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08 冒険者登録

色々あって投稿できませんでした。


「ここで良いんだっけか?」


俺と翡翠はいかにも冒険者ギルドですよーって感じの建物の前に来た。


「ここで合ってるわ。てかカズキは字読めるんだから聞かなくても大丈夫でしょ」


そう言って翡翠は建物を指した。

えーっと冒険者ギルドフェンサリア支部って書いてあるな。本当に冒険者ギルドだった。


「んじゃ入るか。一応言っとくけど翡翠」

「何よ」

「変な奴に絡まれても殴ったりしちゃ駄目だかんな?」

「しないわよそんなこと」


一応翡翠に釘を刺しといた。見た目は女の子なんだが力は龍そのものだからな。

もし絡んだ奴は翡翠の鉄拳が飛ぶんだろどうせ。

…原型留めなさそうな気がする。

怒らせたらマジで洒落にならないんだけど…。

そんなことを思いながら冒険者ギルドに入っていった。






***************


冒険者ギルドに入って思った事がある。

酒臭い。五月蝿い。ただそれだけ。

さっさと登録して俺と翡翠の服を買おう。


「冒険者登録ってできます?」


俺は受付係的な人に尋ねた。

犬耳だな…。触りたいんだけど。


「ここで合ってますよ。登録するのはお二人ですか?」

「違うわ。私はこの人の使い魔よ」

「そうですか。可愛らしい使い魔さんですね」


それほどでもないぜ…。嘘ですごめんなさい。翡翠は可愛いんです。


「ありがとうございます。話を戻すんですが、登録ってできますよね?」

「はい。この紙に年齢などを書いて、戦闘試験をやれば大丈夫ですよ」


受付係の人は紙を出してきた。相変わらず平仮名ばっかだな。なんか読みづらい。

でもしょうがないよな。そういう世界だし、ここ。

危うく漢字で書きそうになったが、何とか平仮名で書いた。ふぅ危ない危ない。

職業っていうのがあったけど、学生なんで書かなかった。


「書き終わりました」

「はい、ありがとうございます。カズキ様ですね。職業は書かないんですか?」

「職業って何ですかね?」


正直そこのところはよく分からない。城で言ってた戦闘や非戦闘の天職のことを表すのかな。


「職業というのは簡単に言えば武器を扱うことを指しますね。剣を使っている人なら剣使いとか、そういうものです」


へぇ〜そうなんだ。んじゃ俺はメイス使いって事になるのかな。


「じゃあメイス使いでよろしくお願いします」

「分かりました。次に実戦ですね。こちらからどうぞ」


職員の人に言われて俺と翡翠は闘技場へと入っていった。




*************


「思ったより広いんだな」

「空に比べれば小さいわよ」


龍からすりゃあ小さいけどさ、人間からしたら広いんだよ。わかります?翡翠さん。

闘技場の広さは城にあった闘技場よりかは普通に小さいけど、それでも校庭並の広さだった。

どんだけ土地が有り余ってんだよ。ちっとは日本によこせ。


「それじゃあ実戦を始めたいと思います」

「あれ?職員の人がやるんですか?」

「はい。貴方のお相手はリーゼです。よろしくお願いします」


職員の人はリーゼという人だった。何処ぞのうさぎ喫茶店にいるツインテールの子かと思った。

リーゼさんは黒髪ツインテールの女の子だった。もろリ◯だな。


「試合内容を説明します。相手が降参するか、気絶、武器破壊で試合が決着します。宜しいですか?」

「分かりました。翡翠、変身する?」


一応翡翠に聞いてみた。

失礼だけどこんな人間に何故力を使わなければいけないんだって思っているだろう。


「変身するわ。実際は変身じゃなくて元に戻るんだけどね」


………なんか意外。

翡翠の顔がどんどんニヤついてるように見えるんだけど…。なんか変なこと考えてね?


「それじゃあ合図で始めます。……始め!」


俺はメイスを握り、身体強化を使いリーゼさん目掛けてメイスを叩きつけようとした。


「…と言ったら始めです」


ズサーーー!

んだとこのアマ…。喧嘩売ってんだろ。


「今度こそです。…始め!」


再度メイスを握り、身体強化を使おうとしたが、翡翠が俺の目の前に立って、


「私がやるから。そこで見ててちょうだい『龍化』」


翡翠が龍化と唱えた瞬間、翡翠の体が光り始めて、人間の形から龍の形になった。

龍の姿。これが本来の翡翠、暴風龍テンペストの姿だった。

最初の頃は怖かった。今ではカッコいいとしか思わないけど。


「ぼ、ぼ、暴風龍…テンペスト…!」


リーゼさんは翡翠の本来の姿を見て、ガクガク足を震わせ、地面に尻もちをつき、涙を流していた。

リーゼさんの下半身から、何か液体が流れてきたが、見なかったことにする。


「こ、降、参で、す…。お、お、お願いです…どうか殺さないで…」


リーゼは顔をグチャグチャにしながら、腕で頭を隠しながら言った。


「翡翠、完全に怖がられているな」

「うん…。何も言えない」


俺と翡翠はなんか申し訳ない気持ちになりながら、冒険者に登録することができた。

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