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不確定な僕ら  作者: xjw
4/10

三人

 次の日の朝。

 僕は唯を探した。

 唯は校舎の外れにいた。

「昨日は楽しかった?」

「唯!どういうことなんだよ!昨日のあれはなんだったんだ!」

「うーん。なんなんだろう?」

 そう言いながら、よろよろと唯がしゃがみ込んだ。

「…どうしたんだ?唯」

「どうしたんだろう?私、なんかおかしい…」

 急に唯がシャキッとして立ち上がった。

「あーっ、すっきりした!今日、デートしようよ!」

「えっ?」

「嫌?」

「別に、そんなことないけど…」

 放課後。

 僕と唯は手をつないで歩いていた。

 頭の中は、疑問でぐるぐる…。

「疑問はいろいろあると思うけど、今を楽しもうよ」

 僕はうなずいた。

 ベンチ。

「キスしよ」

 唯が言った。

「うん」

 僕らはキスした。

「うまくいってるみたいね」

 予想通り、加奈が現れた。

 唯が立ち上がって、言った。

「あなた、裕二のこと、好きなの?」

「うっ!」

 加奈がうずくまる。

「…わからない。何が本当なのか」

 僕は、何故だか加奈を無性に抱きしめたくなった。

「いいわよ。裕二」

 微笑みながら、唯が言った。

 僕は崩れ落ちそうな加奈を抱きしめた。

「大丈夫か?」

「うん…」

 僕らはキスした。

「私、帰るね」

 抱きしめ合う二人の横を、唯が、特に何が起こったというわけでもない表情で去っていった。


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