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底辺ダンジョン配信者を追いかけたら、ぼく女神さまになっちゃいました。  作者: まぴ56
第二章:女神ちゃん、合宿に行く

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番外編:らいこさんのお礼

 今日は、いつもと違う。


 そんな落ち着かない気持ちを抱えながら、僕は大学の研究室へと向かっていた。


 いつもなら、研究室に行く時はもう少し気が楽だ。


 凛さんに呼ばれて、研究の手伝いをしたり。

 まきまきにからかわれたり。


 もちろん、何かと振り回されることは多いけれど、最近の僕にとって、大学のダンジョン研究室は少しだけ安心できる場所になっていた。


 けれど、今日は違う。


 僕を呼び出したのは、凛さんではなかった。


 なんと、らいこさんだったのだ。


 LINEに気づいたのは、今朝だった。


 制服に着替え、鞄の中身を確認していた時、机の上に置いていたスマホが、小さく震えた。


 普段はあまり鳴らない通知音。


 誰だろう。


 そう思って画面を覗き込むと、そこには、らいこさんの名前が表示されていた。


 一瞬、見間違いかと思った。


 けれど、何度見ても、そこにある名前は変わらない。


『話があるから、ダンジョン研究室に来てほしい』


 メッセージは、それだけだった。


 話がある。


 たったそれだけなのに、妙に重い。


 何か怒らせるようなことをしただろうか。

 いや、していない……と思う。たぶん。いや、らいこさんに対しては、そこまで失礼なことはしていないはずだ。


 ……していない、よね?


 ただ、それ以上に気になることがあった。


 今日は凛さんも、まきまきも用事があって、研究室にはいないはずなのだ。


 凛さんは大学の方で用事があると言っていたし、まきまきはどこかの会議だか、学会だかに出ていると聞いている。


 つまり、あの研究室には、本来なら誰もいない。


 部外者である僕とらいこさんが、そもそも中に入れるのか。


 もっと言えば、待ち合わせ場所に研究室を指定したらいこさん本人が、ちゃんと研究室内に入れているのか。


 もし、二人がいないことを知らずに来ていて、外で締め出されていたら。


 それは、すごく申し訳ない。


 らいこさんは明るくて、強くて、いつも自信満々に見える人だ。


 だけど、だからといって、僕のせいで待たせていいわけではない。


 だからこそ僕は、高校の授業が終わった瞬間、鞄を抱えて教室を飛び出した。


 廊下を走ってはいけない。


 そんな校則が頭の片隅をよぎったけれど、今だけは許してほしい。いや、本当は許されないのだけれど。


 昇降口で靴を履き替え、駅まで急ぎ、電車に乗り、大学の最寄り駅に着いた頃には、すでに少し息が上がっていた。


 けれど、ここからが本番である。


 大学の最寄り駅から、研究室までは三分で着く。


 ……普通の人なら。


「ジンバルン! 研究室まで、あとどれくらい!?」


 駅前の人混みを抜け、大学へ続く坂道に差しかかったところで、僕はポケットの中のスマホへ向かって叫んだ。


 春先の風が制服の袖を揺らす。


 夕方前の空はまだ明るいのに、建物の影が坂道の上に細長く伸びている。大学生らしい人たちが、楽しそうに話しながら坂を下っていく。その横を、僕は必死に駆け抜けようとしていた。


 ポケットの中から、ジンバルンの落ち着いた声が返ってくる。


「このままの速度を保てば、十分もかからないかと。頑張ってください、祈里さま」


「十分!? 駅から三分じゃなかったの!?」


「それは成人男性、もしくは一般的な大学生の歩幅を基準とした場合です。現在の祈里さまの歩幅と速度を考慮すると、最短でも八分四十秒ほどかかります」


「細かく現実を突きつけないでぇ!」


 泣き言を漏らしながらも、足は止めない。


 けれど、目算とは違って、なかなか大学は近づいてこなかった。


 駅の階段を降りた時には、すぐそこに見えていたはずのキャンパスが、走っても走っても遠い。坂道の上にある校舎は、まるで僕をからかうみたいに、視界の先でじっと動かない。


 それもそうだ。


 今の僕は、小さな女の子の姿なのだ。


 以前の身体なら、なんてことのない距離だったかもしれない。少し早足になれば、あっという間に着いたかもしれない。


 けれど今は違う。


 一歩が短い。

 足も細い。

 体力だって、昔の感覚とはまるで違う。


 必死に走っているつもりでも、周りの大学生たちは普通に歩いているだけでスーパーカーのようだ。


 悔しい。


 ものすごく悔しい。


「ぬおおおおおおおおおおっ!!」


 気合いを入れて、さらに足を動かす。


 ローファーの底が、硬いアスファルトを何度も叩く。鞄が肩に食い込み、髪が頬に張りつく。肺が熱い。喉も乾いてきた。


「祈里さま。掛け声は大変勇ましいのですが、速度はほぼ変わっていません」


「うるさいよぉ!」


「ただし、心拍数は順調に上昇しています」


「それは分かってる!」


 息も絶え絶えになりながら、それでも僕は走る。


 そんな時だった。


 ふわり、と。


 突然、身体が宙に浮いた。


「へ?」


 さっきまで懸命に地面を蹴っていた足が、空を切る。


 靴底がアスファルトから離れ、身体が一瞬だけ軽くなった。


 あまりにも突然のことに、僕の脳は完全に停止した。


 目の前の景色が、少しだけ高くなる。


 坂道を歩く人たちの頭の位置が変わる。風の当たり方も変わる。


 え。

 浮いている。

 僕、浮いている。


 理解が追いつく前に、背中からふわりと柔らかい感触が押し当てられた。


「いのりちゃん、つーかまえたっ!」


 耳元で、明るく弾むような声がした。


 同時に、背後から両腕がぐるりと回される。


 僕の身体はそのまま、完全に抱え込まれてしまった。


 腕の力は強い。


 けれど、乱暴ではない。落とさないように、逃がさないように、それでいて痛くならないように。妙に絶妙な加減で包み込まれている。


 ……いや、そんな冷静に分析している場合ではない。


「ちょ、ちょっと! 今、急いでるんです! 誰だかわからないけど、手を放してください!」


「あらあら。そんなに急いで、どこへ行くのかしら。お姉さんに教えてほしいな?」


 背後の人物は、完全に面白がっている声だった。


 柔らかくて、甘くて、それでいてどこか挑発的。


「もしかして、恋人との待ち合わせとか?」


「違います! 研究室です!」


「即答。かわいいねえ」


「かわいくないです! あと本当に急いでるんです!」


 僕は両手両足をばたばたさせた。


 けれど、まるで意味がない。


 空中で足を動かしても、当然ながら前には進まない。むしろ、抱え込まれた腕の中でじたばたするだけだ。


 まるで捕まえられた子猫である。


 悔しい。

 ものすごく悔しい。


 けれど、どうしようもない。


(声は若いし……まきまきの講義を受けてる学生さんかな。だって、講義の手伝いに行くと、いつも学生のみんなが抱きついてくるし……)


 冷静に考えると、それに慣れているのもどうかと思う。


 いや、絶対におかしい。


 でも今は、それどころではない。


「あ~ら。どうしたのかなぁ? もしかして、口ではそんなこと言ってるけど、本当はお持ち帰りされたいんだ?」


「違います! あなたの力がゴリラみたいに強すぎるだけで、ぐぼぁ!?」


 ゴリラ。


 そう言った瞬間だった。


 僕を抱え込んでいた腕に、ぎゅっと力が入った。


 肺から空気が押し出される。


 圧迫された身体から、情けない声が漏れた。


「ゴリラぁ? はてさて、誰のことを言ってるのかなぁ?」


 声は笑っている。


 けれど、その笑い方が怖い。


 明るい。

 明るいのに、怖い。


 背中越しに伝わってくる空気が、一瞬だけ冷たくなった気がした。


 僕は本能で悟った。


 これは、訂正しなければならない。


 今すぐに。


「ま、間違えました! 僕の力が弱いだけです! とてもきれいな、絹糸のような腕です!」


「うんうん。そうだよねえ」


 満足げな声と同時に、拘束がふっと緩んだ。


 次の瞬間、僕の身体は重力に従って地面へと落ちる。


「わっ、と!」


 慌てて足を伸ばし、なんとか両足で着地する。


 少しだけ膝が笑った。


 危ない。もう少しで、その場にへたり込むところだった。


 僕はそのまま身構えるようにして、後ろを振り返った。


「うんうん! だって私は、か弱い女の子だもんね!」


 そこにいたのは、黒髪ツインテールの地雷系ファッションの女性だった。


 艶のある黒髪を左右で結び、スポーティーな服装に身を包んでいる。引き締まった身体つきで、立っているだけで妙な迫力があった。


 明るい笑顔。


 けれど、その奥にある圧。


 間違いない。


 らいこさんだった。


「ら、らいこさん!? どうしてここに!? 待ち合わせは研究室じゃ……?」


 確かに、待ち合わせ場所はダンジョン研究室だったはずだ。


 けれど今、僕たちが立っているのは、研究室どころか大学のキャンパスへ向かう坂道の途中である。


 周りでは大学生たちがちらちらとこちらを見ていて、恥ずかしさが一気に込み上げてきた。


 らいこさんは、腕を組んだまま、ジトっとした目で僕を見る。


「今回は、前の高速道路の件で助けてくれた祈里ちゃんへの恩返しってことで呼び出したからさ。駅から降りたところで迎えられるように、階段の先でこっそり待ってたんだけどね」


「そ、そうだったんですね」


「うん。まさか、祈里ちゃんにゴリラ呼ばわりされるとは思わなかったけどねえ」


「うっ……」


 視線が痛い。


 らいこさんの目から、鋭い威圧感がじわじわと放たれている。


 これは知っている。


 妹の対応で慣れている。

 これは、本気で怒っているわけではない。けれど、確実にむかついている時の目だ。


 どうしよう。


 なんとかして機嫌を取らなければ。


 謝るべきだろうか。

 いや、もう謝った。

 でも足りないかもしれない。

 追加で褒めるべきだろうか。


 絹糸のような腕の次は何だ。


 白魚のような指?


 いや、らいこさんに白魚は似合わない気がする。


 そういう問題ではない。


 僕が必死に言葉を探していると、らいこさんの表情から、ふっと意地悪な色が消えた。


 代わりに、少し申し訳なさそうに眉が下がる。


「ごめん! 冗談。祈里ちゃんがかわいいから、つい意地悪しちゃった」


「え?」


「正直、怒ってないよ。むしろ、いきなり後ろから抱きついた私が悪いし。ごめんね、怖がらせて」


 そう言って、らいこさんは僕の頭に手を伸ばした。


 反射的に少しだけ身構える。


 けれど、その手はさっきまでの勢いとは違って、とても優しかった。


 ぽん、ぽん、と。


 髪を乱さないように、確かめるみたいに、僕の頭を撫でてくる。


「あの……えっと。怒ってないんですか?」


「怒ってない怒ってない。凛相手の対応に慣れちゃっててさ、そのままのテンションでやっちゃっただけ。本当にごめんね」


 らいこさんは、困ったように笑った。


「凛って、ああいうノリで絡んでも、だいたい三倍くらいの圧で返してくるじゃん? だから、つい」


「ああ……」


 少しだけ納得してしまった。


 凛さんなら、たしかにそうだ。


 抱きつかれたら普通に引き剥がすだろうし、からかわれたら真顔で言い返すだろうし、場合によってはそのまま殴り合いの喧嘩になる気がする。


 でも、僕は凛さんではない。


 そんなふうに言い返す度胸もないし、そもそも腕力もない。


「ご、ごめんなさい。僕も、その……ゴリラとか失礼なこと言っちゃって」


「いやいや、あれは私が悪いよ。いきなり後ろから抱きついたんだから、びっくりするに決まってるし」


 らいこさんは、そこで少しだけ声をやわらげた。


「さっきも言った通り、前に君に助けてもらった恩返しで呼んだんだよ。怒るなんてありえないって」


 その言葉で、ようやく僕の身体から力が抜けた。


 前回。


 高速道路で、ダンジョンの夜明け団かららいこさんと凛さんを助けた時のことだろう。


 僕としては、あの時はただ必死だっただけだ。


 怖くて、痛くて、どうしようもなくて。


 それでも、目の前で誰かが傷つくのが嫌だったから動いただけ。


 助けた、なんて言われると、なんだかむずむずする。


 僕はそんな立派な人間ではない。


 むしろ、いつも誰かに助けてもらってばかりだ。


「でも、僕は別に……」


「別に、じゃないよ」


 らいこさんの声が、少しだけ低くなった。


 怒っているわけではない。


 ただ、真剣だった。


「命を助けられたんだ。私も、凛も。だから、お礼はちゃんと言わせて」


 その言葉に、僕は何も返せなくなった。


 らいこさんは律儀な人だ。


 明るくて、距離が近くて、からかい方がちょっと激しくて、勢いで人を抱え上げるような人だけれど。


 こういうところは、きっとすごく真面目なのだと思う。


 ……正直な話、凛さんからは、その件のお返しなんて、まだもらっていない気がする。


 いや、違う。


 凛さんには普段からご飯を食べさせてもらってるし、研究を手伝わせてもらっているし、泊めてもらっているし、そもそも僕のことを色々と気にかけてくれている。


 あれ。


 よく考えたら、僕の方がものすごくお世話になっているのでは?


 むしろ、返すべきなのは僕の方では?


「まあ、ごめん。戸惑わせちゃって」


 らいこさんは、そこでいつもの軽い笑顔に戻った。


「とりあえず、いろいろ話したいし、ゆっくりできる場所に行こうか?」


 そう言って、らいこさんは僕に目線を合わせるように、膝を折ってしゃがんだ。


 ぐっと距離が近くなる。


 その瞬間、風に揺れたらいこさんの髪から、ふわりといい匂いがした。


 香水なのか、シャンプーなのか分からない。


 少し甘くて、けれど爽やかな匂い。


 普段は凛さんの隣にいるから忘れがちだけれど、らいこさんも十分に大人っぽい人だ。


 明るく笑っている時は子供っぽく見えるのに、こうして近い距離で見つめられると、妙に落ち着かなくなる。


 どこを見ればいいのか分からない。


「……祈里ちゃん?」


「は、はいっ!」


「顔、赤いよ」


「えっ!?」


 僕は反射的に両手で頬を押さえた。


 熱い。


 たしかに、熱い。


 らいこさんは、いたずらっぽく目を細める。


「もしかして、何かよからぬこと考えた?」


「か、考えてません!」


「ほんとに?」


「本当です!」


「じゃあ、何を考えてたのかなぁ?」


 らいこさんが、さらに顔を近づけてくる。


 近い。


 あまりにも近い。


 さっきまで走っていたせいで心臓が速いのか、それとも別の理由なのか分からない。胸の奥で、どくどくと音が鳴っている。


 らいこさんの瞳が、楽しそうに揺れていた。


「え、えっと、その……」


 言葉が出ない。


 何を考えていたのかと聞かれても、答えられるわけがない。


 というより、自分でもよく分からない。


 綺麗だな、とか。

 近いな、とか。

 からかわれているな、とか。

 でも、嫌ではないな、とか。


 そんなものを、どうやって言葉にすればいいのだろう。


 僕が固まっていると、らいこさんは満足げに笑って、すっと身を引いた。


「ふふっ。やっぱり祈里ちゃん、からかい甲斐あるなぁ」


「ら、らいこさん……!」


「ごめんごめん。ほら、行こっか。今日は私のおごりだから」


 そう言って、らいこさんは軽やかに歩き出した。


 僕は慌てて、その背中を追いかける。


 さっきまで全力で走っていた足は、まだ少しだけ震えていた。けれど、らいこさんは僕の歩幅に合わせるように、自然と速度を落としてくれている。


 そういうところが、ずるいと思う。


 からかってくるくせに、ちゃんと優しい。


 大学前の坂道を下り、駅前の大通りから一本奥へ入る。


 そこは、僕が普段あまり歩かない道だった。


 通り沿いには小さな雑貨屋やパン屋が並び、昼下がりの空気の中に、焼きたての小麦の匂いが漂っている。


 大学生らしき人たちが笑いながら歩いていて、どこかゆったりとした時間が流れていた。


 そんな中、らいこさんは迷いのない足取りで、一軒の店の前で立ち止まる。


 連れて行かれた先は、大学から少し離れた場所にある、おしゃれなカフェだった。


 ガラス張りの外観に、木目調の看板。


 入り口の横には黒板が置かれていて、白いチョークで本日のケーキや季節限定のドリンクが書かれている。


 店内からは、コーヒーの香ばしい匂いと、焼き菓子の甘い香りが漂っていた。


 普段の僕なら、少し緊張して素通りしてしまうようなお店だ。


 こういう店は、なんというか、自分には少し場違いな気がしてしまう。


 中に入った瞬間、店員さんやお客さんに「どうしてここに?」と思われるのではないかと、勝手に身構えてしまうのだ。


 けれど、らいこさんは違った。


 そんな店の扉を、当たり前みたいに開ける。


「ほら、祈里ちゃん。入って入って」


「は、はい……」


 カラン、とドアベルが鳴った。


 店内は、外から見た印象よりもずっと落ち着いていた。


 木製のテーブル。


 柔らかな照明。


 壁際に並べられた観葉植物。


 カウンターの奥では、店員さんが静かにカップを磨いている。


 小さく流れる音楽と、コーヒーマシンの低い音。


 その全部が、走ってきたばかりの僕の呼吸を、少しずつ整えてくれるようだった。


 らいこさんは慣れた様子で店員さんに人数を告げ、窓際の席へと案内される。


 向かい合って座ると、途端に妙な緊張が戻ってきた。


 テーブルを挟んでいるはずなのに、らいこさんの存在感は近い。


 らいこさんはメニューを開きながら、いつもの明るい声で言う。


「好きなの頼んでいいよ。今日は私が誘ったんだし」


「え、でも……」


「遠慮しない。恩返しなんだから」


 そう言って笑うらいこさんの顔は、さっきよりも少しだけ真面目だった。


 僕はメニューに視線を落とす。


 けれど、文字がなかなか頭に入ってこない。


 らいこさんが、わざわざ僕を呼び出してまで話したかったこと。


 お礼。


 それだけなら、きっとメッセージでも済んだはずだ。


 わざわざ迎えに来て、こうしてカフェに連れてきて、二人で向かい合って座っている。


 なら、ここから先が本題なのだろう。


 そう思うと、胸の奥が、少しだけそわそわした。

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