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君と僕

作者: 椅子寝

かなり短いのでお付き合いくださいね。

君の理想はどんな形かな?

 犬は可愛い。

 僕は可愛くない。


 猫も可愛い。

 僕は可愛くない。


 兎も可愛い。

 僕は可愛くない。


 クラスのマドンナはとても可愛い。そして綺麗だ。

 でも僕は可愛くない。そして醜い。


 皆は持っている。

 僕は持っていない。


 僕って何者なのかな?


 鏡に映る君は綺麗だ。

 鏡に映った僕は醜い。


 君は笑った。

 僕は泣いた。


 君は強い。

 僕は弱い。


 君は僕を無視してどこかに歩き出す。

 僕は君を無視できずに後を追いかける。


 君には翼が生えていて、どこまでも遠く高く飛んで行く。

 僕には翼がないので、必死に君の下を全速力で追いかける。


 君は疲れないからずっと飛んでいられる。

 僕は疲れるから君を最後まで追うことができない。


 そんなある日、


 君の翼が消えた。

 そして君は泣いた。

 僕は驚いた。

 僕は笑えなかった。


 次の日の朝、


 おはよう、と君は僕に言った。

 おはよう、と僕は君に返した。


 君は珍しく僕を見ていた。

 僕は君の目を見ることができなかった。


 次の日、


 君は僕を見て笑った。

 僕は君を見て笑った。


 その日のうちに君の翼が元通りになった。

 君はまた飛んで行った。

 僕はまた君を追いかけた。

 そして疲れて足を止めた。


 しかしいつもの君とは違った。


 君は僕に手を差し伸べた。それから

 大丈夫?

 と聞いてきた。


 僕は思わず笑った。

 迷わず君の手を掴んだ。


 君は僕の手をぎゅっと握ると空高く舞い上がった。

 どこまでもどこまでも遠く高く遠く高く飛んで行く。


 辿り着いた空に浮かぶ島には鏡があった。


 君は笑った。

 僕も笑った。



 君は理想。

 僕は現実。


 今日も君と僕はどこまでも飛んで行く。


 僕は君で君は僕。どこまでもどこまでも。

これを読んで理解できたのならば…それは良かった。逆に出来なかったのなら…力及ばずでした。

理想はどことなく常に上を行ってしまいがちですからね。現実と分かり合えることがベストなのですが…

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