ブスと桃太郎
都庁の入口付近では警官隊の銃撃音が聞こえます。銃弾の嵐の前にあえなく倒れるブスたち。
そして関東竜胆会の若衆がドスを片手にブスと矛を交えています。
一方、桃太郎はその間隙をぬって都庁に潜入しました。
血税できらびやかに着飾った無駄に広いロビーを通り抜けると
「いたわ! 若い男よ!」
「捕らえるのよ!」
「調教してやるわ!」
「ピーピー(放送禁止用語)」
多数のブスたちが出現しました。
ブスたちはピンク色の着物の他にセーラー服やブレザーを着こなしています。犯罪的に似合っていないのですが。
桃太郎は顔をしかめながら
「ここで捕まるわけにはいかない! ダイゴロウ、ホームズ、突破するよ!」
と声をかけます。
二匹の下僕はそれに応えました。
サルのホームズはというと、都庁の事務職員用冷蔵庫からみたらし団子を発見して飛び上がって喜んでいます。あ、今それを口に入れて倒れました。泡を吹いています。おそらくビンテージもののみたらし団子だったのでしょう。
「ちっ、あのアホめ」
桃太郎はお行儀よく舌打ちすると、正宗を抜きはらい、クラウチングポーズをとって突進してくるブスたちを斬り払いながら、上層階へと続くエレベーターを探します。
お爺さんは眠りについていました。
そこは薄暗い場所で古いパソコンやら嫌になるほど文字が並んでいる書類やらエロ本やらが雑多に詰め込まれている場所です。
お爺さんは外の騒ぎを聞いて目を覚ましました。
「ツインツイン、ボイン」
この最低な台詞さえなければ。
「むう、何の騒ぎじゃ。ワシは今ロリの桃源郷でハーレム生活を営んでいた……」
お爺さんはいきなり意味もなくキレはじめました。この人物に理由を聞くなど愚かの極みです。エロとロリとツインがお爺さんの原動力なのですから。
「ワシのロリツインを穢した罪、許すまじ! この騒動の主を討滅してやるわ!」
お爺さんは身体全体をドリルのように回転させ、天井を掘り進み始めました。
こんばんは、星見です。
暑いですね。これしか言うことがありません。生きているうちに最高気温50度の大台にのるかもしれません。割とマジで。
ではまた次回お会いできることを祈りつつ……




