ゴースト
●ライブプロジェクトと紐付きつつも、内容自体は良い意味で「普段通り」の一作。
【収録曲】
1.君のベストライフ
2.ナイトメア
3.黎明期
4.おんなじ髑髏
5.小市民イーア
6.アンアライブ
7.収容室
8.痛覚
9.どうなったって
10.夕日解放同盟
11.不眠症の見張り番
12.ゴースト
前作から約1年半振りと、コンスタントにリリースを続けるamazarashiの新作アルバム。今作はライブ『電脳演奏監視空間 ゴースト』(4/29に開催済み)に向けた作品であることが強調されていますが、アルバム自体は前作と同様に、普段通りの出来といった印象がありました。鬱々とした感情を連ねる楽曲や力強いロックナンバー、しんみりとした空気感を強調させたもの……等々、従来の彼らが持っている要素をバランス良く抽出したように思えます。
とはいえ、所々で目を引くテーマやフレーズが用意されており、それによってしっかりと「聴かせる」作品に仕上げる手腕も健在です。『君のベストライフ』では分かりやすく韻を踏んで歌詞を印象付けていますし、『おんなじ髑髏』では哀愁に満ちた中で死生観を提示。『不眠症の見張り番』は童話のような雰囲気が印象に残りました。今作を締めくくるタイトルチューンの『ゴースト』は明るめなものの、サビで「忘れ去られた窓際のゴースト」といった寂しげなフレーズを絡めてくるのが、ある意味彼ららしいといったところでしょうか。
まあ、前述した通り、ライブプロジェクトと紐付いていることを除けばさほど目新しい雰囲気ではないのですが、かといって「マンネリ」に陥らずにしっかりとドラマチックに作り上げられたアルバムと言えるでしょう。相変わらずその「濃い」世界観を充分に堪能できた一作でした。
評価:★★★★★