ブスと学校と世紀末Ⅱ
「オラオラオラ! 美少女出てこいや!」
「ブスの恨みを思い知れ!」
校庭で暴れまわるブスたちは教師たちと後から駆け付けた警察を適当にブチまわしてから、校舎にいる小学生たちに向かって叫びます。大人げないとか突っ込んではいけません。童心を忘れないと思ってあげましょう。
しばらくするとコンコルドに乗ったお婆さんが空から降ってきました。
天災のような存在なので、校舎内にいたツンデレラは驚きません。
が、それ以外の児童とブスたちは驚愕の表情を浮かべていました。
「こ、このババア……ただもんじゃねえな」
「これなら出来るッ! ブスのブスによるブスのための帝国がッ!」
「何あのババア、きもーい」
「空から登場とか許されるの、幼稚園児までだよね」
最後の二つは小学生女子の感想。
「ぐふふ、世紀の美女ババゴゲロ二十七世参上じゃ! どれ、ワシの美技を披露しようかの」
お婆さんは気合を拳に込めます。
「ちょいさー!」
微妙な掛け声とともに音速を超える速さで右の拳を前に突き出すと、体育館が木端微塵に砕け散ります。
小学生たちが泣き出しました。
校長室に隠れている校長先生は涙目です。
同じく校長室に閉じこもっている教育委員会の先生も涙目です。
「ぐへへ、ワシの美技に見惚れて泣き出すとは愛いヤツよの。どれ、ワシが調教……もとい、いい子いい子してやろうではないか」
よだれを垂らしながら校舎へと入っていくお婆さん。
「待ちなさい!」
お婆さんの暴挙を止めるべく、鋭い声が響きました。
その声は凛として、曇りなく。
紛れもない、ツンデレラのものでした。
「それ以上の愚行は許さないわ」
こんばんは、星見です。
ツンデレラ登場。お婆さんの暴挙を止めることが出来るのか?
ではまた次回お会いできることを祈りつつ……




