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COSMOS WAR  作者: イチバ
シーズン3 コスモスの花
27/30

第7話 人類の故郷へ…

トルキ・アンドロメダ第3総合攻撃艦隊

空母ミカ

同 降下部隊集合場所


「師団長に敬礼!」

「いいかお前ら!これから我々が向かうのは帝国本土である地球だ。土星を占領した今、帝国の打倒は目前にある。俺らバトルコマンダー・コーが最初に乗り込むのだ。俺らに個人は無い!死を恐れるな!死ぬ時は一緒だ!」

「「「ウーラー!!!」」」


この様子を艦長と教官は見ていた。


「トルキ陸軍先頭攻撃隊 バトルコマンダー・コー…か。鬼畜な特殊訓練を乗り越え、兵器として生まれ変わった彼らは戦争を求めているようだな、教官」

「そう教えましたから。ですが、彼らが戦場に旅立つ時ぐらい、見てやらないと心を失ってしまいます。同じトルキ人とはいえ隊長以外まだ二十歳にもならないのですよ」


トルキ陸軍先頭攻撃隊、通称バトルコマンダー・コーは新たに設立された軍事組織である。"最初の弾丸は我らに"というスローガンを掲げる彼らは殴り込みを行う部隊であり、常に最前線と新たな戦線の最初に突入する。死を恐れず、戦うために個人を失くし、人格を再構成され敵を殺すことを考えるのだ。

彼らが冠るクロスアボーブサーカムフレックスヘルメットとストームスカーフは彼らを表す数少ない個性であり、同時に敵を恐れさせる表徴である。


「全体、艦長と教官に敬礼!」


敬礼をした後、前進の命令に従い輸送艇に乗り込んでいく。地獄行きの空飛ぶタクシーだ。



マゼラン大連合宇宙軍第5攻撃艦隊

空母オーロラ

同 カタパルト


<発進!>

「ありがとう」


修繕を受け追加武装を搭載したヴィーナスが地球に向かって発進。

追加武装とは操作型レーザー砲である。S.R.Sを改造し、有線でレーザー砲を操作し、有線が引っ張れる限界までどこだろうと発射可能にしている。敵が逃げようが別の場所から来ようが視界の外からいつでもどこでも攻撃ができるのだ。


<現在、月と地球への攻撃が開始された。君らが辿り着く頃には地球のシールドは壊れている。思う存分暴れてこい>


今回は部隊が分かれていた。俺はクラウン分隊としてキングと共に地球へ向かっていた。

人生初めて見る地球がまさか戦争だなんて、思ってもいなかった…。

旧人類黙示録にとある格言がある。

"地球は青かった。だが神はいなかった"

この言葉は、俺と同じように宇宙(そら)から地球を見た旧人類が言った言葉なのだろう。結局、どんな宇宙人、旧人類を祖先にする者も考えることは一緒なのかもしれない。


<来るぞクイーン!>


敵戦闘機隊と接敵(コンタクト)。ついに始まったのだ。地球の戦いが。


「…キング。雑魚は頼んだ」

<来たか奴が。行って来い!>


敵戦闘機隊の中に1つだけ目立っていたのは奴だ。モニターにも機体番号と名称が表示されていた。


[RRJ-X01 GEO]


「…ジオ…」


金星(ヴィーナス)と対をなす地球(ジオ)。前回はデータ登録がされていなかったからか分からなかったが、奴の機体はヴィーナスの兄弟。ヴィーナスには申し訳ないが、ここで宿敵と決着をつけさせてもらう。

操作型レーザー砲を起動し腕のように使う。そのレーザーは思うように必ず動き、応えてくれた。


「ヴィーナスの奴…!不気味な兵器を持って来やがって…!」


ジオは急接近。レーザーマシンガンを浴びせてくるが、余裕で回避する。


「ジオ…レーザーを乱射してくるとは!」


1対1の激戦でレーザーが互いに飛び交う場だが、一向に当たる気配はないのだ。

ジオのレーザーの連射が宇宙を駆け、ヴィーナスのレーザーの一閃が宇宙を切り裂く。


「どこへ行ったジオ…」


シルバーバレット級の残骸に隠れ一時的に激しい交戦は中止。ヴィーナスはジオの奇襲に備えた。

モニターが残骸から出て来た高熱原体を表示。すぐにヴィーナスはロックオンミサイルを発射した。ミサイルは見事命中し爆散する。だが、直感で分かった。ダミーだと。

だがジオはまだ来ない。


<ヴィーナス、大丈夫か?>


キングから無線が入電した。


「ああ…だが今交戦中だ。他の部隊は大丈夫か?」

<…残念ながら、喜べる状態じゃない>

「戦況を教えてくれ」

<ポーン飛行中隊は3機撃墜された。4機は戦闘を続けているが被弾している模様。ビショップ飛行分隊は全滅。ナイト飛行分隊、ルーク飛行分隊は今のところ1機撃墜され、1機生存を確認している>

「…了解した」

<一応、敵の数はかなり激減している。制空権確保まであと少しだ。クイーンも頑張ってくれ>


いくらトルキ空軍エースの俺ら(チェスピース)とはいえ、ここまでくれば帝国のエースやネームドも多いはずだ。さすがに苦戦も強いられるか…。

とはいえ、もう、悲しんでいる暇はない。

もう2つ高熱原体が発射。ロックオンミサイルを全て使い果たし2つを破壊。しかしダミー。

残骸から1つの影が現れ、即座にクラスターミサイルを全弾発射。残骸を破壊しながら目標を破壊した。


「…やったか?」

「隙を見せたなヴィーナスッ!」


ジオが残骸を破壊し真っ正面から突っ込んで来た。


「バカな!」


即座に上昇。危うく撃墜されるところだった…。

モニターの映像を巻き戻すと、先程俺が撃ったのはジオが外した空のミサイルポット。ダミーとして使ったのか。


再び激しい戦闘に突入。燃料がなくなりつつも闘うスピードも動くスピードも落とさなかった。そしてついに、ジオの背中にくっついた。

それに気づいたジオは機体を水平にしつつ急降下した。


「あいつ!マイナスGに耐えてやがる…!」

「グゥッ……ここで決める!」


さらにジオはエアブレーキとフラップを使いコブラ機動を披露。ヴィーナスの下部を狙ったのだ。


「もらった!」

「させるか!」


ヴィーナスも同じくエアブレーキとフラップを使いコブラ機動をし、ジオに機首を向かせるために180度ターン。だが少しズレているために機関銃と機関砲は外れると感じた。すぐさま操作型レーザー砲を呼び寄せ発射。ジオもレーザーマシンガンをヴィーナスの正面に浴びせた。

ヴィーナスのレーザーはジオのエンジンに直撃、炎上。ジオのレーザーマシンガンはヴィーナスのコクピットとキャノピー以外の全ての正面に命中し武装全てが破壊された。

2人とも同じ方向に重力に釣られ落ちていく。

地球(人類の故郷)へ…

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