第三次世界大戦
第三次世界大戦…というのだろうか。
あぁ、もうそんなのどうだっていい。
私はすっかり黒く染められた空を見た――…
"第三次世界大戦"
そう世間では騒がれている。
今回起こったこの戦争は酷いものだった。
老若男女関係なく戦場に駆り出された。ちなみに私は17歳。女子高生…だった。
なんでこんな戦争がおこったか。
そんなこと、忘れてしまった。
「ねぇ、悠里ちゃん」
私の名前を口に出し横に座ったのは親友の莉沙。
「莉沙…?」
「どう?」
「A地区は全部殺して終わった…」
「そっか」
これが17歳の、女子高生のする会話なのだろうか。
ねぇ…もう分かんない
「悠里、あたしさ…
思ったんだよね」
「何?」
「あたし達がいなくなれば
この戦争なくなるのかな…って」
「…何いってんの」
分からない分からない
莉沙は何を言っているの…
「ありがとう悠里
来世に期待するよ」
次に見たのが血
真っ赤な血
耳に残ったのが
パンッといつの間にか聞きなれた乾いた銃声
「…………り…さ…?」
血塗れの親友は、もう動かない
「…………バカだね…」
私はそう呟いた
こんなの、もう慣れた
流す涙もなくなって
感情もなくなって
あぁ、狂ってる
私も、
親友も、
この世界に生きる、
全て、
イツカラ、コンナコトニナッタノ?
壊れた歯車はもう二度と戻らない