5話 初めての町はテンプレート
ツルペタ少女が僕についてくることにしたようだ。正直バグばかりが続いて少し心細かったノダ。
試練場から一番近い町はセト王国のデビュットという町だ、そこまで徒歩で6日の距離だという。僕の記憶だと3日か4日だったはず。マップの大きさも大きくなってる可能性が高い。
と思ったけどずっとこの距離だったという・・・え?
サシャと話していて分かったことがある、僕のような人のことは才能者といい、ここは僕がいた世界じゃないという。なにそれふぁんたじー
そしてこの大陸はゼロニア大陸という、それは知ってた。
この世界の暦は1か月30日それが12か月、5日の祝日で365日とほとんど一緒だった。31だったり30だったりしない分簡単だ。あと4年に1度、日食と月食が交互に来る日があるのだそうだ
あと重要なお金、tというのは同じで1tが1銅貨だそうだ。お金は
50銅貨=1大銅貨 20大銅貨=1銀貨 20銀貨=1大銀貨 5大銀貨=1金貨 10金貨=1大金貨
この対比は金銀銅のそれぞれのその時の価値である程度変動するらしいが基本これなのだそうだ。
インベントリ内に4,000億あるお金は取り出すとその取り出した額に合わせて貨幣が出てくる。ヨジゲン〇ケットー
それと幻惑の耳飾りの使い方を教えてくれた。最初に自分の顔を鏡に映して鏡が曇ったらそのまま耳に付けて指ではじくだけだそうだ。あと指ではじくときのイメージ次第でイヤリングは見えないようにできるようだった。
この効果で僕は黒髪になった。いや青みがかった銀髪から黒髪に戻った、といったほうがいいか、リアルでもゲームキャラも黒髪だったし。ただ眼の色は透き通る青のままだった。
僕の顔は・・・なんていうか・・・普通?いやもともと雪菜母さんに似て中性的で中の上、よくても上の下ってぐらいには顔は整ってたんだけど、なんかもう少し整えたみたいな感じであんまり大きな差があるようには見えない。あえて違うところを挙げるとしたらたれ目ってところかな?眠そうっていうか優し気っていうか、そんな感じ。あと魅力値が1500くらいから2000くらい上がってた。到達者パネェ
移動中の食料は野生の動物を狩ってそれを焼いて賄っていた。あとゴブリンナイトからユニークの剣が出た。これに関しては装備出来たから、一度装備しちゃうとその種族に帰属でもするのだろう。
野宿はマジックテントがあったのでそれを使った、このマジックテント最高級品でオークションでの最低落札価格は100mする、最低1億だ実際に出品されたときの落札価格は2.5G、最低価格の25倍だ。
そして値段相応の性能を持っている。1辺3mの高さ3mの四角錐のテントなのだが中に入ると縦横15メートル、高さ9メートル、1階の高さ2.5mの2階建てテントだそして1回にはキッチン、シャワールーム、そしてふかふかの座布団や、フロアソファやテーブルが置いてある。2階はベッドルームだ。そして防犯もきっちりしている。このテントを中心に5メートルの広さで結界が張られている。この結界はテントの持ち主が許可した人しか出入が出来ず、魔法的にも物理的にも外と遮断されている。このテントの1階のフロアソファに僕、2階の寝室にサシャが寝ている。かなり快適だ。
あと余談だが、このテントをサシャに見せたときの表情と声は、なかなか可愛かったとだけ言っておこう。
「あそこがデビュットだよ、ここで冒険者ギルドに登録できるから、登録したらいいよ」
「そうだね」
デビュットは木製の2メートルほどの高さの柵に囲まれている。盗賊とかに燃やされたりしないのだろうか・・・まあ森の中にあるわけではなく、草原の真ん中にあるから近づかれるまで気付かないってこともないんだろう。
門の前には20人ほどが並んでいる、ゲームの時は一般用じゃなくて貴族用の門からは入れたけど、今は無理だろう。地道に並ぶしかないか。
並んでいて気付いたのだが、こちらの様子をうかがっているような人がかなりいる。あとからやってきた人も、前に並んでいた人もチラチラとこっちに視線を飛ばしてきてる。おそらくだがサシャが有名人なのだろう。南の賢者で、歴代最年少で賢者になったと自慢気に話していた。
「ま、待たせてしまって申し訳ありません。入門の手続きをい、いたしますので身分証をお貸しいただけますか?」
僕たちの番が来た。だいぶ門番の人が緊張しているようだけど、そこまでガチガチにならなくてもいいのに、サシャは賢者って言っても中身は元気なだけの女の子だし。
「私はあるのだけど、この人、カイゼは持ってないのよ。新しく作って貰える?」
「・・・は? お、お持ちでないのですか? なるほど、では新しくお作りするのに銀貨1枚になります。あなたのほうはお持ちのようなので身分証を見せていただけますか?」
「ええ、はいこれ」
「ありがとうございます・・・え? すみません少々お待ちください!」
門番はサシャの身分証を見て、驚いたように門の中に入って行ってしまった。銀貨・・・まだ渡してない。
少ししたら、少し派手な胸当てとオレンジ色の腕章をつけた40代ぐらいの人とさっきの門番がやってきた。
「デビュットの警備部隊の部隊長、アドルフです。お手数ですが詰所まで来ていただけますか?そちらの方の身分証も作らないといけませんし、」
「ええわかったわ」
さっきの門番の人はサシャのこと知らなかったのかな?すっごくびっくりしたような表情してたし。
門を入ってすぐのところにある石造りの建物に案内された。
「それで、賢者様がこんなところになぜいらっしゃったのですか?」
「才能者が来るっていう神託が下りたのは知ってますか?」
「ええ、それは私もそれなりの地位にいますので、知らされました。」
「その神託で、今回の才能者の中に到達者がいるという情報もありまして、その調査に試練場を訪れていたのですが、そこで彼、カイゼに会ったのです。」
「それでその、カイゼさんが到達者だと、ですが到達者を含めた才能者が来るのは2年以上後だったと思うのですが」
「いえ到達者ではないでしょう、帝国の魔王や親公国の初代王と同じようなタイプだと思います。」
「ん?僕、とうた、痛!」
「どうしました?」
「いえ、何でもありません」
僕が到達者だって言おうとしたら足踏まれた。隠す必要あるのかな、いやあるんだろう、サシャはこう見えても頭は回る。というか回らなかったら賢者にもなれないし、こんなしっかりした口調で受け答えもできないだろう。
それから少しの受け答えをして僕の身分証を作ることになった。銀貨を渡して代わりに鉄板をもらった。それを文字の掘られてる大理石みたいな白い石板の上から入れて、その石板に手を当てて少しすると下から情報の掘られた金属板が出てきた。なんか据え置きの電話にファックスが来た時みたいだ。
カイゼ 男
18歳 人間
出身地 セイント王国 デビュット
職業 剣帝・ソードカイザー
種族が人間になるのは対応してないからか、それと第1職のソードカイザーだけが表示された。この剣帝というのを見られたときまた騒動になりかけたけど、才能者ならそうゆうものかと大事にはならなかった。
セイントは確かフランスの正義って意味だった気がします。
デビュットは初めてだったかな?忘れました
セイントで聖闘士星矢を思い出したのは僕だけじゃないと思います