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散りゆく花は、堕ちた星に何をねがう  作者: reisija


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Episode0-1:色褪せたアスターをながめて

 たまに自分はどうして生きているのかと思うことがある。決して死にたいと思っているわけではない。純粋に自分自身が生きている理由が気になるのだ。明日すらも保証されなくなったこの世界で、どうして僕のような人間が生きているのか。僕自身に対した価値はない。そんな僕がこの世界で生きている理由なんて偶然に過ぎないのだろう。偶然の積み重ねで僕は今こうして生きているのだろう。常々そう感じている。

 数年前に僕は両親を失った。とある災害に巻き込まれた。そんな珍しくもない理由で。僕だけが生き残った。その日、僕は学校にいたから。本当のところ両親が死んでしまったのかわからない。あの日から帰ってこないという事実だけがただ存在している。

 クラスメイトも失った。僕だけが偶然生き残った。僕だけが助けられた。他のクラスや、他の学年には生き残った人はいるだろうが少なくとも、同じ教室にいたクラスメイトは誰一人生きていない。

 数年前のあの日、災害に巻き込まれた時から僕を取り巻くものは変わった。変わってしまった。通う学校も、帰る家も、何もかも変わった。おそらく未来さえも変わってしまったのだと思う。

 もともと思い描いていた未来があるかと言われればない。でも少なくとも考えることは出来た。学生らしく、どの学校に進学するのかだったり、もっと子供らしく将来の夢なんてものを思い浮かべてみたり。社長になって大金持ちなんて叶いそうもない夢を友人と語り合うこともできたのかもしれない。白紙であり同時に暗闇でもあった未来は、可能性という意味で何よりも尊いものだったのかもしれない。

 今の僕の前には明確に道がある。茨の中を針に糸を通すかのように通っているものを道と呼んでいいか僕にはわからない。僕にはこの道を歩む資格があるといえるのかわからない。ただ確かに進むことのできる道はある。進まなければいけない道ともいえるだろう。

 この道を進まなければいけない。けれど僕には勇気がない。覚悟もない。自信もない。ただ退路もなければ、悩むことのできる時間もない。進まなければ待つのは終わりだけだ。必死に進んで、進んで、進み続けなければいけない。本当は僕じゃないほうがいいのではないかと思う。あの時助かったのが僕では無ければ。こんな未来の無い僕じゃなければ。そう思うとやはり最後には、自分はどうして生きているのかと考えてしまう。

 やっぱり夜は良くない。悩んだところで意味などないのに、答えなど見つかるはずもないのに、思考を巡らせ続けてしまう。朝を迎える前に水でも飲んで眠ろう。明日もまた進み続けないといけない。許されるのならば、夢だけでも楽しいものであってほしいと思う。そう祈りながら僕は二度目の眠りについた。

実質初投稿です。

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