2.回収しました・・・
ねぇ?女の子まだ?
どうも!フリゲートです!
1話投稿から24時間もしないうちにブックマークしていただいたみなさん本当にありがとうございます。
今後とも精一杯更新頑張りますのでよろしくお願い致します。
では2話をどうぞ!
そして入学式の会場である体育館に入ったところで俺は自分の目を疑った。
(おいおい、旗が何本もあるぞ・・・どういうことだよ!)
多分これは俺にだけ見えている光景だろう。
男女関係なく何人もの頭の上に旗が見える。
文字が書いてあるもの、何も書いてないものなど様々な旗があるようだ。
丁度、整列したときに隣になった男子の頭の上にも旗があったので、目を凝らしてみる。
おそらく名簿順での並びになっているので大成とは少し離れてしまっている。
(えっと・・・居眠り?・・・何のことだ?)
隣の男子生徒の旗には居眠りとだけ書いてあった。
頭上の旗から徐々に目線を下げてみる。
スポーツ刈りというヘアースタイルに黒縁メガネで体格は細めの普通の男子のように見える。
いかにも真面目そうなイメージだ。
「皆さん、ご入学おめでとうございます。」
そんなことを考えているうちに式は始まっていた。
檀上には長話界のラスボスが出現しているようだ。
さすがはラスボスだ。話が全然耳に入ってこない。
忍耐力が無いやつはすぐにやられてしまうだろう。
「すーすー」
ラスボスからのラ○ホーに耐えられなくなったのか、
隣のメガネ君がついにやられた。
(うわーマジで居眠りしてるー。この旗って予言的なやつなのか?)
旗に書いてあった通りに居眠りを始めたメガネ君。
起こした方がいいのか少し悩む。
しかし、初対面の相手に注意するリスクを考えたら起こさなくてもいいだろう。
触らぬ神に祟りなしということわざを思い出した。
(ん?なんだ?旗が・・・)
起こさないと思い始めたときにメガネ君の頭上の旗が折れ始めた。
まだ少し曲がっている程度であるが確実に折れ目はついている。
このままいけば完全に折れてしまうだろう。
(旗が折れる・・・・・フラグが折れる?)
友達との会話についていくため多少ラノベやアニメの知識もあった俺はそのワードが思い浮かんだ。
まあ個人的にラノベはアニメは好きなので、会話のためでなくてもある程度は分かるのだが。
(まてよ・・・仮に頭上の旗が俗にいうフラグだとしたら、俺へのフラグってことか?だとすると余計無視した方がいいよな・・・)
無視しようと思うがどうしても折れかけている旗が気になる。
(よし・・・物は試しだ!)
俺は好奇心に負けてメガネ君を起こすことを決意する。
トントン
出来るだけ周りに気付かれないように軽くメガネ君の腕をつついてみた。
「・・・は?ここは現世?拙者はいつの間に・・・」
(あ、ヤベ・・・完全にフラグ回収したわ・・・)
寝起きのメガネ君の衝撃の一言に俺はやっぱり起こさない方が良かったと後悔した。
しかし、まだメガネ君は俺がつついたと気付いてない。
つまりこのまま俺が平然とした態度で前だけを見つめていれば話しかけられることはないだろう。
よし、ラスボスに真剣に戦いを挑もう。
「今拙者は誰かに干渉をうけたでござる・・・」
そう言ってメガネ君がちらちらと俺の方を見てくる。
しかし俺はラスボスとのバトルに集中している。
メガネ君の付け入る隙など一切ない!
「拙者を起こしたのは貴殿でござるか?」
はい。速攻話しかけられました。
さすがに話しかけられて無視することは気が引けるので仕方なく返事をする。
「あぁ、ちょっと先生がこっちを睨んでるような感じがしたから起こした。ごめんね。」
「そういうことでござるか。睡魔に負けるとは拙者不覚をとったでこざる。」
「まぁ、退屈な話だからしょうがないよね。」
「危うく入学初日から先生に目をつけられるとこでござった。感謝するでござる。」
「ああ、うん。気にしないで」
(ごりごりのテンプレオタク感がすごい!ホントにこんなしゃべり方の奴いるんだ・・・)
「えー続いて生徒会長からの挨拶です。」
メガネ君と小声でやりとりをしているとラスボスの攻撃が終わったらしく、司会の言葉が聞こえてきた。
ザワザワ・・・ざわざわ・・・
司会が生徒会長の挨拶といった後から会場がざわつきだした。
「みんなどうしたでござるか?」
「俺にも分からん。突風でも吹くんじゃないか?」
「まさか、これからデスゲームが始まるでござるか!」
(このメガネ君は案外ノリがいいな。めんどくさそうだけど悪いやつではないか・・・)
「新入生のみなさん。ご入学おめでとうございます。私は生徒会長の二条美月です。」
「あ!」
「どうかしたでござるか?」
「いや、なんでもない・・・」
(あれは校門にいた超美人さん。そうか、生徒会長だったのか。相変わらず旗も健在と・・・)
生徒会長として壇上で挨拶をしているのは校門で大成とともに見た超美人さんであった。
二条美月とはいかにもぽい名前だ。
あの時下手に関わろうとしなくて正解だった。
美人で生徒会長とか絶対にカーストトップだろう。
しかし、旗が見えるということは何かしら俺と関わるフラグがあるのだろう。
まだ、確定ではないがメガネ君の件もあるし、その可能性は高い。
あんな美人との間にフラグが成立しているとは嬉しいが、まだどういうフラグかが分からない。
万が一悪いフラグだったら面倒だし、良いフラグでもカーストトップとの接触は危険だ。
(よし・・・あんな美人との関わりを捨てるのは惜しいが俺はフラグをへし折るぞ!)
俺はメガネ君の件を踏まえて決意を固めた。
おい!女の子は?
ごめんなさい。どうしてもメガネ君みたいな友達が欲しかったんです。
大成だけじゃ満足できない!
女の子は次話から徐々に登場させていく予定ですので安心してください。
次話もよろしくお願い致します!