですることって言ったらステータスチェックだよね
このゲームだとステータスを開いた場合他人にもステータスを見られてしまう。まあ他人のステータスを見ることが出来るってことは隠すこともできるんだけど、それは詐欺師の系列職か専用のアイテムで一定期間だけ見えないようにすることが出来る。だけどこの専用アイテムが地味に高い。というかプレイヤーが作ってそれがオークションに並ぶだけだ。毎回毎回かなりの額で落札される。そんなお金を出すくらいならいい装備を競売で落として自分強化に回したほうが断然いい。
ステータスで変わったところはLvが1になったことと、種族が人間から動物人間「双生」になって・・・ん?職業が3つともLv1になってる。まじか、職のレベル上昇でのステータス上昇もかなりあてにしてたんだけど、まあ頭おかしいくらい強い種族だからかなぁ。ひとまず全職レベル5になるまで頑張れば、パッシブスキルが付くからあとは少し楽になるかな。
僕はいま森にいる。普通に森の中だ。
レベル5なんて1時間もあればすぐだ。よくあるファンタジー系のゲームに出る、ゴブリン、コボルト、それ以外に道中薬草の採取、野生動物の狩猟、そうゆうのでも経験値は入る。まあかなり一定量以上の採取とかそうゆう感じだけど。
「おっ! 春呼びの花だ、めずらしい」
春呼び、夏過ぎ、秋待ち、冬籠り、この4種は魔法薬の効果を上げたり、濃縮系の魔法薬や効果の高い魔法薬を薄める専用の薬水を作るのに使う。それだけじゃない。若葉や花などの短い期間でしか入手が出来ないものは材料に使うと品質がいい物が出来る。春呼びの若葉、花に関しては良質な回復POTの材料にもなる。初心者でもそうじゃなくても見つけたら小躍りするほど使い道が多い薬草だ。初心者同士だと取り合いになったりもする。見逃す手はない。
にしても寒い。春呼びの花ってことは冬が終わったタイミングってことだ。春呼びの若葉は冬が終わる前に取れる。ってことは少しおかしい、僕がゲームにINしたときは6月だったはず。このゲームは北半球の季節に合わされている。3か月か3か月半ほど巻き戻ってることになる。
ログアウト不可、インベントリ上限、ゲームNPCの突然の消滅、現実とゲーム内の季節のずれ、だいぶバグが多い、大丈夫なんだろうか、ログアウト不可の時点で致命的なバグなのに、さらにバグと思われる現象が続いてる。あそういえば試練中、痛みがリアルだったのと血の匂いもあった。これもバグ、というより不具合か。
「ギャギャギャ」
「ギャッ!」
「ギャッギャッギャッ!」
ゴブリンだ、普通のが1匹にナイトが2匹、計3匹だ。遠距離攻撃力持ちがいないのは現状かなり嬉しい。魔道銃も弓も、大弓も装備できないため狙撃が出来ない。魔法も出来なくはないけど正直職業レベルも種族レベルも1の状態じゃ使える魔法は豆鉄砲だ。ただ格闘王は無手だとどの職よりも火力が出る。というわけじゃないけど、物理近接だったらトップ火力が出る。それが武具を装備していない場合攻撃力が1.3倍になる、というものだ。ただ無手であった場合攻撃するたびに微量HPが減る。そりゃそうだ何のガードもなしに相手の皮膚や肉、骨、場合によっては金属板を殴ることさえある。それで手が無事で済む方がおかしいだろう。
まあとにかく今装備できる武器がない状態かつレベルが1の場合格闘王系列の職一択ってことだ。ゴブリンは1m弱とかなり小さいからボクシングの知識が役立つかどうか・・・
僕は草むらから飛び出してゴブリンナイトの後ろから首を殴る。ボクシングで言うショベルフックだ、かなり打点は低いが。
ごりゅぅ
「ギャッ!」
「ギャギャ!」
あー、音と感覚が・・・あと首の方向が、というかもう首取れそうなんだけど、というかちょっとちぎれたんだけど。
僕はそのままもう1匹のナイトの頭を蹴り飛ばす。その後左後ろから飛び付いてくるゴブリンの首を鷲掴みにして力を入れへし折る。
結構手加減したのに蹴り飛ばしたほうの頭爆発四散したんだけど・・・
ドロップは無し・・・?経験値オンリーだ、死体も数分したら消えるはずなのに10分以上待っても消えない。うーん どうすっかなぁ
よくあるファンタジー小説だと冒険者ギルドに討伐部位を持って行くっていうのが普通だ。よくあるのは片耳、だけど僕はどっちかわからないし、それなら燃やしてしまったほうがいい。リアルでもそうだけど死体は腐ったら疫病などの原因にもなる。ただこれはゲームだ。着火用の魔法道具はあるけどそれでちゃんと燃やせるのか。もともとモンスターの死体はアイテムをドロップして少ししたら消えていた。それに火をつけるってことを想定してるかどうかはわからない。
まあ悩んでても仕方ない。適当に落ち葉を~って思ったけど春の今に落ち葉など落ちてるはずがない。まとめて燃やせるか?
カチッ!
よかった何とか燃やせた・・・。燃え移ったりしないよね?森が燃えるとかイベントであったよ?大丈夫?まあ一応様子を見よう。
大丈夫みたいだ。しばらく燃え終わるまで待ったがモンスターがやってくることも、燃え移ることもなかった。ただ次からも同じことをするってわけにもいかない。燃え終わるまで待機するのはどう考えても時間のロスだ。それに動かないってことは敵に奇襲をかけられる可能性が高くなる。
あー、小さな世界にしまえるか試せばよかった・・・ん? 燃えカスのところに光ってるものがある。
黄色の小さな水晶だ。なんだこれ
ゴブリンの魔石
ゴブリンの心臓付近にある。高位の魔物で言う魔力回廊、魔力巡回液の代用として存在する機関。
凝固しているため魔力巡回液のように多様な使い道があるわけではないが、それでも一定以上の需要のある素材アイテム。
だそうだ。新アイテムかな?何に使うかわからないけど素材アイテムならいくらあってもいいか。
それからしばらくして僕は十数体のゴブリン、5体ほどのコボルトを倒した。
「そろそろレベル上がってもいいと思うんだけどな・・・」
レベル1からレベル2に上がるために必要な経験値は10、ゴブリンが2か3なので多くて5匹倒せばレベルが上がるハズなのだがいまだに上がらない。
今の経験値77 次のレベルまで4,923
現在の進行度1.54%
「・・・?」
僕は目をこする。
今の経験値77 次のレベルまで4,923
現在の進行度1.54%
・・・再度目をこするが表示は変わらない。なんでこんなに必要なのん?
ゴブリンは普通のは経験値が2でナイトなどの役所があるゴブリンは3、コボルトも普通のは3、役所持ちは4、平均したら3でレベル上げるには1,667匹倒す必要があるってことだ頭おかしくない?いやおかしいよね?
「ナニコレ~」
「あなた!ここで何してるの!!」
途方に暮れた僕に声をかけてきたのは赤い髪をした少女だった。
やっぱり頭の中にストーリーがあってもそれを分に起こすのはすごく大変です。
昔から読書感想文とか苦手だったし、作文の勉強をしたこともない。この話したっけ?
まあとにかく素人丸出しの文章だとおもいますが飽きるまで続けると思います。