6 街だ仕事だ(1)
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太陽の光が瞼を通して明るくなってくると自然と目が覚めた。
……周りは大丈夫だろうか?
回らない頭で警戒していく。
「ニャ~」
警戒しているのだが可愛らしい欠伸をあげてしまった。
い、今のうちに着替えるかな…………。
野外で人の姿になるのは躊躇われたがいつまでも猫の姿ではいられないので人が来ないうちにさっさと着替えてしまおう。
「昨日切ったばっかなのに5センチくらい伸びてないか……」
最初の頃はこんなことなかったはずんなだけどな……。
そうこうしているうちに奥の方から人影が見えたので思考を中断して耳を隠す頭巾をつける。
「子供が何であんなとこにいるんだろうな」
「枝拾いでも頼まれたんじゃないの?」
「まぁ、どうもないだろうからいいか」
二人組の男女が通り過ぎる間、背を向けてしゃがんだまま動かずにいると通りすぎていった。
「危なかったー」
でももう行ったし大丈夫かな。
周りを見渡し安全を確認すると身体強化をかけて外門まで走る。
三十分弱で後、二、三キロという所で馬車や旅人、衛兵見えてきたので身体強化を解き、普通の人が走るスピードにした後に小走り、歩くに変えていき一般人に装う。
「行商人の方はこちらにお並びください!!」
衛兵が行商人たちに声を張り上げて言っている。
「身分証の確認をお願いします」
「はい、どうぞ」
「奴隷商人の方でしたか」
「はい、良いのがいるので仕事終わりにでもよって行ってください」
「じゃあ念のため確認を……」
ニタニタと笑いながら馬車の中を見ると――。
「その身に刻まれし隷属の紋章よ……浮かび罰しよ〈深層紋章〉」
「「「あ゛あ゛ア゛アアァぁァァァ!!」」」
俺に向けされたものじゃなかったから良かったけどさっきの呪文と言い、このまま入るのは得策ではないよな……。
後方にずれていきもう一つのエプロンでステータスカードを包んでくくり猫が咥えれる大きさに千切る。後は馬車の陰に移り猫の姿に変えていく。
猫になるときに誰にも見られなかったのは無駄に馬車が多いかったおかげだ。
包みを咥え、外門の受付まで歩いていく。
これ案外口が疲れるぞ。
誰か首に巻いてくれないだろうか?
「わぁ~!!可愛い~❤️」
「ホントだ!かっわいい~❤️」
これは行けるんじゃ……。
今時の女子高生みたいにキャッキャと、話す女冒険者たちに擦り寄り包みを置く。
「なにこの子めっちゃサラサラしてる!?」
「貴族様が飼ってる猫みたい!」
撫でられるのは気持ちいが、それより先にこれを巻いてもらおう。
包みの上にお腹を見せて寝転がるのに抵抗が少しあったが我慢する。
「お腹も気持ち~❤️」
「でも何でこんなの咥えてたんだろ?」
「…………あっわかった!!」
察しが良いお姉さんたちで良かった。
「よし!できた」
お腹に巻いてくれたおかげで本当に口が楽になった。
撫でてくれたので女冒険者の鼻に鼻ををくっつけるとなんとも言えない気持ちがわいてきた。
「これ絶対お礼だよ!」
「やっぱ動物って癒されるな~❤️」
一鳴きすると門の方まで行くが衛兵の人に抱き抱えられた。
「こっちには入るなよ」
「ニャ~ン❤️」
手の甲に頭を擦り、甘えた声で鳴くが駄目の一点張りで入れてくれようとしなかった。
そこへ――。
「なに仕事サボって猫と遊んでんですか?」
溜息混じりに衛兵の後ろから女性の声が聞こえた。
「違う違う、サボるのはいつもの事だが今回はこんな可愛い子猫が入ろうとしていたから止めていたんだ」
「いや、その子猫が可哀想じゃないですか!!」
今度はちょっとだけ怒って応えている。
まぁ俺的には女のひとを応援するけどね。
「じゃあギルド職員のお前が確認してみてくれよ」
「お金は貰いますからね」
「それならいいよ……」
「そうですか。それならオービルさんに言い付けておきますね」
笑顔で言っているが衛兵は青い顔一つせず、やれるならやってみろという顔をしている。
「あっ!オービルさんここの衛兵が猫と戯れて仕事サボってまーす!!」
「またお前か……。あんまりサボっているとクビだぞ」
今度は青い顔になり項垂れている。
溜息を吐きながら用事があったのかそれだけ言うとどこかへ行ってしまった。
「わかった買うよ」
「毎度あり~♪」
衛兵は懐から数枚の銅貨と銀貨を取り出して女の人に渡し、身分証よりも少し小さいぐらいのものを渡していた。
「いつものより小さいな」
「いや、動物相手にあんな厳重なの使うわけないじゃないですか」
話をしている間に渡されたものを口に咥えさせられた。
「ニ゛ャ~」
抗議しようとしたら変な声になってしまった。
「レベルは高いですがいたって普通の子猫ですよ」
「なら入れてもいいか……。あと、この荷物は――」
威嚇するようにしながら後ろに下がる。
「ど、どうしたんだ……」
先までおとなしかったので急に威嚇されて戸惑ったようだ。
これは見られたらめんどくさいから絶対に死守しなくては!!
「ロアナ、俺が捕まえるからお前が見てくれ」
「は、はい」
頑張って逃げてみたもののすぐに捕まり見られてしまった。
どうしよ…………。
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