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03 召喚が……

今回は長いです。

勇者として召喚されてから1週間程たった。

俺たち勇者は戦闘系天職と非戦闘系天職に分かれて、色々なことを学んだ。


俺の学んでいることは主に魔法だった。魔法は自分の魔力を使用し、自分のイメージを具現化するものだとか。

この世界には属性魔法と精霊魔法、空間魔法、強化魔法、空間魔法、召喚魔法の5つに分けられているらしい。


属性魔法は主に火、水、風、土、光、闇の6つの属性に分けられているらしく、火、水、風は殆どが攻撃魔法であり、土は一般的に防御魔法として使われている。光は攻撃や防御ではなく、回復魔法が殆どならしい。闇は光の反対で、催眠系、誘惑、幻覚、幻聴などの相手を縛るっていうのか?そういう感じの魔法だ。


精霊魔法はその名の通りに、精霊と契約してその精霊の力を借りたり、精霊の魔法が使えたりするそうだ。それと普通の人には見えないが、その精霊魔法が使える人は精霊が見えるそうだ。


空間魔法は自分を移動させたり、相手を移動させたり、ものを移動させることのできる魔法だ。その他にも自分の作った空間にものを入れたり出来るそうだ。なかなか便利な魔法だと思う。


強化魔法は筋力を強化したり、その他にも素早さ、動体視力、防御力を底上げすることができる、いかにも前衛向きの魔法だ。自分以外に他の人にもかけることが出来るらしいが魔力の消費が激しいらしい。この魔法は誰にでも習得出来るらしく、俺も取得している。本当に便利な魔法だ。


最後に召喚魔法だ。召喚魔法は召喚陣を描いて魔物を召喚する魔法だ。精霊魔法と同じく、契約をするのだ。しかし、精霊魔法は精霊が常に側にいるが、召喚魔法はその場で詠唱、魔法陣を描いて召喚しなければいけない。しかも詠唱をするらしいのだ。しかもその詠唱が厨二臭くて物凄く恥ずかしいのだ。

強力な魔物は自分の力でその場に出ることが出来るらしい。それが出来るのが魔族やドラゴンぐらいならしい。この世界にもいるんだな…ドラゴン…。


そして今日、その召喚魔法を実践するのだ。あー恥ずかしい。めっちゃ恥ずかしい。

そう思いながら、俺は他の勇者がいる、訓練場に移動するのだった。


その一方映姫は、魔法格闘家の初歩魔法、身体強化魔法を習得しようとしていた。


「この魔法が出来るようになったら、兄さんは褒めてくれるのでしょうか?喜んでくれるのでしょうか?抱きしめてくれるのでしょうか?私とひとつになってくれるのでしょうか?…いや!絶対褒めてくれるはずです!喜んでくれるはずです!抱きしめてくれるはずです!ひとつになってくれるはずです!その為にも一刻でも早くこの魔法を習得しなければ!…ふふふふふふ…」

「映姫ちゃん怖いよ…なんてヤバいブラコンなんだ…兄離れできないのかな…」

「んなこと言っちゃダメ!殺されるわよ!」


今日も映姫のいるところは平和であった。






**************


「ここで合っているのか?」


そう呟やきながら、俺は東京ドームみたいな場所に着いた。


「はあ!」

「くっ!それ!」


そんな掛け声が聞こえるなか、俺は近くにいた騎士の人に話を掛けた。

この王国には騎士団と軍があるらしく、騎士団はその国内の秩序を守っている。犯罪者がいたらその場で捕まえたり、止むを得ない状況の時は殺したりするらしい。それと大量発生した魔物を倒したり、大切な人の護衛など、色々な仕事を持っている。日本でいう警察、SAT、SPみたいな仕事をやる職業だ。


軍は想像している通り戦争などのことをする人たちだ。大体の日課は訓練、訓練、訓練ならしい。自衛隊とかと同じだな。


おっと、話がずれた。


「あの騎士さん。召喚魔法を実践してみたいんですけど、なんか地面に魔法陣を描ける…そんなものありません?」

「ありますよ。確か…魔道チョークって名前でしたかね。持って来ますので少々お待ち下さい」


この世界には魔法の他に魔法具アーティファクトというものがあり、それは道具に魔力が込められている道具だ。魔道チョークってのは多分日本にあるチョークに魔力を込めたものだろう。


「すみません。ありがとうございます」

「いえ。礼には及びません」


そう言いながら俺が話し掛けた騎士の人は小走りでその魔法具を取りにいった。

そして俺はその魔法具を取りに行っている間俺は暇だから、他の勇者たちの練習もとい訓練を眺めていた。


その訓練場で何かを企んでいる3人組に気付かないまま。







**************

僕の名前は屋地やち 真尋まひろ。色々な人にヲタクなどキモいなど嫌な言葉を何度も聞かされていた、そんな男だ。

僕はこの世界に来る前からある人に恋をしていた。その名は相良 映姫さん。勉強が出来て、運動も出来る、おまけにスタイルが良く顔もアニメに出てくる、美少女ヒロインみたいな顔立ちだ。


僕は天と地の差ほどあるような人に一目惚れしてしまったのだ。そしてある日、僕はその一目惚れした相手、映姫さんを屋上に呼んで告白した。そしたらーーーー


『兄さん意外の人を好きになる事なんて絶対ありません。私の兄さんは幼い頃、私をいじめていた人から守ってくれました。少しですが料理を教えてくれました。そこまで頭が良くないのに勉強も教えてくれました。貴方は兄さんのように私をちゃんと守れますか?何かを教えてくれますか?出来ないもしないのに私の彼氏になりたいですか。そんな人が好きになれる筈がありません。私の前から消えてください。今すぐに』


なんて言われてしまった。でも僕は諦めたくなかった。そして次の日、映姫さんを観察した。そしたら僕のいるクラスに入っていったのだ。そしてその映姫さんは近くにいた男に抱きしめていた。誰だこいつ、そう僕は思ってしまった。その男は映姫さんの兄、相良 和樹だったのだ。あの人は成績は中の上ぐらいで少し運動が出来る、家事では、掃除、洗濯、料理が完璧だったのだ。しかもあの映姫さんが抱きついているのに重い、離れろと言葉を投げかけているのだ。僕その男に嫉妬した。家事スキルが完璧だということに、そして映姫さんに抱きしめてられていることに。


そして数ヶ月が経ち、昼休みの時間急に教室が光り出し、僕たちクラスの人とその教室にいた映姫さんが異世界に飛ばされた。


その異世界の王の話を聞き、天職を見ることに出来る水晶玉に触れた。そして出てきた天職は、

空間魔導師だった。僕は嬉しかった。空間魔法は自分の他に相手を移動させることが出来たりするんだ。

そして僕は憎き相良 和樹をこの世から消す為に作戦を練ろうとした。


でも人手が足りない。そして僕はクラスにいた映姫さんに惚れていて、その上に相良 和樹を憎んでいる人を探した。そしたらすぐにに集まったのだ。


1人は前からヲタク友達だった、斎藤さいとう 晴明はるあき。通称ハル。そのハルも美少女ヒロインみたいな彼女に惚れていてハルにとっては完璧超人な相良 和樹に嫉妬心を持っていた。ハルの天職は属性魔導師だった。その中でも得意だったのが、闇魔法だった。闇魔法は洗脳や幻覚、幻聴をかけることのできる僕たちにとっては最高の魔法だった。


もう1人はクラスのみんなから不良と言われていた、吉崎よしざき 涼平りょうへい。その人も映姫さんに一目惚れして、その次の日に告白したそうだ。だけど僕と同じようなことを言われ、腹が立って映姫さんを殴ろうとしたらしい。でもその前に殴られて、ボコボコにされてしまったらしい。その日を境に映姫さんを凌辱してやると、そう思っているらしい。その涼平君の天職は戦闘系の格闘士だった。


そして僕たち3人は相良 和樹をこの世から消し、映姫さんを僕たちのものにしよう、そう考えたのだ。






**************


「持って来ましたよ」


そう騎士の人に声を掛けられた。騎士が持っていたのはチョークケースだった。


「これで魔法陣を描いて、詠唱をすれば何か魔物が出るんですよね?」

「そうです。私も召喚士なので、私の真似をして魔法陣を描き、そして私が詠唱をしますから、それに続いて詠唱をして下さい」

「分かりました」


そう言ってその騎士は魔道チョークをケースから出し、魔法陣を描き始めた。

俺もその後に続いて、騎士の魔法陣を真似しながら描いた。


「魔法陣を描くことが出来ましたか?そしたら詠唱です。私の後に続いて詠唱をして下さい」

「分かりました」

「ではいきますよ。『…我が盟約に従いて、来たれ我が盟友よ。汝、我の呼びかけに応じ、我が元に姿を現せ!』」


そう騎士が言うと描いた魔法陣が光り始めた。そして現れたのは銀色の毛並みの狼見たいのだった。


「っと成功しました。この子はシルバーウルフですね。単体では弱い方に入りますが、進化するとフェンリルと言う魔獣に進化します。それでは契約の仕方を教えます」

「お願いします」


召喚の詠唱は恥ずかしいと思ったが契約はどうなんだろうか。やっぱり恥ずかしい言葉を口に出さなければいけないのだろうか。出来れば普通であってほしい。


「まず、自分の血を使用します」


そう言って騎士はナイフを出し自分の手のひらを切った。結構深く入ってね?痛そうだ。そして、


「そしてその血を魔物の額に魔法陣を描き、そして『汝、我をあるじとし、盟約を結ぶことを誓うか」


そう騎士が詠唱したら、シルバーウルフは頷き、体が急に光り始めた。

成功したのだろうか…。


「よし!成功しました。このようにすれば召喚、契約ができます。そして契約した魔物と念話ができるようになります。それではやってみましょう」


成功したようだ。契約した魔物との念話か…。なんかかっこいいな。よし恥ずかしい詠唱をしなくてはならないが、やってみなくては始まらない。Let,s try だ。


「『…我が盟約に従いて、来たれ我が盟友よ。汝、我の呼びかけに応じ、我が元に来たれ!』」


詠唱をしたら魔法陣が光り始めた。しかしーーー


「召喚されないな…」


召喚出来ない。まあ最初の頃は楽に召喚出来ないっしょ。


「私も最初の頃は全然出来ませんでしたよ。10回程詠唱してみた結果召喚出来るようになりました」


騎士の人も苦労したんだな。ここで諦めたら勇者じゃない。諦めてたまるもんか。そうして俺は何度も召喚詠唱を繰り返したのだ。





**************


「出来ない…。出来ないんだけど…」

「だ、大丈夫ですよ!明日には出来るようになりますって!」

「本当にそうかね…」


俺はあれから夕方になるまで詠唱を続けた。しかし、魔物が召喚出来ないのだ。魔法陣が薄いのかと思って濃く描いてみた。でも魔法陣が光り始めたが何も起きない。イメージが足りないのかと思い、魔物が魔法陣から現れるイメージをした。でも出てこない。何も出てこないのだ。何が足りないのか、

そう思いながら俺は用意された自室に落ち込みながら歩いていったのだ。


薄っすらと笑っている声を聞きながら………。






召喚士なのに召喚出来ないって…。

それでもあの3人組は何かしでかすのでしょうか。

次の投稿は不定期です。


召喚詠唱を少し変えました。


『我が盟約に従いて、来たれ我が盟友よ。汝、我が呼びかけに応じ、元に来たれ』

から、

『我が盟約に従いて、来たれ我が盟友よ。汝、我が呼びかけに応じ、我が元に姿を現せ』

に訂正しました。


『汝、我と盟約を結んでくれるか』

から、

『汝、我を主とし盟約を結ぶことを誓うか』

に訂正しました。


今後ともよろしくお願いします。

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