レベル上げ
朝、ゴブリンの声が聴こえる中、目が覚める。ゴブリンの声を聴きながら、昨日のことを思い出していた。昨日はゴブリンと戦いで改めて強くならないといけないと思う。そして、武器がないので、武器を作らなければならない。幸いここは森なので、そこら辺にある木の棒を使って武器を作ろうと思う。武器と言っても木の棒の先を鋭くさせただけ、だがないよりはマシに戦いができる。
いつの間にかに見慣れた風景を見ながら、歩いていると、木の下でのんびり寝ているゴブリンがいる。その事に親近感を覚えるが、強くなるためには、ゴブリンを殺してレベルを上げないといけない。息を殺して忍びより喉を狙い全体重をかけおもいっきり刺す。ゴブリンは声を出す暇なく死んだ。その場をすぐ離れて次のゴブリンを狙う。
次のゴブリンは、さっきのゴブリンとは違い辺りを警戒しながら食べ物を探している。近くの茂みに隠れて、ゴブリンの隙を伺う。ゴブリンがリンゴを見つけて、リンゴを採ろうと俺に後ろに姿を見せたとき一瞬で距離を詰め後ろから、喉を刺す。しかし、ゴブリンは刺す瞬間俺に気づいた。ゴブリンと俺の距離は近い、ゴブリンは喉を刺されることを免れたが、右肩に武器が刺さる。
「ギャアァァァァ!!」
痛みに耐えきれずゴブリンがおもいっきり叫ぶ。その隙を逃さず喉に刺す。ゴブリンの声が止んだ。
「「ギャアァ!」」
しかし、ゴブリンの叫びに呼び寄せられた、新たなゴブリンが二匹くる。前回の戦いの学習をしているので、ゴブリンに挟み撃ちにされる前に素早く動いて一匹を殺しに行く。
《スキル》
<高速移動>を入手しました。
すかさず、
「<高速移動>」
刹那、ゴブリンと十メートル位離れていた俺は、ゴブリンの目の前いた。そのままゴブリンの喉に武器を刺す。断末魔をあげる暇もなくゴブリンは死んだ。二匹目は俺が高速で移動したことに驚いていたが、すぐに体制を整える。
ゴブリンとのにらめっこが続けた中俺は、ゴブリンに向かって、武器を投げる。ゴブリンは俺の行動に驚くが、冷静に投げた武器をかわす。武器をかわすことは想定のうちだったので、ゴブリンがかわす前から、移動を始めていた。ゴブリンはかわしたことで隙ができていた。その隙を逃さず殴る、殴る、殴る。
「ギャアァ、ギャ、ギャアァァ……」
その叫びを最後にゴブリンは死んだ。
「レベルが上がりました。」
「ステータスオープン」
《ステータス》
レベル:4
体力:58 /60
魔力:35 /35
物理攻撃力:27
物理防御力:32
魔法攻撃力:22
魔法防御力:22
素早さ:27
運:40
《スキル》
<簡単レベルアップ> <簡単習得術> <女性耐性> <鑑定> <体術> <痛感耐性> <精神耐性> <高速思考> <並立思考> <高速移動>
《魔法》
<イベントリー> <無属性>
《回復魔法》
<ヒール>
《称号》
<ぼっち> <神に遊ばれたもの> <転生者>
《加護》
<神の特典>
レベルが上がっていることを確認して、さっき殺したゴブリンが採ろうとしていたリンゴを食べる。我ながらひどいと思うが、生きて行くためには仕方がない。
投げた武器を探していると投げた武器を持っているゴブリンを見つけた。かなりめんどくさい、本来なら絶対に逃げるがそこそこ使いやすかった武器を盗られたとなれば、話しは別だ。茂みに隠れて隙を伺う。ゴブリンが背中を見せた時小声で
「<高速移動>」
ゴブリンを殴ろうとするが、武器で防がれてしまう。ゴブリンは大きな一撃を放って隙がある俺を刺そうとしてくる。しかし、レベルが上がったことでゴブリンの動きが少しゆっくりに見える。刺そうとしていたゴブリンの腕を肘で殴り膝で蹴る。必然的に腕が変な方向に曲がる。
「ギャアァァァ!」
痛がるゴブリンのケガをしていない腕をとり、そのまま空に投げる。落ちてくるゴブリンに左脚を軸にして回りながら、真上に落ちてくるゴブリンにの頭にかかと落としを喰らわす。
「グシャ!」
鈍い音を出しながら、ゴブリンは死んだ。武器をとり、思う。
「俺ってゴブリンを投げるほど力あったけ?しかも、回しかかと落としなんてできたっけ?」
改めてステータスの凄さに気づいた。
「ワァオーーン!」
ステータスの凄さを考えることを狼の鳴き声を叫ぶモンスターに邪魔された。