プロローグ ─ぼくの死とマッチョメン─
アッー!…死んだな…
俺は咄嗟にそう悟った。途端、全身を倦怠感が襲った…
目の前の景色が薄れていく。
小学校時代のあだ名はシコリータ、中学校時代は発電マン、
しかし俺のディグダは正統進化しなかった。小六で俺は悟った。俺は一生白雪舞い散るエデンの園に到達できない、と。
今俺のメガニウムは終焉を迎えるようだ。
なぁ、歩いていたら後ろからムキムキマッチョメンが襲い掛かってくるって想像できるか?どんな無法地帯なんだこの町は…
こんなことなら道端の女とでも…まあチキンだから無理か。
意識が遠のいていく。もう終わりなのだろう。
だがまだ俺は死ぬわけにはいかない。
DTを卒業するまでは!
目が覚めた。
「ん…まだ俺は生きている…のかな…」
体はひとまず動く。マッチョメンにあれほど突かれ果てた体がもう動くのなら文句は無い。ただ俺ってこんなに回復力高かったっけ?後特に変わったことは横に女さんが寝ている位で…
おんな?
「うおおおお!?」
叫んだ。普通に叫んだ。でもDTだから是非もないよね!
でもどうすんだこの状況…夢のようっちゃ夢のようだけど生粋のDTの僕には無理な話です。はい。しかし俺の心の葛藤は止まらねぇ!第一こんな状況にDTを放り込むのが罪であって僕は何も悪くないし既成事実さえ作ってしまえば後はどうとでm
ガチャッ。
ドアが開きました。あら山賊風のいい男♡手に持っている猟銃で僕を手籠めにする気かな?
「殺す」
厳ついお口から放たれたその単純明快かつ胸に響く言葉は僕に十分過ぎる恐怖を与えて下さったので窓ぶち破って逃げました。だって俺の本能が全力で警戒信号出してるしマッチョはロクな奴がいないって学習したんだもん!てか雪積もっていて足がとても冷たいです。そして今俺の後ろから発砲音が聞こえた直後に近くの兎が肉塊になったのは黙っておくことにしよう。
精神的に辛い物があるからな!
そして寒いからか何か知らないけと膀胱が悲鳴を上げている。
ただ今ここで漏らしたら雪の上に痕跡が残ってしまう。
死ぬ気で走れ。俺。今ここで撃たれたらDT卒業は叶わぬ夢になってしまうではないか!走れエロス!夜明けは近い!
続く。