9話 ひと時の時間と気付かぬ視線
前回の前書きだか後書きでも書いたのですが小説の名前を変更しました。
あとゲームの名前を語呂的にファイナルアバロンじゃなくてラストアバロンに変更しました。
ゲームの愛称はラスターです
昨日、セーラさんのところに行った後、僕たちは必死になって宿を探した。ギルドに行ったのが昼前、そして教会に行ったのが昼ちょっとすぎだったのだ、そのせいで地球でいうチェックインの時間を少し過ぎてしまい、ほとんどの宿が開いていなかったのだ。激安の宿から無難な一般的な宿までほぼすべてだ、ほぼといったのは雑魚寝部屋が開いていたのだが、サシャをそこで寝かすわけにはいかないし、僕も正直寝たくない、サシャにもやめておいた方がいいといわれた。
そしてやっと見つけた宿は高級宿、1泊金貨1枚だ、焼き串が銅貨3~4枚で買えることを考えると銅貨1枚20円か30円ほどの値段だ、金貨1枚10万tだ1泊ということは平均を取って25×10万の250万、そしてもっと悪いことに1部屋しかなかった、というか複数人で泊まれる部屋はこの町を通過する大商が娼婦を連れ込んでよろしくやってるためすべて埋まったのだそうだ、そしてサシャは旅の資金として最初は金貨1枚あったのが複数の町に入る税金と食事代で金貨1枚には到底足りない、ここで僕はお金は僕が持つから1人で泊まってといったのだが、それは駄目だとサシャが言い、それなら自分が野宿すると言っていたがそれは論外だ、ということで一緒に泊ることになった。マジックテントを使うのも手だがこれは確実に騒動になるので却下だ。
まあサシャは変なことしたら踏みつぶすと僕の下半身を見ながら言っていたが抱き枕になるくらいは許してくれるだろう。
2日目
オハビンタ
非常に痛いです。ただサシャはどこが、とは言わないがとてもスリムなので腕の中にぴったり入る感じで非常に言い抱き枕でした。本人も朝になるまで気付けないほど良く寝れたようですし、ビンタと金貨1枚は無駄ではないですね。
ただ少し思ったのだが昨日セーラさんに会ってからだいぶサシャの態度が柔らかくなっている。もしかしてサシャはっ!ぼっくんのことが! なんて思ってたら思いっきり足を踏まれました。思っただけなんだから見逃してよ。
それとサシャは1日2日滞在したら移動するからそこでお別れと言っていたが1週間ほどまで滞在を伸ばすのだそうだ、理由はまず僕がある程度信用できるようになったことと、僕にかなりの知識があるから中途班場な知識で困るくらいなら少し一緒にいる時期を延ばして一般常識等をすり合わせておきたいのだそう。なんで僕を信用出来るようになったのかは抱き枕くらいしか思いつかないが、知識があるというのは頷ける。何せこの世界はラスターとほとんど同じ世界なのだから。
宿は今と同じ宿の同じ部屋でいいから全額持て、だそうです。もちろん食費などを含めたこの町での滞在費全般・・・泣いてもいいですか?
純情可憐なパーフェクト美少女の価値は高いのだそうで・・・ソナノカ~
そして僕とサシャはデビュットの街を徘徊?した。まずは僕の服や武具を見に回った。
僕の服に関しては着ているように見えて実は全裸だからね、いや移動中に持ってた布系の材料で下着は作ったんだけどね、変えが無いんですよ、なのでいまぶらぶらしてます。肌寒い春風でしょぼくれちゃいますね。
そうこう言ってるうちに服屋について服を買うことになったのだが服屋の女店主さんがものすごい鼻息で安くオーダーメイドで作るから採寸させろと迫ってきていろいろ弄られました。下半身は特に執拗に採寸されてJrあたりに来たら顔を赤くしていました。いいものを図らせてくれたからタダにしてあげる、と言われました、お金より大事なものが沢山無くなった気がします。
宿に戻るときに娼婦のお姉さんに声をかけられてJrが雄たけびを上げそうになりましたが根性で押さえましたよ?ええ けっして下っ腹をサシャに殴られて萎えたわけではありませんとも。ええ
3日目
昨日は服屋の女店主さんの採寸とサシャの服選びがクッソ長かったので武器屋に行けませんでした。女性の買い物ってなぜあんなに長いのでしょうね、
この町は初心者向け、ということで高価な鍛造の武器を扱ってる店は1つもなかった。いや1つだけあったのだがこの日は訪れなかった。
そしてこの日の晩、僕はこっそり抜け出して娼婦のお姉さんのところまで行こうとウキウキだったが僕がサシャの抱き枕になっていた・・・いや 抱き枕にしている僕に抱き着いているというほうが正しいか、くそう!!
4日目
今日はセーラさんが休日だということで3人でぶらぶらすることになった。今日は暖かかったからかセーラさんは薄い黄緑色のゆったりとしたワンピースを着ていた。裾が長く地面につくのではないかと思うほど長かったが、おっとりした雰囲気のセーラさんは肌を隠した服のほうがに合う気がする。
くっ!胸に視線を向けるのは失礼になる!だから向けない! だからサシャつねらないで!!結構痛い!剣の、南の賢者の握力半端ないです!!!!
セーラさんは僕を見て不思議そうに首を傾げたり、サシャとの攻防?を見て何かが吹っ切れたような笑顔で笑ったりと、楽しい時間を提供できていたようだ。
最終的には疲れてしまったのか僕の腕に腕を絡ませてぐったりとしていたが、一度転びそうになって服の裾を少し汚してしまった以外は何事もなく時間が過ぎていった・・・ように思えたがこの時に向けられている視線に僕は気付かなかった。実力的な問題なのか、暗殺者系の職を入れていなかったからか、両方なのかはわからないがもっと周りに目を向けるべきだった。
セーラさんの出身を知らなかったのだからしょうがないといえばしょうがないのだが
5日目
また武器屋を見て回っている。だがどこを見ても鋳造のノーマル級の武器ばかりだ、サシャ目には何本かいいものが映ったようだが正直どれもどんぐりの背比べ、というか酷い言い方をしたら目糞鼻糞を笑うだ、うちの武具はどこどこのよりも性能がいいですよ、なんて言っているがどれもただ鉄板に刃のようなものを付けているだけで本当に使えるものは全くない。
そして昼になろうとしてる時に、昨日行ったレストランに気になる料理があったので、そのレストランに行くために路地裏に入って近道をしようとした。そしたら剣と鍛冶に使う鎚の書かれた看板と、鉄の焼けるにおいが漂ってきた。鉄の焼けるような匂いは正直他の武具屋でもしていたが、鍛造に使う鎚が書かれているということが気になってサシャに無理を言って入ることにした。
そこは春とは思えないほど気温のが高く少しだけ汗のにおいのする店だった。そして並べられている商品はどれの鍛造の良質級の物だただ一つだけカウンターの奥に最上級の両刃剣が飾られている。鍛造だとわかったのは剣を持ってみたときに剣をの重心が真ん中にあったためだ。
鋳造の剣は不純物が大量に混ざっているために切っ先と根本で金属の配合率が違うことが多い。そのため重心が真ん中に無く、同じタイミングで溶かした鉄を使っても重心が違う。
それに対して鍛造は金属を叩いている途中で不純物が抜ける。材料の質にもよるが1割ほど材料の時点から軽くなる、なんてこともある。そのため不純物がほとんどなく、鍛冶師の技量が高ければ高いほど重心が中心に限りなく近くなる。そして大体鍛造をしている鍛冶師は研ぎの作業も複数の砥石を使って全く手を抜かない。そのため刀身が鏡のように綺麗になるのだ。
僕が鍛冶師の腕に、ただの鉄を使ってここまでの質が出せるのか、と感心しているとサシャが興奮した様子で僕に話しかけてきた。
「カイゼカイゼ! ここの武器他のところのと全然違う!振ってみてもすごく振りやすいし、何より刀身が奇麗」
「騒がしいと思ったら小娘共何しとる、剣は人を気付ける道具じゃぞ、もっと慎重にあつかえい」
キラキラとした目で、僕に話しかけているサシャにカウンターの奥から出てきた60台ほどの男が声をかける。髪は真っ白になった白髪頭で、オールバックにしている。そしてかなりでかい、身長もそうだが腕がびっくりするほど太く、がっつりとしている。
というかこの人小娘共って言わなかったか?
「・・・僕、男なんですけど・・・」
「あ? そんな女々しい顔した男がおるわけなかろう」
ちょっとカチンときた。僕はだいぶ前に鍛冶職の熟練度を上げるために鍛えた剣を数本と身分証を出す。そしたら鍛冶師は僕の持っている剣に目が釘付けになった。サシャも遅れて気づいたようだ。
「これ、僕が作った剣、全部最上級以上、鍛冶をやっててただの鉄でこれだけの物を作れる人にこれの価値がわからないわけないよね? 僕が作ったかどうか疑うなら好きなだけ鑑定していいよ?」
「・・・その剣聖銀製か?」
「そうだね鉄、鋼、黒鋼は最上級だけどそれ以外の聖銀、真鍮鋼製のは全部伝説級だね」
「・・・」
鍛冶師は無言で僕の剣を取り身分証を確認し、驚きの表情になる。
ちなみに伝説級の下に面白いがあるが面白いは魔道具やドロップでしか出ない、あと古代級もドロップでしか出ない。そりゃそうだろ、今さっき作ったのに古代産って・・・って話だから。
「これだけの腕を持ってる鍛冶師がこんな店に何の用じゃ、笑いに来たのか?」
「いや違う、いま諸事情で熟練度が1なんだよね、それでもともと持ってた武器を使いたかったんだけど、こっちも諸事情で装備が出来ない、今はドロップ品でつないでるけど正直スペアって意味でも性能的にもあと何本か欲しかったんだ、運任せのドロップよりいい腕の鍛冶師との面識がほしかったんだ」
「そうか・・・わかった」
「よかった、じゃあうっ「悪いが売れん」」
ん? 僕の声に被せながら言われた言葉に僕は一瞬思考が停止する。僕の打った剣を見ていたサシャも顔を上げた。
「・・・どうしてか聞いても?」
「ここの剣はわしが魂を込めて売った剣、いわば子供じゃ、それをいくら卓越した技術を持ったもんであっても素性が分からずそれを話さんもんに売る気はない」
「う~ん、言ってもいいんだけどそれを第三者に話さないっていう約束が出来ないとなぁ」
そう告げる僕に驚いた表情をしたサシャが首を横に振る
「内容にもよるわ、悪人なら速攻叩き潰してやるわ」
「悪人じゃなかったら?」
「それが証明できるなら売ってやる」
・・・うん、めんどくせぇ
でもなんかTHE!職人って感じで少し好感が持てる、ゲーム時代に有名な鍛冶師プレイヤーの作った剣を買ったやつがさんざん迷惑行為をしたせいでその鍛冶師プレイヤーの名前が汚されたという事件があった。それからプレイヤーが作った剣はフレンドやクラメンなど親しい相手にしか売らないのが暗黙のルールになった。少し考えが違うがようはそうゆうことだろう。
ここで秘密にするのはあまり良くない、なぜって現状はレベル1だ、いくらゲームでの経験があるとはいえこれは現実だ、剣1つ買うための行動をを渋って先延ばしにして、ゴミのような武器で戦った場合最悪命が無くなる。そして今は目標がある。それに近づくために1日であっても時間が惜しい、息抜きは大事だけど、それにここでこの人と繋がりがあったら、後々役に立つかもしれない。技術、といってもゲーム時代の知識だがそれを教えて腕を上げさせるという手もある。
「わかった、これはできれば教えたくないけど教える、これを見ても信用できないならそれでいいけど、信用して誰にも言わないって約束したのに言いふらしたら言いふらした相手含めて殺すかもしれない」
「カイゼ!?」
かなり物騒なことを言ってるけどこれくらい言わないと自発的に見せれるほど信用できない。
「・・・わかった、悪人でないとわかったら言いふらさないと約束しよう」
「ステータスオープン、職業と種族のところを見て」
「っ!? ・・・才能者・・・」
僕の職業を見て驚き、種族を見て少し眉を寄せた。
「そう、才能者、僕がこの世界に来るとき、ある試練を突破してその時にその種族になった。それで次いでにレベルと職業の熟練度が1になって今まで使っていた武具が種族的な問題で装備が出来なくなった、リメイクもできるけど正直それはしたくない、8割7割近くまで性能が下がっちゃうから」
「ここから一番近い試練って言ったら到達者の試練じゃな・・・ わかった売ろう」
「売ってくれるのは嬉しいんだけど、今あるやつは装備できないかもしれない」
僕はそう言って鞘に収まっている剣を腰に付ける、
バチッ!
カラーン
「ほら」
腰に付けたとたん白い閃光が走って弾け、剣が地面に落ちる。
「ふむ・・・どうするんじゃ? オーダーメイドで作って渡せばいいんか?」
「たぶん、それでいいと思う。確信があるわけじゃないけど、僕が倒した敵からドロップした剣は使えたから、動物人間の僕の剣を作るって思いながら叩けばいいと思う。駄目だったら駄目だったでどこかで使い道あるだろうから買い取るし」
そう言い僕がよく使っていた武器を出す。少し細身の両刃剣、試練に付けていった刀身なのに刃がついてない両刃剣、あとは大太刀だ、太刀に関しては鬼族の里に行かないと本格的なものは無いが見本にはなるだろう。
「これを・・・作れと?」
「いや見本だ、両刃剣とこの曲剣はドロップ品だけどこの刀身に刃がない部分があるのは自作、どれでもいい作ってくれると嬉しい。でもこの曲剣に関してはあんまり期待してない。鬼族の里でしか作られないかなり特殊な物だから」
期待してない、そういったときにものすごく渋い顔をしていたが何も言われなかった、そりゃそうだろう、作り方を聞いてポンと作れるものじゃない。
両刃剣は1種類の金属を使い刀身の幅を太くして強度を保っていたが日本刀は全く違う。2種類、多い場合3種類の金属を使っている。刃の部分には硬い鋼を、芯の部分には柔らかい鉄を、しかもこの配置に関しては複数種類あるらしい。よく切れそれなりの強度を持っている。
この複数種類の金属を合わせるときに空気がわずかでも入っていると加熱したときに内側から割れてしまう。
日本刀を作った人は本当にすごいと思う。複数種類の金属を使うということは誰でも思い浮かぶだろう、1種の金属で複数の役目を負わせることはできない、なら複数使えばいいじゃない!、と。お米に飽きたならふりかけかけよう、なみに簡単な発想だ、生き物を殺す、と、ただ切り捨てることだけを考えられ、何千年もかけ完成された武器だ、それを完成品が目の前にあるからといってすぐに出来るなんてことはあり得ない。
刀匠に1から丁寧に教えてもらっても何年、何十年かかるのだから
人によっては1番いい質の玉鋼を使うよりも何段階か下げた玉鋼を使ったほうがいいものが出来るなんてこともある。話せば話すだけ言葉が出てくる。それだけ奥が深く長い歴史が刻まれている。
何より日本刀を作るのには刀鍛冶か刀匠という職が必要になる、刀鍛冶は前提条件が鬼種の鬼族であり、鬼族のみが装備できる鬼の象徴と刀神の加護という称号2つを装備するか、鬼族にならずに刀鍛冶になるには鍛冶師の2次職、大剣鍛冶師、直剣鍛冶師、細身剣鍛冶師、槍鍛冶師の4つをカンストさせる必要がある。そして鬼族の里に行き、刀匠の洗礼というクエストをクリアしないといけない。
刀鍛冶は2次職までしかないが実用レベルの刀を作るなら刀匠にならないといけない。刀鍛冶はどれだけいい素材を使っても通常級しかできない。刀匠になるとどんなクズ素材を使っても刀鍛冶の作れる刀のどんないい性能の刀よりいいものが出来る。
大体の職は最大熟練度の1次職は熟練度1の2次職より、最大熟練度の2次職は熟練度1の3次職よりステータスはもちろんその他の、生産系なら生産での成果物の品質優れているが刀鍛冶職は1次職最大熟練度より2次職熟練度1の方がいい結果が出る珍しい職種だ
閑話休題
鍛冶師のおっちゃんは普通の両刃直剣を作ってくれることになった。裏庭で何本かある見本のおもりが入った木剣を素振りした。それを見て鍛冶師のおじいさんはものすごく悔しそうな顔をしていた。何としてもお前のために最高の剣を作ると、決意の籠った目を向けながら話していた。
サシャも素振りをして鍛冶師のおじいさんは感心したような表情をしていたがここにあるのは男用の剣でサシャには合わないから売れないと言っていた。だから僕が作った聖銀の細身の直剣を上げた。聖銀製の剣ということでものすごく喜んでいた。
「いいの?いいの?」
と何度も言って確認してきたが何度でも僕は頷こう。だからもっと優しくして?じゃないと僕何かに目覚めそう
6日目
今日は午前中に薬屋を見て回った。どの店で売られている物も僕の知らない薬ばかりだった。
HP回復は赤、MP回復は青、そういう色だったのにどれも濁った緑色だ、ゲーム自体は即時回復と30秒間の徐々に回復する効果が1つの薬で両立していた。
だけどここに売られているのは全部徐々に回復する物だ、そして効果が驚くほど低い、ゲーム時代の半分もあればいいほうといった感じだ。
ただ悪いことばかりではなく丸薬タイプの物もあった。丸薬は効果が高く持ち運びが楽で1度に大量に持って行けるがものすごくまずい。ものすごく苦く渋く青臭いのだ。まあ丸呑みしやすいように直径1センチほどの球状なのにかみ砕いた僕が悪いのだが二度とあれは食べたくない。
詳しく聞いたら丸薬を作る工程で出る煮汁を少し調整したものが液体のほうなのだそうだ、もともとは捨てる物だったために効果も薄めだがその分非常に安い。同じ重さだった場合丸薬の数分の1だ
材料に関しては本当に初心者用の物だった、本当に調合はどうするのか、どれくらいの火力で煮たらいい効果が出るのか、などの練習をするための材料ばかりだ、しかも春呼びなどの効果増強の薬草を一切使っていない。春呼びなどはお金がない人が食べる山菜扱いなのだそう・・・いや確かに美味しいけどね?
情報量として僕が作って大量に余ってる回復薬をあげたらものすごい剣幕でどこで手に入れたのかと聞かれた。自分が作ったことと春呼びなどを使ったと言い、そのほかの材料を教えようとしたらそこまでしてもらうわけにはいかないと、あの山菜を使うだけで効果が高くなり、味も良くなるという情報だけでも十分なものをもらった、現物もあるし自分で研究していくと言っていた。逞しいことこの上ない。
お昼になったら昨日行けなかったレストランに向かった。
そのレストランで気になっていた料理を食べていたら頼んでいない今が旬のフルーツの盛り合わせが出てきた。 なんでも僕たちが来てから繁盛しているらしい? まあセーラさん美人さんだしな、サシャは・・・可愛いけど生意気な妹どまりだな。
そのあとは教会に行って、昨日僕が上げた剣の話をセーラさんにしたいとサシャが言い出したので教会に向かった。
セーラさんは礼拝堂にはいなかったが初日にセーラさんを呼んできてくれたシスターが呼びに行ってくれた。
シスターに連れられたセーラさんが僕とサシャを見て輝くような笑顔になった。眩しい
それからセーラさんを呼びに行ってくれたシスターを入れた4人で話をした。シスターさんは茶色い髪と茶色い目の割と普通な感じの地味な子だ、なまえはレベッカというらしい
レベッカさんともあっという間にサシャは仲良くなりいつになるかわからないけどみんなで遊びに行こうという話になった。サシャ・・・もうすぐこの町を立つのに・・・
それとなぜか僕が全額出すこと流れになってた・・・ オサイフ・・・
セーラさんが申し訳なさそうな顔をしていた・・・
7日目
服屋に服を取りに行った。
サシャの服選びがまた長かった。ただ今日は買わなかった、なぜって僕がお金を出せと言い出したからだ。さすがに毎日宿代1金貨払って食費も払い、さらにいらないとはいえかなりの性能の武器を無償で提供したのだ、採寸をしたときにも2着買っており、僕がお金を出すのが普通と感じてきているのだろう。
おごりというのは人の無駄遣いを助長させるものだ、友達や彼女と出かけて、今日はおごり、などというと予想以上の値段の物を買えと言われたりするのと同じだ。どの世界でもそういう人間の根本的なところは変わらない。
それでもサシャは唸っていたが、お金を出す条件の一般常識を教えるというところを僕はされていない。ほとんど今日まで遊び歩いていたのだ、いろいろなところに行って知識欲を爆発させていた僕が言えることではないが、さすがに明日サシャと別れるのだ。明日教えてくれるかも、そう思いお金を出すことはもう出来ない。
器小さいと思うかもしれないが僕が手に入れたこの世界のお金は、リアルのお金と違って片手間に稼いだお金じゃない、あっちこっち行き来して死に物狂いで稼いだお金だ、まあ死に物狂いでレベル上げしてたら勝手に溜まったお金ではあるけれど、それでも多大な努力の結果物だ、試練の突破報酬も同様にだ。
そのことをしっかり説明したら納得してくれた。ここはスポーツウーマン?らしく、好感が持てる。
そして作られた服は防御力が120上がる防具だった、そう服なのに防御力が120も上がる防具なのだ、いや防御力が120上がる防具なのに見た目が服なのだ、しかもそれを違う見た目で2セットくれたのだ、正直服の見た目についてはアバターがあるから
「ぷぷー、何お前昨日と同じ服着てんの?キッタネー」
なんてことはないが防御力120はとても嬉しい。
ただあと予備用に2,3セットは欲しい
そのことを告げお金を払った僕たちは服屋を後にしてゆっくりできる公園に足を運んだ。その公園で大道芸を見たりや買い食いをしながら話をした。
サシャがブリュットを立つ日
今日は昼になるまでにセーラさんに挨拶をして、必要な食料などを買ってからお昼を食べブリュットを立つ予定なので朝食を食べ宿のカギを返した後教会に向かった。
そこで待っていたのはセーラさんではなく非常に慌てたレベッカさんだった。
「サシャちゃんカイゼさん! セーラさんがいないんです!!!!」
何日目か忘れてしまいましたけど、セーラさんとデートをしたときに転びそうになって服を汚したのは作者の趣味です。
服、汚れちゃいました
ってなんかエロいですよね