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スペースオペラ ホラー編

もう何年も前に見たもの。

 それは、壮大なスペースオペラだった。しかも2本立ての。

 二つの主題や道具たてはよく似ていたが、ひとつはホラーもうひとつは恋愛ものであった。


 ホラーのほうは、無名時代から仲の良かった俳優ふたりが、童話の中で暴れまわる映画「ブラ○ーグリム」と、わたしにアメコミの洗礼を施した「X-M○NⅡ」にアニメの「鋼の錬○術師」をかけたような……。

 恋愛ものの方は、そこへさらに「ハ○ーポッター」と「ロード・○ブ・ザ・リング 王の帰還」の再会の場面を足しっぱなしにしたような感があった。

 そしてその2本とも、そのまま映画化することができれば、カンヌで賞がとれる。すくなくとも目覚めたばかりのときわたしはそう思った。


 ホラーのほうについて、いますこし紹介しよう。 と言っても、文書ではとても伝えきれないけれど。



 怪物がいる。ひとを吸い込み、その肉体も精神もわがものにできる怪物である。


 そして女性がいる。彼女は、上司だか上の人間だかに理解されたいのに、されていない境遇にある(余談だが、彼女はその夢をみた当時のわたしの分身だったのだろう)。

 そして彼女は怪物、それもかなり大勢の怪物に襲われてしまう。


 とりこまれていく彼女の描写。映像化するならばCGでなくてはともて表現できない。 

 赤い、血液のような流れにすけながら吸い込まれ、とけてゆく彼女。しかしどうやら得意体質だったらしく、吸い込んだ方に異変がおこる。


 場面が変わる。


 彼女を吸い込んだ怪物はどうやら有名なシェフだったらしく、大きなホール(修道院もしくは美術館にもみえる建物のなかの)厨房で、大勢の料理人たちがいる。

 帰ってきた彼をむかえて踊りくるう料理人たち。彼もおなじく踊るのだが、彼女を飲み込む場面では大男だったはずが、細身の伊達男に変わっていた。そしてその顔はX-M○N2に出てきた、身体を消せる男に似ている。


 踊る彼のなかで、取り込まれたはずの彼女が荒れ狂う。

 明滅する男の肌。ついには栗色の彼のちぢれ毛が逆立ち、その先から放射線状に光が拡散する。

 驚きで目をまるくして彼をみつめる、仲間の料理人たち。


「すまない、ちょっと……」


 彼がなにか言おうとした瞬間、料理人たちが崩れ落ちる。文字通り、砂のようにサラサラと赤茶色の消し炭となって、みんな一瞬にして消え去ってしまった。



 そこからさらにCGシーンがつづく。彼の中から飲み込まれた彼女がとけだしてきて、嬰児のかたち、背びれのあるもの、幼児、それから少女へと変化し、形作られ、ついに男と彼女は完全に分離する。

 驚く男。おそらく獲物をとりこぼしたことなど、今まではなかったのだろう。



 そこで場面は暗転。研究者に見えるじいさんとその助手が登場する。


 その場面では、怪物の性質についての説明がなされあと、怪物の性質を受け継いだ彼女が再登場して、なぜだかわからないが、そのじいさん(教授? 博士?)を襲う。


 ホラーらしく、彼女がじいさんを襲うシーンはたっぷりあり、なぶり殺される教授の、暗くぽっかりあいた二つの窓のような目が大写しにされる。ずたぼろになったじいさんの身体をかき抱き、号泣する助手。


 最後は、場所を変えるたびに姿を変えはするが、足跡だけは変えられない彼女を、教授(彼女に殺されたじいさん)そっくりになった助手がつけ狙うその姿の大写しで終わった。


 なんとも不思議な夢であった。

 もうひとつの夢、恋愛ものの方は、書きとめていない。


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