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お料理始めました 〜家に押しかけるカノジョの食欲を満たす話〜  作者: 天使 かえで
カノジョの恋心を見てく裏メニュー

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同僚の面々の話②

田部さんの同期の女性社員、早代(はやしろ)さん視点


5品目と6品目の間のお話です

 昼休み、オフィスの休憩室でおにぎりをジッと見つめて停止している田部っちを見ている。


「おにぎりなんてジッと見てどうしたの?」


「いや…… なんでもないよ。」


 そうは応えたが明らかに何かありそうだ。


「分かった。食べ過ぎて太ったんだ。美味しいご飯作ってくれる彼氏できたんだもんね。」


 田部っちはハッとした顔をした後、「彼氏じゃない」とか「太ってない」などとブツブツ言っている。


「そもそも彼氏がって話どこから聞いたのよ?」


「こないだ山田さんがラーメン誘ったら美味しく作ってくれる彼氏の話されたって言ってたよ。」


「彼氏じゃないって言ったのに……」


 煮え切らない彼女に1つ聞いてみた。


「じゃあ、その仲の良い人とどうなりたいの?」


 そう聞かれて田部っちは頬を赤くして答える。


「もっと仲良くなりたい…… 恋人みたいに。」


 言い切ると耳まで真っ赤にしている。


「そこまで想ってるなら何かアピールしたの?」


「アピールって何よ?」


「そりゃあ、可愛く甘えてみたりスキンシップ取ったりとか…… あとは色気みせてみたりとかかな。」


 田部っちはふむふむと頷きながら聞いている。


「でもあんたそう言うの苦手そうよね。」


「なんですって? 分かったわ。今夜やってみる。」


 なんだかやる気出したようだ。ああでもないこうでもないとまたブツブツ言っている。


「田部っちにはそんな相手がいるのか、羨ましい。私も欲しいな。ねえ、米田くんなんてどう?」


 田部っちはぎょっとした表情でこちらを見ている。


「米田くんはダメ! 米田くんは私の…… そう、私の仕事! 仕事に集中してもらわなくちゃ!」


 急に慌てた田部っちの様子を見て察したわ。なるほど。そういうことか。


 社内のこんな身近に恋バナがあったとは。

 見守る事にしよう。

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