リンカ帝王の次男の息子 リウス
2000字を超えると書くの1日じゃ無理だふ
脳内再生用CV
テリア(田村ゆかり)
(初めてまして。今私たちがいるのは学園都市 エルネーヨ。
世界各地から子供を集めて教育するところです。
学園なのに都市と呼ばれる理由ですか? それはですね、外をご覧ください。
街が広がっているでしょう? ここエルネーヨは学園を中心に街ができました。
寮や食事処はもちろん、運動できる場所や遊べる所までありますよ。
他に知りたいことはありますか?
え?私のこと?
そういえばまだ自己紹介がまだでしたね。
私は?????? ・・・あら?
あら、うっかり。ここでは話せませんね。またいつか機会があれば教えてあげましょう。
おや、学園長の部屋に誰か入っていきましたね。 あれはウルちゃんではないですか。それにもうひとり
、げっ アストラ=ズルヒィカール! 彼はウルちゃんの親をやっているのですが、
アストラはまずいです。あのエルフは私のことに気づくかもしれません。
私は帰りますね。 ではまた!!)
「あのね〜、ズルヒィカール。ウルちゃんまた留年よ?2回も留年する人は初めてよ?」
はぁ〜とため息をつきながらひとりの女性がそういった。
学園都市エルネーヨの学園長 テリアだ。
喋り方や仕草は大人のようだが、150にとどいていない身長や高い声のせいで子供と思われても仕方がないだろう。。威厳をよく見せるためだろうが、そこそこ長い背もたれがむしろ滑稽なほどだ。 今は机で隠れていてわからないがおそらく椅子に座ると足が床に届かないだろう。
「おいおい、久しぶりに会った友に開口一番これかぁ?もっといい言葉あるだろ?あと背は伸びたかぁ?」
ここエルネーヨにおいては絶対的な力を持つテリアに向かってまるで友達のように話すエルフの男がアストラ
。身長は180に届くほどだ。
「ぶっ飛ばすわよ!!」
「まぁまぁそう怒んなさいな。綺麗な顔が勿体無いぞ?」
「ほんと!?」
「あぁキレイキレイ」
テリアはちょろい。
「それなら許してあげるわ、って違う!今回はウルちゃんの件よ。うちの学園は文武ともにできないと進級させられないの。ウルちゃん武の方はもう教師陣にも引けをとらないけど」
「俺と一緒に遊んでいたからな」
「は〜。どうりでね。もうめちゃくちゃよ。それなのに文の方がからっきし。まっったく勉強する気がないのよ」
テリアは頭を抱えながらそういった。よっぽど苦労しているようだ。
「ズルヒィカールからも何か言ってちょうだい!!」
「ウル、お前・・・友達できたか?」
「ううん」
「そうか。なら一緒に進級する必要ないな」
「うん」
「オッケー。んじゃ来年こそ頑張ってな」
「そうね。来年に期待ね。 ってなるか!!」
ガバッと立ち上がるのではないかというほどの勢いだった。
「あのね!来年くる人たちが誰か知ってるの?
リンカ帝国からは現帝王の弟リヒトの子供を含めた貴族たち
リジオン皇国からは今代の聖女の娘にその護衛騎士隊長の息子
ネウトラ王国からは宰相の息子等々
おまけに紅の海賊団の船長のひとり娘と蒼熊団の双子兄弟
おまけにあの森の魔女が鍛えていた3人の弟子達、うち二人は強運と凶運よ!
おまけに獣王国からもぼんぼんくるのよ!
これがどれだけ大変なのかわかるかしら!?」
「ウル。お前2年も勉強してないのリウスと一緒になるためか?」
「うん」
「人の話を聞け〜〜!!」
ついにテリアが椅子から降りた。ただそれだと顔くらいしか机の上に出てこないので、とてとてと歩いて机の前に出てきた。
「リウスってリンカ帝国のリヒトの子供の名前よ!貴方達関係あるの?」
「しばらくリヒトの家に住んでたからな」
「リウスは友達」
「リウスに会うのは2年ぶりか。ウルは久しぶりなのか」
「うん。楽しみ」
エルフの父と人間の娘 血のつながりはないがまるで親子だ。
人の話をとことん聞かない。
とここでさらなる爆弾が投下された。
「そういえば二人揃って遊んでいた時は大変だったなぁ〜。流石の俺もお手上げだったなぁ」
「もういや!」
テリアが倒れた。
ウルの二度目の留年が決まった数日後、連日のように新しく入学する生徒達がエルネーヨにやってきた。
ちなみにウルはエルネーヨをぐるっと囲む壁の上にいた。
なぜ壁があるのか。
それは周りが魔獣の生息する森の中だからだ。
木々を薙ぎ倒して走り去る猪の魔物
大きな岩を軽々と投げる熊の魔物
などが生息しているのがこの森だ。
「けどよっぽどのことがない限り魔物は壁に近づいてこないって先生言ってた」
ウルが列を為して真っ直ぐにこちらに進んでいる馬車を見ながらそうつぶやいた。
豪華絢爛な馬車を囲むように周囲を守っている護衛の統一された動きは見事の一言で、各家の護衛の質の高さがうかがえる。
ただ一つ、その最後尾には護衛一人いない、いやそもそも馬車ですらない。
御者すらいない馬が荷台をゴロゴロ引いていた。
そしてその荷台には槍を抱えて気持ちよさそうに寝ている少年がいた。
「気持ちよさそう」
ウルがそうつぶやいた時だった。
「グオォォォォォォォォォ!!!!!」
森から巨大な棍棒を持ったオーガが出てきた。
「うわぁぁ。オーガだ!!」
オーガ
豚が屈強な体で二本足で立っているようなモンスター。
ガタイはかなりでかいが、頭は全く回らない。
ほとんどを本能で過ごしている。
よくムフフなお話に出てくるがオーガは異種族に発情しない。
とある冒険者がオーガ同士の交尾と遭遇したらしいが地獄絵図だったとのこと。
「グオォォォォォォォォォ」
「ぐわぁ。」
「隊列を整えろ!」
「こわいよぉ。こわいよぉ」
「このデカブツ。覚悟!!」
幾らかのグループはしっかりと仲間と協力して抵抗しているが、何も考えずに棍棒を振り回して突撃していくオーガに、勝手に逃げ出したり一人で突撃しにいくものまで出てくる始末。
何も考えずに凡人が一人で戦って相手ではないのだ
「ドナドナ」
「ヒヒーン」
ウルが壁から飛び降りながらボソッとつぶやいた名前に反応して一匹の馬が出てきた。森の中から。
「あそこに行く」
「ヒヒーン」
ドナドナ
ウルが移動用に連れてきた馬。しかし乗ることはあんまりなく、一緒に走っていることの方が多い。
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朝からいやな予感がずっとしていたのだ。
馬車の目の前を黒猫が通るし、カラスを今日だけたくさん見るし、おまけに自分のスカート踏んじゃったし。
「最後のはお嬢様が不器用なだけかと」
そう向かいに座っている執事が行ってきた。
彼は私が赤ちゃんの頃から世話をしてくれる人だ。我家で8番目くらいに古参だ。
「なんか微妙じゃない?」
「作用でございますか」
彼は全部言わなくても私の思っていることをわかってしまう。
けど今はそれどころじゃないの!!オーガが攻めてきたのよ!
「ご安心を。当主様がもしものときに備えて護衛隊長をお送りになりました。彼ならば安心です」
たしかに彼なら他の人たちと一緒に守り切れるかもしれない。
「けどあんなに大きいのよ!」
閉められていた馬車のカーテンを開けてオーガを執事に見せようとした。これが間違いだった。
「あ」
オーガとバッチリ目があってしまった。
「グオオオオオオオ!!!!」
オーガがこっちに向かって猛ダッシュしてきた。もうだめだ。
「お嬢様をまもれ!!!!!」
「注意をひけ!!急げ!!」
「お嬢様!!」
みんなが何かを言ってるけどわたしにはよく聞こえなかった。
真っ直ぐ馬車に走ってきたオーガが棍棒を振り下ろす姿がゆっくり見えた。
あぁお母様ごめんなさい。私の白馬の王子様もごめんなさい。シード家のアリアンテ、お先に失礼します。
しかし最後に見た景色はオーガが棍棒を振り下ろす姿ではなく、黒い馬から飛んできた髪の長い女の人がオーガを吹き飛ばしたところだった。
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とりあえず道を塞いでいたオーガを吹き飛ばしウルは一目散にリウスのところまで向かった。
しかしなんと後ろからもオーガがもう一匹襲って来ていた。
「リウス!!」
「む?ウルじゃないか!?久しぶりだな!?」
今までに出したことのない大きさの声を出したウルはドナドナから飛んでそのままリウスに飛び込んで行った。
「元気?」
「もちろんだとも!ウルも元気だったか?」
「ん。 オーガはどうした?」
「大丈夫だとも。このようにほら」
後ろから襲いかかってこようとしたオーガは頭から槍に貫かれて絶命していた。
「魔法具 使えるようになった?」
「少しだけだがな」
魔法具
魔鋼鉄によって作られた武器
持ち主の思うが通りの動きができるようになる。
ただしそう簡単に扱えるものではない。
ウルはリウスの隣に座り話し始めた。ドナドナはまた森の中に入ってしまった。
「そういえばウルよ。我はまだまだ初等部一年だがウルはもう三年なのだろう。授業が始まるまでにここエルネーヨを案内してくれぬか?」
「ん。けどまだ一年」
リウスがキョトンとした。
「けどウルがずいぶん前に入ったろう?」
「ん。やり直し」
そういうとリウスは大声で笑い始めた。
「わははは。高等部ならともかく初等部でやり直しとは!
ならばこれからの学園生活楽しもうじゃないか」
「ん」
こうして激動の学園生活が始まった。
とある場所
二人の男の子と女の子が話していた。
「ミリア様。このオーガはどうしましょうか」
「この者の魂はリジオン様の元へ向かわれました。埋葬してあげなさい」
そう言われた男の子はオーガを掘った穴へ入れた。
また別のところにて
「お兄ちゃんなんでオーガ達が出てきたんだろうね」
「分からん!どっかに巣でもあったのではないのか?それより遅れないように急ぐぞ!」
「わかった。お兄ちゃん!」
「ここがエルネーヨか。どんなガキどもなのか。
楽しみだ」
「しまったーーーー!!!!!
今日学園行く日じゃないか!?お酒飲みすぎた!!
まぁいっか。寝ーよ」
失踪しないよう頑張りたいと思います