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5.ハーフタイムミーティング

稔のキャラがブレてきてない?


みなさんどうもフリゲートです。

更新が一週間に一回ってとこに落ち着いてます。

ノッてくれば二回、三回まではいけるかもしれません。

それにはみなさんのブクマが必要になります。

すみません。調子に乗りました。

どうぞ私を踏んでください。

 1時間目の休み時間以降は神崎さんが俺に話しかけてくることはなかった。

 俺は神崎さんの意外な趣味にテンションが少し上がっている。

 そもそも海外サッカーが好きな女子なんて身近にはなかなかいない。

 せいぜい日本代表とか、知っていても海外の超スター選手くらいであろう。

 しかし、神崎さんは違う。

 トアルマドリーダはビッククラブなのでみんな名前くらいは聞いたことがあるかもしれないが、ギャレスというレギュラーでありながら日本ではあまり取り上げられない選手を知っていた。

 むしろ、消しゴムを持っていた。俺より好きなのかもしれない。

 とにかくこれは俺にとってはかなりでかいことだ。

 俺は授業を受けている神崎さんを横目に見る。

 あの生徒会長ほどではないかもしれないが、改めて神崎さんもかなり美人だと思う。

 少し切れ目だが決して小さくはない可憐な瞳。

 胸は・・・あまりないかもしれないが、引き締まったウエストに程よい太さのふともも。

 その健康的な太ももが黒のニーソックスと相まって余計美しく見える。というかエロい。

 俺にとってのペナルティーエリアはその絶対領域なのかもしれない。

 意味の分からないことを言ったかもしれないがスルーしてくれ。

 おっと、足を組み替えたぞ。俺としたことが思わず凝視してしまった。

 急なサイドチェンジはよしてくれよ。

 俺は慌てて目をそらした。

 おそらく気づかれてはいないだろう。神崎さんは授業に集中している。


(なんか、急に神崎さんのことが気になってきたぞ・・・)


 平凡な青春を送りたいとか言ってるけど、やっぱり俺って単純だな。

 女子と同じ趣味だと分かっただけでこんなにも浮かれるなんて情けない。

 しかし、ここからが俺の特殊能力である理性の化け物の見せ所だ。

 何回も言うが、俺は決して女子が嫌いなわけでも恋愛をしたくないわけじゃない。

 一匹狼を気取るつもりもない。

 しかし、無難に生きたいんだ!

 リスクは回避していかなくてはならない。

 まだクラスメイト全員の関係性が出来上がってない中で女子と喋っていたら、あいつはチャラいやつだとか思われるかもしれない。

 神崎さんと話したい気持ちは強いが、まだ危険だ。

 まずはクラスの男子と仲良くなり、女子のグループと力関係を把握してからでないと行動は起こせない。

 自分のポジションは自分で固めていかねばならない。


 キーンコーン・・・・


 授業終了のチャイムが鳴る。やっと昼休みだ。


「おーい稔!購買行ってみようぜ!」


「そうするか。」


 俺の机に大成がやってくる。

 この学校には購買と学食がある。

 弁当を作るかどうか母に聞かれたが、母も働いているので負担をかけたくないと思い断った。

 その代わりに月の小遣いとは別に昼食代をもらうことになった。

 まあ購買とか学食とかっていう中学には無かったものに興味があったのもあるけど。


「購買で買って学食で食う?」


「いや、教室でいいんじゃないか?まずはクラスメイトの雰囲気を確かめないといけない。」


「いけないってことはないだろうよ!まぁ、稔の言うことも一理あるか。」


「ひとまず購買に向かおう。」


「おうよ!」


 そう言って俺たちは購買へと向かった。

 さすがに新学期の始めということで購買は混んでいた。

 やはり3年の先輩方が先頭のほうに固まっている。

 経験と単純に年功序列的な雰囲気があるからだろう。

 さすがに1年でそこに割って入る勇気はないので大人しく後ろに並ぶ。

 トラブルとかはごめんだからな。

 そんな中でレジを済ませたおそらく3年生の男子が猛ダッシュで俺たちの横を通り過ぎて行った。

 思わず目でその行き先を追ってしまう。

 その視線の先にはまた美人な人がいた。

 この学校は銀河系軍団なのかもしれない。


「天野様!ご所望のティラミスココアパンでございます。」


「あら、ありがとうね。でも、廊下を走るのは危ないわね。」


「申し訳ございませんっ!」


「前にも同じ注意をしたと思うんだけどなぁ・・・あなたの体に言い聞かせないと分からないかしら?」


「ひぃ・・・お、お願いします!」


(え?そこお願いしちゃうのかよ!)


「あら、素直でよろしい。」


 そう言うとその女子生徒は男子生徒の足を思い切り踏んづける。


「うっ・・・あ、ありがとうございます!」


(まじかよ・・・)


 まるで我々の業界ではご褒美ですと言わんばかりの男の表情に若干引いた。


「うわー副会長こえー」

「でたーいつものやつやー」

「あの男キモイねー」

「美人なのにねー」

「俺も踏まれたい」

「マヨネーズ焼くのっておいしいよね」


 最後の頭がいかれてるだろう2人は無視するとして、周りのざわめきから察するにあの女子生徒はおそらく生徒会の副会長なのであろう。

 そして俺たちが見たあの光景は普通のことらしい。

 あの副会長は絶対ドSだ。

 そしてあの男はそんな悪魔に魂を売った取り巻きだろう。

 この学校にはあんなのが存在するのか。

 恐るべし生徒会。できるだけ関わらないようにしよう。


「強気な女ってのもいいよな!」


「大成は相変わらずだな・・・」


 大成の女好きに呆れつつおにぎりやパンを買って教室に戻った。

 さすがにほとんどのクラスメイトは教室でお昼を食べるようだった。

 俺は自分の席につき、大成が自分の椅子を持ってくるのを待った。


「ねえ、あなた」


「え?俺?」


「今からミーティングするわよ。」


「えーっと・・・話が見えないんだけど・・・」


「いいからついてきて。買ったものは持ってきていいから。」


 そう言って神崎さんは教室の出口に向かう。

 全く事態が把握できない。

 一方的に会話を進められた。

 しかも拒否権はなさそうだ。

 大成は一部始終を見ていたのだが俺に向かってサムズアップしてきた。


「行って来いよ!モテる君!」


「おい、誰だそれは?・・・まぁ・・・すまんな・・・」


「いいってことよ!レディの頼みは絶対だ!」


(厄介なことにならないといいんだが・・・)


 そう思いながら俺は神崎さんについていった。

あれ?副会長登場時のモブってフリゲ・・・?


男はみんな変態なんですよ。

私も稔もキャラがブレてしまっているようです。

そう、無回転のようにね!


・・・ごめんなちい。


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