1.それはフラグなのか?
みなさんどうも!フリゲートです!
前から王道学園ものを書きたいと思っていました!
良い暇つぶしになれば幸いです。
よろしくお願い致します。
青春とはなんだろうか?
恋をすること?友達とバカをやること?部活に打ち込むこと?アミーゴ?
人によって様々なイメージがあるだろう。
ただし、俺は全く違う!
青春とは季節でいう春を表すもので、それ以上でもそれ以下でもない。
決して人生の春だなんて思わない。
いいか?春があるってことは冬もあるんだぞ?
寒暖差にやられるぞ?体壊すぞ?
そんなことになるくらいなら最初から季節なんて無くていいのだ。
そう、全てを無難にこなして天寿を全うする。
それこそが俺の人生の目標。
別に恋がくだらないとかぼっちでいいとかって言ってるわけじゃないんだ。
とにかく面倒なことを避けて無難に生きたい。それだけのことだ。
「おーい、何そんなとこでボケッと突っ立ってんだ?行くぞ!」
「お、おう。」
自己紹介が遅れたな。
俺の名前は神崎稔。
今日から高校生になる。
そして、今俺に声をかけてきたのは幼馴染の向坂大成である。
家が近くて幼稚園のころからよく遊んでいた所謂腐れ縁というやつである。
これから入学式に向かう所で、どうやら俺はなぜかボケッとしていたようだ。
「何、考えてたんだ?・・・あぁ、女のことか?新たな出会いがあるといいな!」
「どうしてそうなる!」
「あれ、稔っていつも女のこと考えてるんじゃないの?」
「おいおい、何年一緒にいると思ってるんだ?俺に彼女ができたことあるか?」
「それは知ってるけどよ・・・まさか、お前俺のこと狙ってる?」
そんなことを言って大成は自分の体を抱きしめる仕草を見せる。
「あーはいはい。狙ってますよ。付き合ってくれますか?」
「おい!なんだよその反応は!つまらないなー」
大成はいつもこんな感じで絡んでくる。
冗談の割合が多すぎるのが難点ではあるが、顔も整ってるし、身長も高い。
きちんと空気読むとこは読むし、一緒にいて楽しい。
控えめに言って親友ってやつだな。
こんなこと絶対口に出しては言わないけど。
「つまらなくて悪かったな。で、返事は?」
「こんな私でよければ一生あなたの隣にいさせてください!」
「うわ、きもちわるっ!」
「いや、お前が言わせたんだろうが!」
そんなくだらないやり取りをしているうちに学校についた。
校門付近には新入生を迎える先輩方やら新入生やらでちょっと混雑していた。
「おい、稔!あの人超美人じゃないか?」
そう言う大成の視線の先をたどってみると、確かにそこに美人がいた。
男の視線を釘付けにする薄い黒タイツに包まれた美脚。
そして細いウエストにほどよく膨らんでいる胸。
顔も小さく、きりっとした目鼻立ちをしている。
まさに高嶺の花。美人という言葉はこの人のためにあるのかと思った。
校門の前に立ってにこやかに挨拶をしている。
「ああ、確かにな。」
「反応薄いなー。なあ声かけてみようぜ!」
「え?いいよ?面倒じゃん!」
「おいおい何でだよ!美人がいたらホイホイ寄っていくのが男ってもんだろ!」
「じゃあ大成だけで行って来いよ!」
「いや、それはさすがに無理ぽ・・・だって初対面だよ?美人だよ?何をしゃべればいいんだ?」
「無理ぽって・・はあーなんでそんなメンタルで話しかけに行こうとしたのか・・・」
俺だってあんな美人と話してみたい。実際はそう思っていた。
しかし、美人というものは危険だ。絶対にスクールカースト上位。下手したら最上位。
そんな人にもし悪い印象をもたれたら、学校生活が終わる。
いや、話しかけた時点で周りの男どもに目をつけられるかもしれない。
リスキー・・・非常にリスキーだ!
美人は目の保養にさせていただくだけでいいんだ。
口は災いの元。昔の人は賢い。そう、話しかけなければ事はないも起きないのだ。
軽く会釈だけして校内に入ろう。うん、そうしよう。
そう思い、もう一度校門に立つ美人さんに視線を向ける。
(ん?なんだ・・・あれ?)
俺は目をこすってもう一回見直してみる。
(やっぱり・・・消えてない。)
なぜか俺の目には美人さんの頭の上に旗みたいなのが見えていた。
「ん?どうした稔?・・・まさかもう惚れちまったか?」
「なあ、大成?」
「なに?」
「あの美人さんの頭の上に何が見える?」
「頭の上・・・?空?」
「そんな上まで飛ばなくていい!」
「いや、だって何もないし!」
(うわ、やっぱりそうだよな・・・俺にしか見えてないってことか・・・)
「なんかあった?」
「いや・・・なんでもない!それより早く中に入ろう!」
そう言って俺は校門に向かって早足で歩き始める。
「おい!待ってくれよ!」
大成も慌てて俺の横に並んでくる。
「ご入学おめでとうございます!」
校門であの美人さんにそう声をかけられた。
「「あ、ありがとうございます。」」
俺たちの声がハモった。
わずか3秒位の出来事だったが、やっぱり至近距離の美人は破壊力が違う。
あやうく落ちるところだった。よく耐えた俺の理性。これからも頼むぜ!
チョロすぎる俺の本能をなんとか押しとどめて下駄箱へと向かった。
「やっぱりめちゃくちゃ美人だったな!」
「確かにな・・・」
「稔っていつも反応薄いよなー。このむっつりめ!」
「誰がむっつりだ!俺は適度にエロい!」
なんて軽口を叩きながら後ろを振り返る。
やはり、校門に立つ美人さんの頭の上には旗が立っていた。
しかも、その旗には何か文字が書かれていたような気がする。
(一体何が起こっているんだ?まあ・・・とりあえず今は入学式に行かないと!)
若干の不安を抱えつつも俺は入学式の会場である体育館へと向かった。
結局はハーレムに憧れるんだよ。
男なんてそんなもんだよね。
つまり今後は女の子たちが次々?と登場する予定です。
今後も読んでくだちい。