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3.フラグは折れるのか~前編~

おい!女の子だせ!


みなさんどうもフリゲートです。

2話から少し間が空いてしまいましたが、その間にもブックマークが増えていて、とても感動しております。本当にありがとうございます。

できるだけ更新を早くできるように頑張ります。

 入学式が終わって教室に戻ると自己紹介の時間となった。

 当然ながらここでも俺の目には旗が見えていた。

 思えば大成には旗が見えない。

 一番関わりがあるというのにどうしてなのか。

 逆に関わりがあるからこそもうフラグというレベルではないのだろうか。

 まあ変なフラグは立たないにこしたことはないのだが・・・

 BLみたいな展開だけはごめんだ。


(あ、これ俺が不用意にフラグ立てにいってるパターンじゃね?)


 そう思って大成の方を見るが、旗は見えなかった。

 危ないところだった。下手な思考はフラグを立てかねない。

 自己紹介は淡々と進んでいき、俺も無難にこなした。


「はい。次!」


「はいでござる!」


(お、次はメガネ君か。そう言えば名前聞いてなかったな。)


「えー拙者は剣持三郎(けんもちさぶろう)と申すでござる。よろしくでござる。」


(三郎っていうのか。しかし、自己紹介でもあの口調とは・・・みんな戸惑ってるぞ三郎よ。)


「あ・・・じゃあはい。次の人。」


 さすがは先生。若干凍っていた空気をすぐに元に戻した。

 三郎が席に戻ってくる。三郎の席は俺の右斜め前の席だった。

 ちなみに俺の席は窓側の一番後ろである。

 か行なのに一番目の列に食い込むとは思ってなかった。

 ていうか、この席は完全に王道を行ってるような気がする。

 あ行はどうした!青木、伊藤もっと熱くなれよ!

 ちなみにさ行である向坂大成は3列目だ。

 次は三郎の後ろの女子・・・つまりは俺の隣の女子の順番である。


「私は神崎香織(こうざきかおり)。よろしくお願いします。」


 そういって黒髪ポニーテールのなかなかに美人な子はクールに自己紹介を終えた。

 席に戻ってくるときに目が合ってしまったがすぐに逸らされた。

 どうやら、愛想が良いってわけではないらしい。

 それにしても読み方は違うが苗字が同じとは結婚フラグなのか。

 しかし、神崎さんの頭上には何もない。

 隣の席なのにフラグが立たないとは安心した反面、どこか寂しい。

 そもそも今立っていないからといって今後も立たないかは分からない。

 フラグというものは突然立つものもある。

 三郎の時に折れかかっていたのも気になる。

 あのまま無視すればあの時のフラグはなかったことになったのだろうか。

 ただ、生徒会長の頭上にあったフラグは入学式の時点では折れ始めてはいなかった。

 それほど強いフラグでも立っているのであろうか。

 少し心配になってきた。実は過去に会っていて、その時に何か約束をしていたなんてことはないだろうか。


(まてよ・・・これもフラグになっちまうかもしれない。)


 考えれば考えるほど負のスパイラルにはまっていく。

 ラノベの勘違い鈍感主人公なんて御免だ。

 確かにハーレムに憧れはあるが、あんなのが現実であってたまるか。

 ポジティブに考えればフラグが見えるのはいいことかもしれない。

 さっきも心に決めたことだが、フラグは折ってしまえばいい。

 そう思うと少し心が軽くなった。


(フラグなんて理性の化け物の俺からしたら敵ではない!)


 恋愛をしたくないわけじゃない。

 しかし、どうしてもリスクのほうを先に考えてしまう。

 別れてしまったらその後の関係はどうなるのか。

 彼女側からクラスに悪評を広められたらたまったもんじゃない。

 一人の女子に伝わるイコール全国の女子につながるといっても過言ではない。

(ごめんなさい。言いすぎました。)

 女子とは適切な距離を保たなくてはならない。

 近づきすぎたらチャラい、かといって関わらなければ陰キャとなってしまう。


「えーおいどんは・・・」

「私は鎌田武雄よ。よろしくねぇ~。」


 なんか、俺のクラスは個性的なやつが多くないか?

 なんて自己紹介を聞き流しながら思っていた。


「はい。みんなありがとう。これから3年間仲良くね!」


 そんなこんなで自己紹介が終わり、その後もいろいろとやって、下校の時間となった。


「よっしゃ。一緒に帰ろうぜ!」


「そうだな。帰るとするか。」


 俺は声をかけてきた大成と帰ることにした。


「稔のとなりの子さ、結構美人じゃん!羨ましいぜ!」


「確かになー。だけどクールというか、あまり愛想が良いようには見えなかったな。」


「いいじゃん!美人なら何でも!隣の席とかワンチャンあるね!」


「大成の脳みそは女のことしかないのか?」


「むしろ、それ以外何があるの?」


「こいつ終わってんなーとかシンプルにキモイなーとかってことかな。」


「それ今限定の脳みそだよね?ずっとじゃないよね?」


「・・・」


「無視は一番ダメなやつやん!」


 そんな会話をしているうちに家に着いたので、大成とはそこで別れた。


(さて、明日からどうするかな・・・)


 自分の部屋で冷静になってこの状況を考えてみる。

 大成にならこのフラグが見えることを言ってもいいのだろうか。

 なんだかんだ空気は読めるやつだし、頼りにもなる。

 おそらく、真剣に話せば流さずに協力してくれるはずだ。

 しかし、だからこそ迷惑はかけられない。

 親友に対して損得勘定なんてもんはないが、貸しを作るのはなんとなく嫌だ。


(とりあえず今日は寝るか・・・)


 いろいろと考えてもしょうがないような気がしてきて今日はもう寝ることにした。

 また明日から気を張っていかなくてはならない。

 未体験の出来事に疲れたのか、俺はベッドに横になるとすぐ眠ってしまった。

また女の子と絡めなかったよ・・・


書いてて自分ももどかしいのですが、展開を考えているとどうしても長くなっちゃうんですよね。

後編では神崎さんと絡めるようにしますので、もう少し待ってくだちい。


あーおねえキャラも欲しいなー(おい!

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