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ブレードクロニクルファンタジー(BCF)  作者: サムライX
ブレードクロニクルガイア(BCG)
6/47

守る意志

タクトは次の街に到着した。

そこはものすごくにぎやかでへたしたら迷子になりそうだった。


「しまった。迷子になった」


早速迷子になりました。

始めてきた街なのに適当に歩くからこうなる。

タクトはそれでも適当に歩く。

いずれ正解の道に出るだろうということなのだろうか。

しばらく歩いていく。

すると、本当に正解の道にでた。

タクトが目指していたのはクエストハウスだった。


冒険をするならお金が必要。

そのお金を稼ぐためにクエストをする。

そして、そのクエストを受けることができるところがクエストハウスだ。

タクトは中に入る


「いらっしゃい。おや、今日は珍しいな。子供がクエストハウスに来るなんて」


「ちょっと冒険にお金が必要なんで。何かいいのありますか?」


「おう、丁度いいのがあるぞ。ほれ」


データを受け取る。

内容は『ファング討伐』だ。

ファングとはオオカミのような生き物で獰猛なモンスターだが、弱い。

クエスト報酬は1500メタン。

そこそこの報酬だ。


「んじゃ、これ受けるよ。どこに行けばいいの」


「あっちの二番テーブル」


タクトは二番テーブルに向かう。

そこにはすでに先客が三人居た。

一人は槍を持ったひょろっとした青年。

推定年齢16~18歳。

特徴は髪の毛が紫ロン毛。


もう一人は普通の体系だが、何か心なしか頼りなさそうな青年。

こちらも推定年齢16~18歳。

髪の毛を七三にしてまるでサラリーマンみたいだ。

武器は片手斧だ。


そして最後に腰にレイピアと呼ばれる細剣を携えた少女。

綺麗な栗色の髪の毛はしっかりと手入れされている。

瞳も同じ栗色で綺麗だった。

推定年齢は11~14歳ぐらいだろう。


「あ、君が最後のクエスト登録者かな?」


七三が話しかけてきた。

タクトはうなずいた。


「僕はヨキ。よろしく」


七三の名前はヨキと言うらしい。

めんどくさいから七三とここでは呼びます。

さらにロン毛が話しかけてきた。


「君がもう一人のパーティーメンバーかい?僕の名前はコウ。ま、せいぜい僕の足を引っ張らないでくれたまえ」


なんかむかつくやつだった。

同じくこちらもロン毛と呼びます。

そして、最後の少女がじっとこちらを見ている。

どうやら先に言えということらいし。


「俺はタクト。よろしく」


「私はユウナ。よろしく」


彼女の名はユウナ。

あまり乗り気じゃないみたいだ。

どこからどうみても仕方なくしますと言う感じ。

まぁ、パーティーメンバーを見てもそんな気分になるだろうな。

こうして俺たちはファングを狩りに外に出た。

と言っても、ファングはそこらへんにたくさん居るので一人5体ずつ倒せばクエストクリアだ。

そのはずだった。


「じゃ、君たちがんばりたまえ」


ロン毛が急にサボり始めた。

それをタクトは指摘した。


「コウもちゃんとやれよ」


「なんで僕がこんな雑魚を相手にしなくちゃならないんだい?雑魚狩りは君たちの仕事だろ?」


居ますよねたまに。

何もしないで金目当ての人間。

すると、ユウナが言った。


「いいわ。私たちだけでやりましょう」


「話しがわかるじゃないかユウナちゃん。どうだい?今夜食事に」


ユウナはさっさとファングのほうに走って行った。

どうやらかかわりたくないらしい。

こうして俺たち(ロン毛を除いて)はファングを狩っていった。

七三も意外としっかりとした戦闘を行う。


だが、そんなことよりもユウナの戦いがすごかった。

相手が気づいて振り返る前に先に攻撃を仕掛けていた。

レイピアは突きに特化した武器だ。

そして、それを最大限に生かすためには大きく踏み込まなくてはならない。

ユウナはそれが完璧だった。


「俺も負けていられないな」


タクトも刀を抜いてファングを倒していく。

そうしていくうちにクエスト目標の討伐数をクリアした。

皆が集まる。


「やぁやぁご苦労様。苦しゅうない」


やっぱりむちゃくちゃ偉そうだ。

タクトはため息をつきながら帰ろうとした。

その時だった。


『グルルルルル』


獣のうめき声が聞こえた。

振り返ると、そこにはファングがいた。

いや、よく見るとファングではなかった。

ファングの上位、『ガルファング』だ。

ガルファングはファングの三倍ほどの大きさで人間とほとんど同じ大きさだ。

それを見た瞬間全員が青ざめた。


「ひぃ!ど、どうしてガルファングがこんなところに!」


「そんなことはどうでもいいわ!各自で帰還しましょう」


ユウナはアイテムインベントリからアイテムを取り出す。

それはリターンクリスタルだ。

一つ前に行った街に戻ることができる。

それを使おうとした。

だが、


「あ、お前だけずるいぞ!」


ロン毛が体当たりした。

その衝撃でリターンクリスタルを落とした。

その落ちたリターンクリスタルをロン毛が拾うと迷うことなく使用して街に帰っていった。


「何て奴だ!あのクソロン毛!」


タクトはユウナの元まで行く。

少しでもガルファングから逃げる時間を稼ぐ。

七三は救援発炎筒を使って一目散に逃げた。

救援発炎筒を使ってくれたからタクトたちにもまだ救いがある。

救援発炎筒は救援を求めるアイテムで討伐クエストで一つは支給される。

近くにいるほかの人がそれを見たら運が良ければ助けてくれる。


「逃げる時間を稼ぐから君は早く逃げて」


「冗談じゃないわ」


ユウナは立ち上がってレイピアを構えた。

タクトはそんなユウナを見て笑みをこぼした。


「んじゃ、やっちゃいますか」


タクトは動き出した。ガルファングが先に攻撃を仕掛ける前に攻撃を仕掛ける。

先手必勝。


だが、ガルファングが前足を振り上げ横に振ってきた。

タクトは体を反らしてギリギリで避けた。

前髪が少し切られただけですんだ。


その隙にユウナが横から攻撃を仕掛けた。

ダメージを与えることに成功。

その間にタクトはバクテンで下がる。


刀を構えなおして攻撃を再び仕掛ける。

狙うはオフセット。

オフセットとは攻撃の相殺という意味だ。

相手の攻撃と自分の攻撃のタイミングを合わせて弾くことで隙を作ることができる。


弱い敵なら相殺して自分が有利な体勢で攻撃を繋げることができる。

逆に敵が強かった場合は体勢を崩される。

そして、同じぐらいだった場合はどちらも隙ができる。

だからパーティーが居ないとあまり乱用できない。


「うおおおおおお!」


タクトの刀はガルファングの爪をぶつかりタクトとガルファングはのけぞった。

そこにユウナが攻撃を加える。

この時に加えられる攻撃をカウンターという。

オフセット直後の攻撃はカウンターと言って通常よりダメージが大きい。


「ガルゥ!」


「くっ」


ユウナが爪の攻撃でダメージを受けた。

タクトも攻撃に加わる。


『グルゥル!』


「のわっ!」


タクトはガルファングの後ろ蹴りを避けきれず後方に飛ばされる。

HPゲージが減っていくが、まだだいじょうぶだった。

すぐに攻撃に加わる。

今度は横から攻撃を仕掛ける。

横腹を切り上げた。


『ガルルルルルル!』


ガルファングが苦しみの声を上げる。

HPゲージは後一本。


「一気にたたみかけるわよ!」


「おうよ」


二人は同時攻撃をしようとした。

しかし、その瞬間ガルファングが吼えた。

その衝撃で二人は吹っ飛んだ。

ダメージはない。

ただ、体がうまく動かない。

ガルファングの『ウォークライ』だ。


『ウォークライ』は近くに居る敵を弾き飛ばし、スタン状態にする。

二人は動けない。

更に『ウォークライ』は己の攻撃力を上昇させる。


「ユウナ逃げろ!」


ユウナに向かってガルファングが牙を剥く。

動くことができない。

このままではユウナが死んでしまう。

タクトはそう感じた。


ユウナのHPは黄色ゲージ。

スタン状態は防御力が関係なくなる。

次の一撃でユウナが死ぬ。


(ユウナが死ぬ。俺の前でまた誰かがいなくなる?ふざけるな・・・・俺はもう誰も失いたくない!)


ガルファングが噛み付こうとしたその時、


『俺の仲間に手を出すな!!』


ビリビリと周りの空気を震えさせた。

そして、それはガルファングの動きをも止めた。

なぜかスタン状態になっていた。

タクトは動いた。

いつの間にかスタンは切れていた。


タクトはガルファングを斬った。

すると、斬り口から発火しガルファングのHPがガンガン減っていく。

そして最後のとどめにタクトはまっすぐ刀を振り下ろした。

ガルファングは真っ二つに斬られ、データの欠片となって消えた。


「今のは・・・・なに・・・?」


ユウナは混乱していた。

先ほどのタクトの声はどう見てもスキルと類似していた。

だが、武器以外から繰り出されるスキルは見たことも聞いたことなかった。


「大丈夫か?」


タクトは手を差し伸べる。

ユウナは少し戸惑いながらも手を取る。

二人は周りの安全を確認してまっすぐ街まで帰って行った。

名前:ユウナ

武器:レイピア

防具:鉄の胸当て

備考:とりあえず美少女。

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