表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/3

雪道

 一話を短くしましたので、あと二話くらい続きますね!なにが二話終了確定だ!すいません。また明日…できれば今日、ラストまで上げます!お付き合いいただければ幸いです。

 話を分けていますが、話が進んでいない感覚を与えてしまっていますよね、次にいかします。

 暖かい日差しの下、昨日の初雪で真っ白になった地面はきらきらと光を放っている。初雪といっても、冬も佳境を超えた2月の上旬である。この地域は滅多に雪が降らず、こんな昼近くまで地面が見えないというのは滅多にないことだった。


 今までであったなら、子どもたちが雪を引っ掻き回した後や土色の白くない足跡ばかりが見られたであろう雪の上に、今は僕の後ろに続く長靴の足跡だけがぽこぽこと見られるのみ。今日、僕はこの先二度と踏むことのない地を訪れている。この事実を文字通りに踏みしめて、僕はある方向に向かって歩き出した。


 僕の中にはいつも、いつも僕以外の何かがいた。その『何か』は、ずっとこの場所にいたこと、そしてそれは未来においても変わらないことを僕は知っている。これは自分の中にいる『何か』を意識し始めた時から徐々に分かってきたことだ。ずっと語りかけてきた僕に、『何か』が答えたことは一度もなかった。だが、知りたいと思って意識すると、「こうなのでは」という漠然としたイメージが浮き上がってくるのだ。


 僕は今日、強いイメージに導かれてここにやってきた。ただただこの場所が頭に強く浮かんできたのだ。行く道の印とともに。これは『何か』が僕に送ってきたイメージであると確信した。僕がここに来る必要があった理由を知るために、僕は目的とする場所に向かっているのだった。しばらくすると目的の場所が見えた。ここに来るまでに、すでに人が住む場所を抜け、小さな森の中ほどにやってきた。森とはいえ、木は密に生えておらず、背の小さな僕には大きく空が見える森だと感じられた。昼下がりの明るさを認めた僕は、視線を前に戻した。


 そこにはまばらに点在する内の一本の中木と、古く黒くなった木の祠、一つかそれ以上の時を遡ったときに使われていたような硬貨が祠の屋根等に置かれ、それも今は祠と同化するように違和感なくあった。いつもならここで川の流れる音が大きく聞こえてくるのだが、雪が音を吸収しているのか、自分の呼吸の音の方がよく聞こえる。


 僕は前に進んで、祠のすぐ前に積もった雪をどかし始める。雪もそれほど積もっていたわけではないので、手で二度掻くとすぐに土の表面にあたる。そこに、僕の頭一つ分くらいの石だろうか、ねずみ色のその石が、僕のこぶしの半分くらいの丸角をのぞかせている。手袋に土がつくのも意識せず、僕は導かれるままに石を掘り始めた。

初めての作品です。もう少し続きます、明日あたり投稿します。良ければコメントをいただきたいです。ありがとうございます!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ