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不確定な僕ら  作者: xjw
1/10

キスしちゃった!

 気がつくと、キスしていた。


 相手は、広本加奈。

 普段から、仲の悪い女子生徒。


 キスが終わった。

「…好き、裕二」

 加奈は僕を抱きしめた。

 僕は気を失った。


 気がつくと、僕は佐々木唯と街を歩いていた。

 僕の彼女、唯。

 二人で楽しく街を歩く。

 不意に、僕らの行く手を阻む女子生徒が現れた。


 加奈だった。

「裕二。ちょっと話したいことがあるんだけど」

 高圧的な語調で、加奈が言った。

「今、唯と歩いてるんだけど」

 不愉快さを外に出して、僕は言った。

「いいわよ。私は」

 唯が言った。

「別にいいよ。こんな奴。君といることの方が大切だから…」

「多分、何か大切な用事があるんでしょ?私たちはいつでも一緒にいられるから…」

 唯はそう言って、どこかに行ってしまった。


 僕と、加奈が残された。

「私のこと、嫌い?」

 それに答えようとしたとき、僕は気を失った。


 気がつくと、僕と加奈はベンチに座っていた。

「キスしよ…」

「なんで…」

 しかし、何故か身体の自由が利かない。僕らはキスをした。

「…どうしてこんなことするんだ!」

 身体が動かない中、僕はなんとか声を出した。

「どうしてかな?」

 加奈が考えている。

「なんとなく」

 彼女は僕にまたキスした。

「私のこと、好きになりなよ。唯なんか忘れてさ…」

 突然、加奈の顔が苦痛に歪んだ。

「私、おかしい。なんでこんなことしてるんだろ…」

 加奈は立ち上がって、どこかへ走り去っていった。


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