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ブスと美少女Ⅰ

「緊急災害速報です。本日二十三時、大量のブスたちが東京都庁を占領、ここに立てこもりました。捕虜となっている人数は不明ですが、少なくとも百人はいるとのことです。あ! 今警視庁から速報です! 警視庁対テロ部隊は銃火器並びに重火器の使用を全面許可。ただ今より武力による鎮圧を行うとのことです。都庁周辺の野次馬の皆さん、今すぐ避難してください! 以上、NH〇の有本でした!」

 

 ウェルカム休日とブルーマンデーの境界線となる日曜の深夜に飛び込んできたニュースはお茶の間を爆笑に叩き落とすものでした。何だよ、ブスって。とか、ブスたちが都庁占領とかどんだけ治安悪いんだよ、とか。もう突っ込みどころ満載のニュースです。しかも放送元がNH〇、通称日本破壊結社と呼ばれている放送局なのですから。

「おのれ、ジジイ……ついに都庁を……」

 混迷の都庁の入口では桃太郎とその下僕が突撃準備をしています。もちろん、この混乱に乗じてジジイを始末するためです。木を隠すには森の中、ジジイ(死体)を隠すにはブスの中というわけです。

 桃太郎の背後ではNH〇の有本というアナウンサーが中継を続けていました。

「都庁はブスの巣窟となってしまったのでしょうか? 女の執念とはかくも恐ろしいのです。モテないことへの怨念と妄執、それが今暴徒となってブスたちを動かしているのです! おっと、今数名のブスたちがチェーンソーと釘バットで武装して都庁の入口から出てきました。さらに数名は五階くらいから窓を突き破ってなぜかダイブしていますが、そのまま落ちてトマトちゃんになっています。これは良い子の小説なのでだいぶ婉曲的にお伝えしています」

 ちょっと変わったアナウンサーの後ろから武装した警官隊がどかどかと動き出して、たちまちブスたちを拘束しました。桃太郎はまだ動きません。桃太郎の敵はブスではなくお爺さんなのですから。

 正直、桃太郎はブス逮捕などに興味がありません。

 彼は悪を倒し、正義を為す男の子です。ブスだからといって一様に討伐される彼女たちを不憫だと思っていました。もっとも目の前のブスたちは暴虐愚行の限りを尽くしているので、かばうことはできませんが。

 警官隊がブスたちを拘束し終えて一段落していると、警官隊の隊長と思しき立派な髭を生やした男の携帯が着メロを流します。

 秋の到来を思わせるその音楽みんようが鳴り終える前に電話に出ると

「おうおう、ブスだと思ってなめんなよ?」

 隊長と思しき男はコンマ一秒で携帯を切りたくなりました。ブスたちがどうしてこの番号を知っているのか謎ですが、通話相手はブスと見て間違いなさそうです。

「アンタら、あたいらに勝ったとでも思っちゃいないだろうね? 今から画像を送るから確認しな! 人質だよ!」

 ヒステリックっぽく怒鳴り散らすブスに軽い眩暈を覚えながら、男はメールと共に送られてきた画像を開きました。

「……それにしてもどうしてブスたちが私のアドレスと番号を?」

 男の疑問は尽きません。

 画像を見た男はついさっき抱いていた疑問を瞬時に吹き飛ばし、頭を抱えだしました。それは画像に映っている多数のブスたちが原因ではありません。ブスたちに囲まれている美少女が原因なのでした。

こんばんは、星見です。

夜中にこんなのを書いてストレスを解消している私は間違いなくアホなのでしょう。考察時間がどれもこれも十分程度というのがこれを如実に物語っている気がしてなりません。


ではまた次回お会いできることを祈りつつ……

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