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整いって自由ですか?

 さて、ここで此処で一端話題を変えて見たいと思う。何となれば、戦争は太平洋だけで行われているのではなく、世界規模で行われおり、連語国と枢軸国と言う対立する二大勢力の殺し合い(一部は一方的仲良し行為の強要)だからである。


 その連合国の日本帝国への反応は概ね前述した合衆国と同じようなものである。


 太平洋・東アジア・東南アジアを襲ったブタンピート(メスブタのスタンピートの造語)は、理解は出来ないし、国家としては大事な財産と人間の尊厳をぶち壊してくれやがったのでブチ転がしてやりたいのであるが、国民の方で今一やる気が出ないと言った所だ。


 連合国を構成する国家に取り、喫緊の課題は連続強漢痴女事件ではなく連続押し込み強盗犯の方であるからだ。

 

 チェコ、ポーランド、オランダ、道路、フランスに押し込み、家財から住人まで一切を奪っていくドイツ第三帝国。この凶賊を打倒する事こそ連合の第一目標なのだ。


 「「お前らだってアフリカでもアジアでも似たような事してただろ!自分の番になっただけじゃい!」等と言う一部常識的な意見など知らん!あのアカンタレのタマを取らにゃワシら生きて居られんのじゃ!と言う事なのだ。


 なので連合としてはケツ持ちであるアメリカの気持ちは兎も角、メスブタ痴女の事は無視はしないが今は考えて疲れたくない。


 ではその連合の相手である枢軸はどうであろうか?この世界の日本帝国もまた、史実と同じく枢軸国入りしており、史実と違い第一次大戦後から枢軸盟主の独と日本の関係は良好なのだ。


 そう大変に良好だ。


 数多の孤児ショタ、独身男性、貧困家庭を極東送りにした結果である。この良好な関係は既に述べたが総統が権力を本格的に掌握してからより一層進んでいる。


 その源となったはドイツ第三帝国が淫魔の祭壇に捧げる生贄の質と量を変えたからだ。史実で悪名高きユダヤ人弾圧である1938年の「水晶の夜」を超え、東西ヨーロッパを席巻したドイツは、ユダヤ人を日本から来る船に乗せて積極的に輸送していた。


 繰り返しになるがそれはユダヤばかりではなく、劣等とされた自国民も東西席巻後は征服地の人間を船倉に、シベリア横断鉄道の貨車に押し込んでいた。


 対価は食糧と資源である。暗黒の木曜日からこの方、各国が進めるブロック経済圏に締め出され、植民地向けとしてしか輸出できなかった物がドイツを支えていたのだ。


 いた。過去形である。1941年12月8日、日本帝国が合衆国を筆頭に、全連合国と性的に仲良くする事を画策した段階でそれは途切れている。であるがドイツと日本の関係は依然として友好、史実を遥かに超えて総統とその周辺の好意を受けていた。


 今回はその理由の一端と、連合構成国、特に英国、あの三枚、、、外交上手が支那を諦めてでも日本を取り込みに走らなかったのかを述べたいと思う。


 其処にはオルゴンそしてオルゴナイトと言う淫魔の技術と物質が深く関係していた。




 1942年秋 旧ポーランド南部オシフィエンチム市郊外


 そこは熱かった。


 白樺の匂い漂う簡素な空間


 乾いた空気は凡そ摂氏80度


 其処は初心者にも優しい空間


 其処は本場フィンランド人もニッコリの場所


 その場所で男達が耐えていた。


 体からは止めどなく汗が流れ、顔には苦悶の表情をうかべて下を向いた男達が耐えていた。


 「本日のアウフグース担当する分隊長のローレンツ親衛隊伍長だ。じゃあ行くよ」


 男達の苦悶の表情が、更に深くなる。苦行の空間に一瞬の天国の風と共に入って来た、親衛隊伍長を名乗る男と数人の男達、彼が心地よい香りを放つアロマ水を燃える石積みに、コレも一瞬小気味良い音を立てて掛けたからだ。


 蒸発する水分によって室温は一気に上昇し、それと同時に男たちの肌と肺にアロマの香りが暴力的な熱を伴い染み渡る。


 ロウリュであった。


 男たちの苦悶の表情は一層に深くなる。


 「お兄さんはねぇ、君たちのその表情が好きなんだ❤️分隊構え」


 親衛隊伍長を名乗る男は静かにあくまで静かにブロワーを構えた。


 彼らの服装は下着とサンダルである。当初はキッチリ、親衛隊のかっちょええ制服を着こなしていたのであるが、バッタバッタと人員が倒れたた為、非難轟々となり今の恰好に落ち着いている。


 そしてブロワー(人力)から凄まじい熱風が男たちを襲う。


 阿呆の所業、爆風アウフグースだ。


 コレは辛い。自分がオーブンに入れられた七面鳥になった気がする。


 だが男達は逃げない。焼けつく様な熱波を浴び、只ひたすらに耐える。


 ここはサウナ、別名オジサン蒸し器。


 余談であるが、この爆風アウフグース、某サウナ施設で何も考えず参加してしまった筆者は一分と持たず、周囲の非難の目を受けながら逃げ出した程だ。馬鹿じゃないかしらん。思いついた奴出て来い。多分コレを売りにしているサウナがあるのは日本だけだぞ。


 それは置いて置くとして、ここは唯のサウナではないのは読者諸氏に於いては自明であろう。


 男たちの年齢が区々で有る事からもそれは分かる。


 家族であろうか?幼い我が子を熱波から守ろうと抱きかかる壮年の男性、嬉々として爆風かますサディストを睨みつける老人、息も絶え絶えな青年。


 彼らはユダヤ人とされた人々であった。


 拷問と等しき熱波は12分計が一周して終わった。


 「終わりだ!出ろ!」


 そして親衛隊悶絶サディスト熱波師達が下着をグッショリにして去ると同時に、こちらはちゃんと制服を着ている親衛隊員、この悪魔の施設の看守の一人がサウナ室の扉を開けて退室を命令した。


 ワッと体内から水分と言う水分を強制的に追い出された男たちが扉に殺到していく。火照った体に冷気が染みわたって行く。


 「こっちだ!並べ!さっさと行け!」


 彼らがサウナから飛び出した先、サウナ室にある二つ備えつけられた更衣室とは逆側の扉の向こうは、コンクリートが剥き出しの寒々しい部屋である。申し訳程度のスノコが足元から這い上がる冷気を無機質の灰色と分けていた。


 「はいどうぞ!ちゃんと飲んで下さいね!倒れちゃいますよ!」


  追い立てられる男たちを待っていたのは水分補給であった。男たちは怪しむ事が出来なかった。それ程に彼らは乾いていた。手渡された水分を一気に流し込む。凡そ350ミリリットルを男たちは飲み干していく。


 甘い、非常に甘いが体に染み込んでいくその味。それを手渡して来たのは、これまで男たちを粗略に扱っていた親衛隊員とは違う、疲れ切った男たちの目から見ても麗しいとしか表現できない女たちである。


 一様に、短く纏めた金髪、碧眼、母性を感じさせるはち切れんばかりの胸を親衛隊の制服に押し込めた女たち、彼女らはニコやかに男たちに水分をドイツ名物陶器ジョッキで手渡していく。


 また余談であるが、健康に悪い物は心に良い等と言ってサウナ上がりにビールを呷る者がいるが、それは止めた方が良い。大体に置いて、そう言う事をすると流れでもう一杯からのおつまみ胡瓜→唐揚げ→施設お勧めスタミナ飯の流れになって何の為にサウナ行ったか分からなくなるからだ。


 であるが、男たちにはそんな流れは関係はない。水分補給で一息ついた所と思った所で彼らは更に追い立てられて行く。


 「このまま進め!汗を流すんだ!」


 どうやらこの施設は男たちの汚れを落とす為にあるらしい。だがその構造が人を洗浄する為と言うより、家畜を洗う為の物の様で、、、


 次に男たちが追い込まれたのは、やや細長く側溝の付いた区画であった。


 男たちの一群が区画に並んだ段階で扉がしまる。


 不安げな顔をした彼らは顔を見合わせ、次の瞬間に起こったのは悲鳴であった。


 彼らの頭上、備え付けられたシャワーから大量の冷水が降ってきたのだ。


 サウナのメインとも言える冷水浴であった。近くの水源から送り込まれる水は、東欧の秋と合わさり想像を絶する物がある。


 またまた余談だが、水風呂に氷入れる施設ってサービスの積りなんですかねぇ?筆者としては少し冷たいかなぁ位で良いのよ!何も考えずに掛水して心臓止まるかと思ったでしょうが。なんで皆さんはそこまで刺激を求めるの?


 この男たちも筆者と同じ考えの者が多数であった。シャワーであるが故に水風呂の様に羽衣もできない。バイブラ水風呂を舐めた者の末路と同じだ。


 「出ろ!」


 ドイツ人的律儀さのキッカリ三分で冷水攻撃は終わった。だが男たちにとり逃げ場のない強制冷水浴はそのなけなしの体力を奪うに充分でもあった。


 這う様な歩調で歩く男たち、支えられて歩く者さえいた。


 それを最後に待つのは、またもや例の女たちであった。この段階では不思議な事にこれまで男たちを追い立てていた親衛隊員は姿を消していた。


 まるで恐れる様に。


 女たち、、、、いや、もう取り繕うのはよそう。


 ドイツ第三帝国に奴隷とのバーターで送られた代わりの労働力であるメスブタ共は、乾いたタオル(そのように良い物ではない、使い古した軍用毛布かなにかだが)を広げ男たちを拭き上げて行く。


 遂に一連の工程は最後の時を迎えたのだ。サウナ→冷水浴→よく体を拭くと来たのであるからお分かりであろう。


 男たちは抵抗の使用もなかった。熱波に晒され、水を充分にとり(オルゴナイト粉末がぶち込まれた物を)、冷水浴で疲弊していた。


 最後、本当に最後に男たちがメスブタ共に促される様に連れて行かれたのは、広いサンルームであった。心地よい温度、甘く心地よい匂い、降り注ぐ陽光が男たちのささくれだった精神を蝕んでいく。


 例え温もりを提供する物がオルゴナイト粉末を含む豆炭ストーブであろうと、サンルームのガラスは日本帝国からの輸入品であろうと安らぎは安らぎであった。


 「「は~い!では横になって頂きま~す!」


 声を掛けられるまでも無く、男たちは一歩も動けなかった。全身の骨、筋繊維の一本一本、細胞の一かけらまで休息を叫んでいた。


 男たちは倒れ込む様に空いた場所に横になっていく。敷いてあるスノコと粗末な毛布で出来たベットが彼らを呼んでいた。


 それは最終段階、外気浴であった。


 サウナ―達が苦行に耐える目的の時が来たのだ。


 身を横たえた男たち、その全てがフワフワとした感覚を覚えていた。炙られ冷やされる遥か前から、国を追い掛け回され、息を殺して隠れ、暴力でここまで連行され疲労の極みに居た者たちは解放感を味わっていた。


 整いである。


 彼らの自律神経は、強制リセットを喰らい、命の危機を感じた脳は快楽物質をドパ~っとだしていた。


 そして、その瞬間が男たちが現世で味会う最後の快感となった。目を閉じ、ビクッビクっと整っている男たち、その体が透けていく。


 置換されていくと言った方が正確であろう。彼らの肉体は微量なオルゴナイトへと変換されているのである。


 五分と掛からず、男たちは消えた。


 後に残された物、人間であった彼らの名残は一掴み程のオルゴナイト粉末であった。



 

 ギャグ的頓智気だと思い、此処までお付き合いして頂けた諸氏には申し訳ないのであるが、この世界の日本帝国は兎も角、ナチスドイツはナチスであり、総統は総統なのだ。


 一連の作業は日本帝国が提案し、ナチスが受け入れた「解決方法」である。


 何を「解決」するかは述べる必要は無いだろう。


 さて、この方法は、効率的で人道的な究極の解決方法として総統含め喝采を受けて採用された。


 この方法では、経費も節約でき、ゴミも出ず、処理にあたる隊員がメンタルにくる事も無い上、有用な資源まで出来るのだ。


 そう資源だ。


 ナチスドイツは狂った事にオルゴナイトを重要な資源であると見抜いたのだ。


  他の真っ当な頭を持つ国家と違い、オルゴンとオルゴナイト技術に早くから注目していたナチスドイツ上層部であるが、自力でのオルゴナイト産出は不可能であった為、その研究は進んではいなかった。


 だが彼らは諦めなかった。日本帝国との同盟締結を記に大量の研究者を日本に送り込み、その特性を明らかにしようと努力したのだ。


 そして見つけてしまった。


 認識改変、アへって逃走、発狂と女体化、「結婚して永住します!」にも負けずに神秘に手を掛けたのだ。


 これには日本帝国も驚いた。帝国はドイツが求めるオルゴナイトの大量輸出には応じなかったが(罷り間違ってドイツが希望の未来にシュネル!されると計画が狂う)、その現地生産方法を適当にほらを混ぜ提供したのだ。


 それがこれまで御覧頂いたサウナ収容所方式。対象にオルゴナイトを摂取させた上で、尚且つ大量のオルゴンに曝露させ、その状況でデスアクメをキメさせるヤり方である。


 断言するが「整い」とはデスアクメなのだ。高温サウナに入って自律神経バグらせるのは健康法では無い。


 結果は御覧の通りである。人々は内と外からオルゴンに晒され、整いデスアクメを決めてこの世から消失していっている。ドイツはこの方法でオルゴナイトを収集し、稀少鉱物や金に換えて戦争を支える助けにしており、また日本帝国では思いつかなった方法でオルゴナイト兵器を制作しようとしているのだ。


 だからこそ、この方式で運用される収容所は量産される計画だ。ドイツ占領地域からはユダヤ人ばかりか、大量のソ連軍捕虜も送られて来る予定なのだ。


 日本帝国はこれを知っていてドイツに協力したのであろうか?人々が文字の通り消費され、資源に変換されるのを如何なメスブタと言えど看過するのか?かの方はそれを良しとされたのであろうか?


 今の所その答えは答えないでおこう。


 だが読者諸氏には覚えていて欲しい。


 精子は取っても命は取らないメスブタ共がこの非道に手を貸していると言う事実を頭に留めて置いて欲しいのだ。


 この物語は馬鹿とエロと頓智気で出来ている。総統と不愉快な仲間たちは、己たちが行ってきた事の支払いを求められる事になるであろう。



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