キスしちゃった!
気がつくと、キスしていた。
相手は、広本加奈。
普段から、仲の悪い女子生徒。
キスが終わった。
「…好き、裕二」
加奈は僕を抱きしめた。
僕は気を失った。
気がつくと、僕は佐々木唯と街を歩いていた。
僕の彼女、唯。
二人で楽しく街を歩く。
不意に、僕らの行く手を阻む女子生徒が現れた。
加奈だった。
「裕二。ちょっと話したいことがあるんだけど」
高圧的な語調で、加奈が言った。
「今、唯と歩いてるんだけど」
不愉快さを外に出して、僕は言った。
「いいわよ。私は」
唯が言った。
「別にいいよ。こんな奴。君といることの方が大切だから…」
「多分、何か大切な用事があるんでしょ?私たちはいつでも一緒にいられるから…」
唯はそう言って、どこかに行ってしまった。
僕と、加奈が残された。
「私のこと、嫌い?」
それに答えようとしたとき、僕は気を失った。
気がつくと、僕と加奈はベンチに座っていた。
「キスしよ…」
「なんで…」
しかし、何故か身体の自由が利かない。僕らはキスをした。
「…どうしてこんなことするんだ!」
身体が動かない中、僕はなんとか声を出した。
「どうしてかな?」
加奈が考えている。
「なんとなく」
彼女は僕にまたキスした。
「私のこと、好きになりなよ。唯なんか忘れてさ…」
突然、加奈の顔が苦痛に歪んだ。
「私、おかしい。なんでこんなことしてるんだろ…」
加奈は立ち上がって、どこかへ走り去っていった。